402☆イタリア人は生まれながらの表現者
コンサートや演劇、オペラの多いイタリアですが、もちろん、コロナの間中はずっと禁止されていました。
それが去年あたりからなんとなーく解禁されていて、今年の夏はコロナ前に戻りそうな感じです。
毎週末のようにあちこちでさまざまな催しが開催されています。
先週だったかな。
小さな村の小さな劇場ですけど、知人が俳優として出演するというので観劇に行ってきました。
思えばイタリアで演劇鑑賞って、生まれて初めて!
何というか、サロンのようなホワイエ。
きっと昔の劇場は社交の場でもあったわけで、こういう地域に根差した劇場は、今でもその傾向が強いのかなと思いました。
いま気づいたけどレッドカーペットもある!
もちろんバールも併設されてました。
ステージと観客席。
思ったより立派で驚く。
200人収容可能なのだそうです。
クッション持参の人を見かけたのだけど、この座席だったからなのね。
舞台前の責任者あいさつ。
小さな村の素人劇団なんです。
なんとコロナ後はじめての公演だそうで、興奮を隠しきれない様子。
演目タイトルは『Caso Archivo(カーゾ・アルキーヴォ)』。
『コールドケース』みたいな未解決事件ということでサスペンスらしい。
知人はCommissarioコミッサーリオで警部役での出演。
なんと劇に出るのは、人生において今回が初めてなんですって!
舞台は、地方都市にある家族経営のホテル。
夫婦で経営してますが、夫のほうがとんだ浮気者で、宿泊客にちょっかいを出しては騒動を起こしている様子。
奥さんはそれにホトホト嫌気がさしています。
そして、宿泊にやってきたカップルの奥さんにまたしてもちょっかいを出し、それで起訴された夫が、翌朝、死んでいるのが発見される。
自殺か他殺か、ナゾの究明が始まります。
警部役の友だち登場!!
迫真の演技ですごかったわ。
自分の出番はそんなにないよ、なんて言ってたのにそんなこと全然ないっ!
イタリア人なのに謙遜するタイプだったか(笑。
犯人は、20年前に被害に遭い投身自殺した女性の子どもでした。
使用人としてホテルに潜入、母親の復讐のチャンスをうかがっていたらしい。
90分ほどの舞台が終わり出演者たちのあいさつ。
ハッキリ言ってこんなに楽しめるとは思いませんでした。
テレビと違って舞台のセリフが聴き取りやすかったんですよね。
それに、皆さん、素人と思えぬ上手さでビックリ!
イタリア人は生まれながらの表現者。
ふだんの会話からして、ものすごく舞台がかっていて大げさです(笑。
身振り手振りのジェスチャーも激しいし!
だから、セリフさえ記憶できれば演じること自体はそんなに難しくないんだなと思いました。
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