イタリーさとう

写真と体験。杜の都・仙台での日常やローカルな話し。

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マガジン

  • 日々の機微

    誰の役にも立たないが少し可笑しい、日々出会ったものと思ってしまったことを綴るエッセイ。

最近の記事

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畑にネギが突き刺さっていた。

近所を散歩していると、畑に整形されたネギが突き刺さっていた。 あまりにも違和感のある光景。 何のために突き刺さっているのか理由を調べてた。 おばんです。 イタリーさとうです。 今日はここ数日間、頭の中を埋め尽くしたネギについて。 撮影したのは2週間前。 近所を散歩している途中でこのネギ畑を見つけた。 写真を整理しているうちにそういえば...と思いTwitterに投稿。 だって何かおかしくない!?!?!? ・画像を投稿後のTwitterこの投稿をしたあと、Twitter

    • 最後の1人まで大きいものをジャンボと呼び続けたい

      おばんです。 古着屋といえばハンジロー。 イタリーさとうです。 さて、 ジャンボと聞いたときにあなたは何を連想しますか? ジャンボジェット機ですか? ドリームジャンボですか? チョコモナカジャンボですか? ジャンボ尾崎ですか? いずれにせよ「ジャンボ」という言葉は、日常会話で使われないことはもちろん、大きいことを表現する場合でも「ビック」や「メガ」に座を奪われ、新たに使われているところはまず見かけない。 もはや昭和の香りが漂う過去の言葉のように感じている。 未だに根

      • その職業を引退するとき、どんな表現で伝えるか。

        おばんです。 仙台でカメラマンをやっているイタリーです。 たまに通る場所を歩いていると、古くからある時計屋が閉店していた。 営業しているときは窓に「電池交換」の垂れ幕や、中に時計がいくつも見えたので、てっきり時計屋と思いこんでいた。宝石も扱っていたらしい。 「閉店のお知らせ」に記した言葉。 "老兵は去るべし"という覚悟と潔さ。 時計や宝石を扱う上で仕事道具の象徴であった"ピンセット"を置くことで引退を表現するユーモア。 定型文ではなく店主から出てきた言葉と感謝の言葉にグ

        • 映画「PERFECT DAYS」を観て〜日常にきらめく機微な瞬間〜

          平山が見上げる先には、いつも宝石のように輝かしい光景がある。 木造の古いアパートから出てまず見上げる空、夜明けの首都高を走る途中にビルの隙間から覗くスカイツリー、休憩中の公園で見上げる木々と揺らぐ葉と太陽が織りなす木漏れ日、行きつけの大衆居酒屋で見上げる野球中継、仕事終わりに通う銭湯の大きな窓から降り注ぐ光と壁面の富士山。 毎日決まったルーティンを繰り返し、同じような一日を過ごしていたとしても、全く同じ日は一度たりともない。 元旦、朝早くから動いたはいいものの時間を持て

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        畑にネギが突き刺さっていた。

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        • 日々の機微
          7本

        記事

          見つけた瞬間に思ってしまったこと

          ≪日々の機微 vol.6≫ あ、肉離れだ 一緒にいた友人にそう呟き、私は肉離れの元へ向かっていった。 友人が乾いた笑いをしたような気がしたが、興奮を抑えられぬまま衝動的にこの1枚を残した。 見つけた瞬間に言葉も同時に出てくることがある。 気づきとも言えるし、ツッコミとも言えるかもしれない。 世界にこんな面白い状況が文字通り転がっているだけでその日一日何とも言えぬ幸福感に包まれることがある。 中島らもが記したエッセイ「その日の天使」の言葉は自分の生き方にも多少なりとも

          見つけた瞬間に思ってしまったこと

          3/30-4/25 展示やります

          【お知らせ】 写真展やります。 3/30(木)〜4/25(火) 10:00-16:00(カフェ営業時間内) 会場は仙台・花京院にあるOF HOTEL @of_hotel 2階に併設されたカフェ @darestore_coffeeroastery のラウンジ内です。 ※来場の際は飲食のご注文をよろしくお願いします。 ホテルの宿泊客やカフェ利用される方といった不特定多数の方もたくさん来られる環境の中で、どんな写真を出そうかここしばらく考えてました。 「あっぱれ」は

          3/30-4/25 展示やります

          「反り」の代表例

          ≪日々の機微 vol.5≫ 未だに「反り」を見ると真っ先に小田和正のあのジャケット写真を思い浮かべる。 私の世代的にはイナバウワーがマスの「反り」だろうが、小田和正まで遡ってしまうのだ。 そんなことを思いながら、では現代において最新の「反り」はなんだろうか。 小田和正は1991年、荒川静香が2006年。 15年に一度のペースで世間に知れ渡る反りが生まれているとすれば、すでに最新の反りがアップデートの通知として溜まっているはずなんだが、全くインストールできていない。 今、

          「反り」の代表例

          覗きたくなる好奇心

          ≪日々の機微 vol.4≫ いて、何になるわけでもないが好奇心は止められない。 たいがいは名前もわからない小魚の群れ。ちょっと大きい魚がいると、ゴミ箱にゴミを一発で入れられた時と同じくらいの小さな「おー」を唱え、小さなフグやクラゲといった普段見ない魚を見つけるとウォーリーを見つけたときと同じ「いた!」という気持ちを抱くが、ただそれだけである。 さて、この一枚のように私はカラーコーン(ロードコーン・パイロン・三角コーンと呼び方は人それぞれ)を人の存在と同じようにに見てしま

          覗きたくなる好奇心

          幸せは勝手にこぼれ落ち、そして勝手に…

          ≪日々の機微 vol.3≫ "幸"せがない。 たまたま"幸"が抜け落ちたことは不幸とも言えるが、そんな状況に出会った私にとっては物凄く幸運なことだった。 当事者にとっては悲劇だが、全ての状況を俯瞰して観ている観客にとっては喜劇になることはコメディにおいて当たり前に起こっている事象だが、まさにこの状況も引いた目線で見ると、ふふふと思わずにはいられない喜劇的な瞬間であった。 もちろん、当事者としては悲しい話しだが、安心して欲しい。 しばらくしてまた通り過ぎた時には、既に幸せ

          幸せは勝手にこぼれ落ち、そして勝手に…

          カメラを持ち歩くことの喜び

          ≪日々の機微 vol.2≫ カメラを持って歩くと、それまで意識してなかったものを見るようになったり、未知な景色との出会いがある。 カメラを持ち歩いて「いつでも撮れるぞ!」という状態を作っておくと、宝探しをするように周囲にあるものに目を凝らし敏感に探し回る。逆にカメラを持っていないときは意識が向かないときすら、いや、時に敢えて意識を向けずに「今は撮れないからどうか出会いませんように!」と念じながら、撮りたい瞬間を逃す後悔と直面することを避け、なるべく見ないときすらある。日常

          カメラを持ち歩くことの喜び

          取り残されたカルマ

          ≪日々の機微 vol.1≫ この世に取り残された"業"はなんの因果であろうか。 全ての行いは常に自分へ返ってくるのだと、こちらに問いかけてくるようだ。 その点では路上に散見する禁止看板よりもたった一文字で考えさせられる潔さがある。そんなことを思う私が何かに取り憑かれているかもしれないが、一旦棚に上げておこう。 この状況の種明かしをすると、ここは元々〇〇工業だったと思われる跡地だ。他に看板は残っておらず、あるいは蔦で隠れていたのかもしれないが、たまたま"業"という字だけ

          取り残されたカルマ

          年越し蕎麦を求めて往復6時間の旅路と記録。

          「蕎麦やります」 知り合いが営むカフェのInstagramでの投稿に現れた文字。 年末の締めはこれだと思った。 お店の場所は石巻市桃生町。 ほぼ99.9%の人が車で向かう場所だ。 私もお店には車でしか伺ったことがないが、車移動では写真も撮れないし、それも飽きたので、今回は電車で向かうことにした。 お店の最寄り駅はJR気仙沼線「和渕駅」 片道1時間30分ほどの電車移動とお店までの30分ほどの徒歩移動。 と、寄り道しながら蕎麦を求めて歩いた旅路の記録。 まずは自宅から仙台

          年越し蕎麦を求めて往復6時間の旅路と記録。

          狭間の風景の中で

          ただUFOを見にいくために駅を降り、目的を果たしたあとは無目的に歩いた日の話し。 前回の記事の続き。 広瀬川を渡る手前に神社があった。 常蔵院(十八夜観音堂) 手前には駐車場と、何もない更地。 目の前に立ち上がっている風景はきっと途中だろう。 風景に完成はないが、そこが未完成で、何か中途半端な現在地にいるような心地になった。 解体や建設前の更地といった周辺環境の中で、刹那的にそこに現れる風景はこちらが見ない限りはすぐに移ろい変容していく。 そんな瞬間を残すことは誰の

          狭間の風景の中で

          「備忘録」という言葉を今は本気で何があったか忘れそうだから備忘録を書く。

          10月と11月はまるでなかったように年末へと駆け抜けていく。 12月、師走こそ多忙で走り抜けるとは言うものの、年末の特別感があってそれなりに印象に残る。 ところが10月と11月は本当に何をしてきたのか、振り返っても空っぽの箱を覗いているような空虚な心地を毎年同じように味わっている気がする。 あっという間に過ぎ去っていく11月も最終週。 忘れないようにたまには1日のことを振り返る。 昔書いてたブログでよく備忘録というワードを見栄えのよさでなんとなく気取って使っていたが、今は違

          「備忘録」という言葉を今は本気で何があったか忘れそうだから備忘録を書く。

          未確認UFO型信号機の確認と知らないまま変わっていく風景

          UFO型信号機と呼ばれる信号機があることをご存知だろうか。正式名称・懸垂式歩車一体型信号機というこの信号機は、2022年11月現在で日本全国を探しても群馬に1ヶ所と宮城に5カ所しかない。 愛知県にも1カ所、形状がやや異なるUFO型信号機が存在する。 普通はそれぞれの信号に対して柱を設置する必要があるが、すべての信号をまとめ、それを一つの柱が支えることで狭いスペースでも効率よく設置することができる。 初めて見るドライバーや歩行者は一瞬見慣れぬ形に戸惑うかもしれないが、進行方向

          未確認UFO型信号機の確認と知らないまま変わっていく風景

          3時のずんだ、いぎなり甘かった

          撮るに足らない、書くに足らない。 瞬間的にそう思っても撮ったらいいし書いたらいい。 取るに足らない、なんてことは意外とない。 多分、自分の見方の問題。 前回からそんなことを考えながら本日も。 午後のひととき。 普段移動中はX100VにTIFFEN BLACK PRO-MIST 1/8のフィルターをつけて歩いている。 感情に何かを訴えかけるような西日を利用した逆光はこの組み合わせにはうってつけの光だ。 光を拡散させ、柔らかくより印象的に仕上げる。 ここまでやりすぎるともは

          3時のずんだ、いぎなり甘かった