『白鯨』再読1

時間の流れ方が変だ。早く進んだり、遅く進んだりする。文章も変だ。海の男たちのドラマに合わないようなごてごてした出来だ。短い章がぶつぶつと続くのも変だ。雄大な海の話には合わない。全体のあちこちがちぐはぐだ。でも、滅茶苦茶なつぎはぎだらけの物語だから、遠くの鯨が途方もない化物に思えてくる。船乗りたちの不安と恐怖と憧れと憎しみがわかってくる。

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