コロナ後のサイゼリヤに見る生存戦略
コロナによる様々な制約が取り払われ、企業は出社への回帰、外食産業は営業時間の規制を取り払われて環境は変化している。輸入や原材料コストの高騰からの値上げで、食品メーカーでは好決算や翌年の回復見込みを予測する企業も出てきている。一方で、外食産業は二次会需要の激減や原材料費値上げ、賃上げで苦しむ状況が続いている。
飲食業コンサルタントの永田ラッパさんの動画から、この苦難を乗り切るサイゼイヤの環境変化に対応した戦略について、Chat GPTを利用した回答と感じたことを書いていこうと思います
参考資料(ネタ元)
【参考資料】2023・05・07 日経朝刊1面 東京の繁華街 戻らぬ光
【参考資料】永田ラッパさんのyoutube サイゼリヤのサイゼリヤンを生む戦略
コロナ後の消費の戻り具合
上記記事によれば、クレジットカードの決済データ分析では19年比で戻り具合を見てみると
喫茶店カフェ 約130%
寿司 約107%
ファミレス・タクシー 約82%
居酒屋 約70%
カラオケ 約72%
とのことで、飲食でも、ばらつきが見える。
クレジットカードで非接触型決済への利用だから、実際には現金利用からのシフトもあるので、売上とは別になるものの、ナイトエコノミーの縮小や飲食業界は家庭での食事回帰は顕著。若者・会社員を中心に、大人数での会食は減少傾向で、もとに戻ることを想定しない企業も少なくない。
ナイトエコノミー
コロナ前に六本木渋谷間のバスの深夜運行なども定着せず、コロナによる需要減少に突入した。渋谷や新宿歌舞伎町の東急歌舞伎町タワーが目指すナイトエコノミーの定着を図るも、国内需要では、大方の需要はもう戻らないとする論調がほとんど。
そもそもナイトエコノミーは経済活性化に切り札であるとされたが、エリアと需要の存在がニッチであるともいえます。
上記、日経記事によれば2019年を100とした都内飲食店の来客数は18時から22時台で6割弱、23時から26時台で4割強にまで落ち込んでいる。(テーブルチェックのデータがベース)
環境変化に応じた生存戦略
(1)AIによる回答とは?
ChatGPT4に以下の問を投げて、回答をもらいました。
**【問】**貴方は、飲食業経営コンサルタントです。日本における飲食業は、為替変動による輸入コストの上昇や物価上昇による食材原価の上昇、電気水道など光熱費の上昇、賃上げの流れによる人件費高騰の環境のもと、感染症による営業時間制約がなくなった現在、深夜営業時間の是非など、東京都23区内の飲食業が持続可能な対策を10個とその理由を挙げてください。
【AIのお返事】
人気食材の国産化: 為替変動や物価上昇の影響を緩和し、食材原価を抑えるために、人気の食材を国内で生産することで、安定供給を図る。
効率化技術の導入: 食材管理や調理工程を効率化する技術を導入し、人件費や無駄な食材ロスを削減する。
エコエネルギーへの転換: 電気水道などの光熱費を抑えるために、省エネ設備や再生可能エネルギーを活用し、環境負荷も低減する。
デリバリーやテイクアウトサービスの拡充: 深夜営業の代わりに、デリバリーやテイクアウトサービスを強化し、利益を確保する。
時給制度の見直し: 従業員の労働意欲を高め、働きやすい環境を整えるために、時給制度や勤務体制を柔軟に見直す。
地域密着型の営業戦略: 地域の特性やニーズに合わせたメニューやサービスで、顧客獲得を目指す。
広報活動の強化: SNSや口コミなどの効果的な広報活動を行い、集客力を高める。
イベントやコラボレーション企画: 期間限定のイベントや他業種とのコラボレーションを企画し、新規顧客を獲得する。
メニューの最適化: 顧客の嗜好に応じたメニューの見直しや、売上が低いメニューの削減を行い、収益性を高める。
定期的なスタッフ研修: スタッフのスキル向上やチームワークを促すために、定期的な研修や教育を実施する。
これらの対策を実施することで、東京都23区内の飲食業が持続可能な経営を行うことが可能となります。為替変動や物価上昇による食材原価の上昇や人件費の高騰に対処するだけでなく、顧客満足度を高めることができます。また、深夜営業の是非に関しては、デリバリーやテイクアウトサービスの拡充を通じて、深夜のニーズに対応しつつ労働コストや光熱費を抑えることが可能です。
さらに、地域密着型の営業戦略やイベント・コラボレーション企画を実施することで、競合他社との差別化を図り、リピート顧客を獲得できるでしょう。広報活動の強化やメニューの最適化も効果的な手段です。
最後に、定期的なスタッフ研修を行うことで、従業員のモチベーションやスキルアップにつながり、サービスの質を向上させることができます。これらの対策を総合的に実行することで、持続可能な飲食業経営を目指すことができます。
(2)サイゼリヤの戦略
①深夜営業の取りやめを継続する
コロナ以前の深夜営業に回帰はしない。スタッフの人件費・交通費、光熱費などでペイしない営業時間帯は再開を行わない。
②オペレーションの愚直な見直し
厨房などの設備について省エネ化省資源化をサイゼリヤ自身がメーカーに掛け合い、開発する。
クレカなど非接触型決済の導入や、399円などの価格設定をレジの打ち間違い、オペレーションの省力化のために50円単位に変更する。
③別ブランドチャンネルの拡大(22年8月で取りやめ)
サイゼリヤは、実験店舗として「ミラノ食堂」を展開しています。この店舗は、サイゼリヤよりも単価が高く、メニューも少な目という特徴を持っています。このようなオペレーション効率の良い店舗展開を拡大することで、サイゼリヤは少し単価の高いお店としても存在感を示すことができます。また、ミラノ食堂のブランド展開を行うことで、新しい顧客層を取り込むことができます。(しかし、別ブランドは22年8月で取りやめて⑤の小規模店舗への業態をすすめているようです)
④国外店舗のローカライズの推進
現在、香港などアジアに展開しているが、オペレーションが通用しないときにはお客様の声を吸い上げ価格戦略など、大胆にローカライズさせて需要にマッチさせていく戦略を取る。
⑤小規模店舗の展開
日本国内においても80-100席程度の店舗展開が多かったが、都市部より郊外の需要の落ち込みが少ないなど需要変化に対応できるよう40席程度の小規模店舗のオペレーション体制を構築させる。(このノウハウはミラノ食堂など実験店舗で得たオペレーション効率なども反映されているかもしれない)
生存戦略
環境変化に対応するためには、トライアンドエラーの繰り返しが必要であると思われます。企業や産業全体が環境変化に適応するためには、柔軟性と創造性が必要です。また、新しい技術やビジネスモデルの採用も重要であり、競争力を維持するためには常に更新することが必要です。
一方で、コンビニの24時間営業について見直しが本部主導であまり進んでいませんが、本部のコンセプトがフランチャイズの経営悪化を引き起こしているとするならば、フレックス勤務のように7時から23時をコア時間として、それ以外はエリアの特性を数字を持って、ロジカルに判断するようない経営コンサル的な本部の判断も必要であり環境の変化による対応の柔軟性が試されている事例かと思います。
ダーウィンの進化論は最も強い種は環境に変化に対応できるものだとされました。それを実践することをは現代の我々なのかもしれません。