85.誰でもできるイタリア移住
イタリア人と結婚するわけでも、在イタリア企業に就職するわけでもなく、私のようにただただイタリアに住んでみたいという人は、まずは留学ビザでの移住をお勧めします。
1~2年の短期移住なら18歳以上であれば、誰でも留学できるからです。
ハードルの低い語学留学
私のこれまでの経験上、留学ビザを取得しての移住がもっともハードルが低いと思います。
入学テストはないし、入学できる最高年齢に制限もないからです。
18歳以上など入学できる最少年齢を設定している語学学校は多いですが、最高年齢について規定を設けている学校は見かけませんでした。
また、東京と大阪にあるイタリア文化会館では毎年、イタリア留学フェアを開催しています。
イタリア各地にある語学学校から関係者が来て留学相談に乗ってくれたり、資料をもらえたりするので、日本に居ながらにして日本語で留学先選びができて便利です。
ただし、私立の語学学校で滞在許可証の更新ができるのは2年までというくくりがあるようなので、それ以上の場合は別の手段を講じることになります。
入学試験のある大学
大学の場合、これも人によって異なるので一概には言いにくいのですが、滞在許可証を延長できるのは5~6年ほどがリミットのようです。
語学学校に比べて長く滞在できるメリットはあるものの、デメリットもあります。
それは入学条件です。
外国人の場合はイタリア語能力が試されるほか、レポートや筆記、面接などのテストをクリアする必要があります。
また、たとえばローマのサンタ・チェチーリア音楽院の場合、ピアノ科なら28歳まで、声楽科なら30歳までなどといった入学年齢制限がある場合も。
美術音楽教育機関がねらい目
私の通ったアートスクールや、宝石加工だったり絵画修復だったりデザインだったり技術系の専門学校、職業訓練校になると、最大5年まで滞在許可証の延長が可能です。
ただし、そうした学校ならどこでも良いというわけではなく、AFAMという政府公認機関に加盟している必要があります。
ビザの申請時にイタリアの教育監督局から教育機関として認可されていることを示す証明書や商工会議所に法人登録されている場合は経営母体の登記簿謄本などが必要になります。
これもやはり申請するクエストゥーラや窓口担当によって変わる可能性大なので「絶対」はないのですが、私立の語学学校よりは長くいられそうです。関連する最新情報やビザの発行される学校機関については、大阪のイタリア文化会館サイトが分かりやすいかと思います。
ワーホリ協定は結ばれたのに
30歳以下の方ならワーキング・ホリデー制度を活用するという手もあります。
外務省のワーホリサイトによると現在30ヵ国・地域において有効とあり、実は日本とイタリアとの間では2022年5月3日に二国間協定が締約済みです。
本来は27番目の導入国となる予定だったのに、よく見ると外務省発表の30ヵ国にイタリアが含まれていません。
さすがイタリア、2年以上経過した2024年6月3日現在、まだ「国内手続の完了を書面により通告」できていないのでしょう。
モタモタしている間に後から協定を結んだ、ウルグアイ、フィンランド、ラトビア、ルクセンブルクに先を越されたようです。
今日の写真はブラッチャーノで毎年行われるキリストの復活イベントから。
復活祭、イースターは移動祝祭日なのでその年によって変わります。
ちなみに来年2025年は4月20日(日)が復活祭なので、18日(金)の夜にこのイベントが行われるでしょう。