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333☆イタリアに移住する方法がビックリな件

ぼんじょーるの!
今日も朝からきっちりくっきり晴れてる火曜日です。
何もかもハッキリ見える日差しの強さ&太陽の位置が下がってきてるせいか光線の入る角度も変わり、窓ガラスの汚れもよく見えて気になる(汗。
午後は日が落ちる前に、家中の窓ふきをしようと思います。

さて、昨日はコロナ前に連絡を取り合ったきりの友人に会ってきました。
上の写真は彼女の住む町の旧市街エリア。
丘の上のすごいところでした。

彼女と最後に会ったのが2019年5月だったので、2年半ぶり!

まぁね、私のほうは何の変化もありませんけどね。
滞在許可証を学生から労働に変更できて、今はその更新手続き中ということぐらい。

それでもイタリアに住む外国人、とくに結婚していない私たちのような状況だとこれは大問題なんですね。
さっそく彼女がいま、どんな状況なのか聞いたら、まさに学生から労働に切り替える手続きの最中だけど、もめにもめて、弁護士を間に挟む事態になっているという(汗。

イタリアで大卒してないとダメ

イタリアで大学を卒業している人は、滞在許可証を学生から労働に切り替えることができます。
直接変更もできるし、卒業時点で仕事がなければ、1年間の猶予をもらえるので、その間に仕事を見つければ労働用の滞在許可証をもらえる、というシステム。

それ以外、イタリアの大卒資格がないと、いくら仕事があってもそれを労働へ切り替えることはできません。
語学学校や美術学校など、大学以外の教育機関で学んできちんと卒業したとしても、そのまま学生から労働許可証には切り替えられないのです。

そして、日本で大学を卒業してたとしてもNG。
イタリアで大学を卒業してないとその資格はないという、何とも不思議な制度です。

じゃあ、大卒じゃない、それ以外の人はどうするのかというと、Decreto Flussiデクレート・フルッシと呼ばれるナゾの制度を利用することになります。

ナゾの移民制度デクレート・フルッシ

日本語に直訳すると「フルッシ流動、デクレート法令」。
移民政策の一環で、イタリアへの労働移民制度みたいなものです。

これの悩ましいところは、いつでも受け付けているわけではなく不定期で発令されるということ。
加えて数の上限があり、募集人数に達したら終わり、ということ。

知らない間に受付が始まるので、早い者勝ちなんですよっ!
こんな大事な制度がいつ発令されるか分からないうえ、数の制限まであるなんて、もうなんというか、日本では考えられない制度で理解するまでに数年かかりました(汗。

だいたい、毎年1月ごろにデクレート・フルッシが出る、とは言われてますが、年によってバラバラ。
2月だったこともあれば、3月だったこと、12月だったこともあるようだし、募集のなかった年もあります。

募集人数も毎年バラバラ。
多ければそれだけチャンスは広がるし、少なければあっという間に募集人数に達しておしまい。
次にいつ出るのか分からないデクレート・フルッシを待つしかありません。

あと、受け入れ人数は国によって異なり、いわゆる貧しい国からは大量に、日本みたいに明らかにイタリアより状況が良いような国への割り当て人数はすごく少ない。
3、4年前、この制度を活用しようと調べたり、人から聞いたりしたところによると、日本人枠は20人とか50人ぐらいでした。

2020年のデクレート・フルッシ

コロナで移民どころじゃなかった昨年、デクレート・フルッシ、出たのかなとググってみたら、出てました!

2020年10月12日付のイタリア内務省のサイトです。

30.850 gli ingressi di lavoratori non comunitari consentiti
EU圏外の労働者30,850人を受け入れ

少ないですね(汗。
やっぱりコロナの影響かな。
しかも発令日が、1月でも2月でも3月でも12月でもなく、10月!!

il termine scade il 31 dicembre 2020. Accesso alla procedura con SPID 
締切は2020年12月31日、SPID電子署名によるアクセスで受付

締切日前に自分の国の受け入れ人数に達していたらNGです。
ほんと、早い者勝ち。
1月には出なくてずっと押せ押せになって、やっと10月に発令されたんですね……今か今かと待ってた人は生きた心地もしなかったはず(涙。

30,850人の数の内訳を見てみましょう。

12.850 INGRESSI PER LAVORO SUBORDINATO NON STAGIONALE, AUTONOMO E CONVERSIONI
12,850人:非季節労働者、自営業、滞在許可証の種目変更

運送、建設、観光・ホテル業で働く以下の国から6,000人。
アルバニア、アルジェリア、バングラデシュ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、韓国、コートジボワール、エジプト、エルサルバドル、エチオピア、フィリピン、ガンビア、ガーナ、日本、インド、コソボ、マリ、モロッコ、モーリシャス、モルドバ、モンテネグロ、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、北マケドニア共和国、セネガル、セルビア、スリランカ、スーダン、チュニジア、ウクライナおよび2020年中に移民に関する協力協定を結ぶ予定の国。

残りの枠は、ベネズエラ在住イタリア出身者、特殊技能の必要な職種、自営業のほか、すでに保持している滞在許可証の種目変更。

18.000 QUOTE PER LAVORO SUBORDINATO STAGIONALE NEI SETTORI AGRICOLO E TURISTICO-ALBERGHIERO
18,000人:農業、観光・ホテル業で働く季節労働者

アルバニア、アルジェリア、バングラデシュ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、韓国、コートジボワール、エジプト、エルサルバドル、エチオピア、ガンビア、ガーナ、インド、コソボ、マリ、モロッコ、モーリシャス、モルドバ、モンテネグロ、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、北マセドニア、セネガル、セルビア、スリランカ、スーダン、チュニジア、ウクライナ、日本

季節労働者はブドウやオリーブの収穫時だけとか、観光業の稼ぎ時の夏だけとか、年間を通した仕事じゃない場合ですね。
契約が終わったら国外退去、イタリアで働き続けることはできないんじゃないかな。

ただし、別の仕事を見つけられたら、次にデクレート・フルッシが出たときに種目変更できるのだと思います。

10月13日9時からSPIDでエントリーできるサイトでのみ受付スタートとあるので、発令の次の日の朝イチですよー!!
これ、各人に政府からお知らせが来るわけでもないので自分で気づくしかないんです。
デクレート・フルッシに限らず、イタリアではこのパターン、多いのですけどね(汗。

人数内訳などもっと細かいことを知りたい人はこちら。

ものすごーく細かいことがぎっしり書かれてます(汗。

以上、2020年のデクレート・フルッシでした。

2021年のデクレート・フルッシ

で、今年の状況はどうでしょう。
もちろんまだ発令されてないのですけどね。

11月の終わりに受け入れ人数が発表されまして、80,000人とのことです。
2020年の30,850人に比べるとずいぶん増えてます。
コロナも収束に向かいつつあり、経済活動も増加傾向にある、と言えるでしょう。

ただ、これはまだ正式な数字ではなく、Legaレーガという移民政策に反対を唱えている政党がこの決定に異議を唱えているようで、もしかしたら80,000人より少なるかもしれません。

正式な発令はいつになるのか、もちろんまだ分かりません。
クリスマス前に人数が決まるかどうか、というレベルなので、発令はそのあと、1月以降になるでしょうけど、どうですかねぇ。

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