9月11日放送スカッとジャパンの優先座席について
スカッとジャパンで優先座席に座っている若者に対して、純粋な子供が、「なぜ病気でもないのに座っているの?」と疑問を投げかけていました。若者は「早い者勝ち」と問題のある発言をしていました。母親は子供に対して、ここは大人として教育のため、どう答えてあげたらいいか困っていました。
あくまでもモラルの悪い人を懲らしめるというストーリー仕立ての番組なため、このような作りをするのはわかります。
しかし、毒蝮という方が、
「ここは体の悪い人が座るところ、彼は頭が悪い」
などと発言していました。
大人として、教育として、適切な回答をするならば、「見た目ではわからない障害や疾患があるのよ、例えば心臓が悪かったり、人工関節など使ていたり、外からは一見障害があるように見えなくても、立っていることが難しい人もいるのよ」と言えばよかったのではないでしょうか。
もちろん、マナーが悪いことは世の中を改善したいという気持ちは立派だと思います。それなら、おばあさんが座りたいから席を譲ってあげてくれないか、などと声をかけるべきではないでしょうか。若者が優先座席の対象者かどうか確認せず、「頭が悪いやつ」と決めつけることは配慮の欠ける行動といえます。
見た目には障害があったり、妊娠しているなど分かりにくい人のためヘルプマークという活動があります。私はこれに賛同する気持ちです。しかし、そもそもこのようなマークを付けなければ優先座席に座れないという世の中は寛容さがなくなっていると思います。
これはテレビの番組なんだから、と言われるかもしれません。私は普段このような体験をします。
私は慢性疲労症候群という難病を患っています。また、下垂体というところの機能が悪いため、身体障碍者手帳が交付されています。体つきは大柄で、障害者になるまではずっっとスポーツをしていたこともあり、私を見ても体が悪いようには思えません。少なくともスカッとジャパンで出ていた若者よりも体力がありそうに見えます。
そのため、優先座席や障害者用等駐車場を利用したさい、このように注意を受けたりすることがあります。そして、どこが悪いのか、と尋ねられることもあります。この若者のように腹が立って言い返すこともありました。そうしても世間の冷たい目にさらされるだけだと知り、冷静に理解を求めるように伝えたとしても、正義感にあふれて公衆の面前でヒーローを気取りだった人ほど、己の間違いを認めてくれることはありません。手帳を見せても逆切れして手帳を取り上げられたこともあります。本物か!と。
ねえ、ママ、あの人カゼひいてるのかな、
どうして
ここって具合が悪い人とかが座るところでしょ
そうだね
は?
いえ、すいません
あのな少年、この席はな、早い者勝ちなんだよ
え?そうなの?
ここは、具合の悪い人や、じいさんやばあさんが優先ってだけで、空いてても座っていい席ようは早い者勝ちってこと。
それに、俺は朝から歩きっぱなしでヘトヘトなんだよ。だから、俺がここに座っててもなんの問題もないってこと
大人として言うべきことは言わないと教育にもよくない、そう思った次の瞬間、あの人が現れたのです。
あの・・・
おい、そこの少年
君、君だよ君、いいか、
この青年の言うことにはひとつも間違っていることはないんだよ。はは
そうだろう
そうっすよね。
いいから座ってろよ
この席はな優先席といっておじいさんとかおばあさんとか、それから体の悪いひとが優先的に座れる席なんだよ。だからこの青年が座っててもおかしくないんだよ
どうして?元気そうだよ。
ん?いいか、この人の悪いのは体調じゃなくてね
あたま
頭なんだよ
え?
ここにはっきりと書いてあるだろう。それがしっかりと理解できないんだよな、青年は
やっぱり頭悪いんだな。そうだろう、ハハハ
バス乗客の視線が集まる。音楽が流れる。
いたたまれなくなり青年は席から立ちあがり離れる。
オゥオゥ ハハハ
ほら、空いたぞ
うん、おばあさんどうぞ
ありがとね。
すいません
はいはい
いいかぼく、わかるかな?世の中にはな、みえる病気と見えない病気があるんだよ。わかるかな?ハハハ
今日はいろんなことを勉強したな。このバスの中で。バスは学校だよ、バスは学校、ハハ、スクールバスっていうんだよ。ハハハ。わかんねーだろうな。
いやーどうもみなさん失礼しました。
(バスの中で拍手がおきる)
スクールバスだスクールバスだ
あのおじいさんのおかげでスカッとしました。
全員スカッと
http://www.miomio.tv/watch/cc342046/