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400種類のワインが飲み放題のワインイベントに参加してきた(#2)

ワインイベントの続きで、ここでは試飲したワイナリーのことを主に書きます。
前回のワインイベントの記事はこちら:

ここで紹介しているワイナリーのワインは、おそらく日本では販売されていません。生産量が少ないのと、ヨーロッパ圏外に輸出するにはかなり手間がかかるからです。でも、素敵なワイナリーばかりなので書かせてください。

それと、ここにあげたのは、出店されたワイナリーのほんの一部です。
実際にイベントで試飲したワイナリーだけを紹介しているので限られた数になります。残念だけど、そんなにいっぱい飲めない!もっといっぱい素敵なワイナリーがいっぱいあるのに。

それでは、むずがゆい思いをしながら見ていきましょう!


Ca Avignone:白ワインの聖地で赤ワインを作る反骨ビオワイナリー

こだわりのビオワイン
ワインがおいしいアルゼンチンでも販売しているそう

イベントの主催者に「どこのワイナリーがおすすめ?」と聞いたら、最初に出てきたのがここ。ブースでは、品の良いおじさまが快く対応してくれました。

「おいしいプロセッコができる土地なんだけど、赤ワインが好きで作っている」という自信作を2本試飲しました。どちらともフランス・ボルドー風のどっしりしたタイプで深みのある香りと味。両方ともビオワインだそうで驚きました。というのも、今まで飲んできたビオワインは、味に深みがないものが多かったからです。ここのワインはレベルが高く、一瞬でファンになりました。

「2種類の赤ワインのうち、リザーブのワインはもう一方より倍くらい高いのによく売れる」との打ち明け話もしてくれました。リザーブじゃない方も私の好みでおいしかったので、私はそっちを買います!

ワイナリー名:Ca Avignone
住所:Via Centro Villa 8/A, Villa di Teolo (PD)
ブドウ畑面積:2 ha
年間生産本数:15.000 本
私が試飲したワイン:
・3TINTO Rosso Veneto IGT
・3TINTO Riserva Colli Euganei DOC Bio


La Romiglia:ヴェネト州の若いワイナリー、私的にMVP級のおいしさ

とびきり美味しいのに価格控えめ、箱買いしたいワイナリー

ここもイベントの主催者からおすすめされて試飲したワイナリー。ルネッサンス絵画から抜け出してきたかのような巻き毛のお兄さんが、熱量たっぷりに説明してくれました。

ここのワイナリーは、元々は葡萄をワイナリーに売っていた農家だったそうです。それが2020年にワイナリーに転向したとのこと。生産者の方が世界中を回っていろんなワインを研究した経験から作り出されるボトルは、老舗ワイナリーも顔負けのどっしりとした味のものばかり。

特にカベルネ・ソーヴィニョンは、樹齢60年の葡萄から作ったそう。しかも、収穫後に木の植え替えをしたので、このワインは2度と作れないとのこと。
そんな貴重なボトルを試飲させてもらえるなんて!
落ち着いた深い味と香りで感激しました。これはぜひ購入したい1本です。

嬉しいことに、まだ若いワイナリーだからか、このレベルのワインにしては価格控えめでお買い得です。こちらも箱買いしたい!

ワイナリー名:La Romiglia
住所:Via Brazze 1A - Verona
ブドウ畑面積:15 ha
年間生産本数:20.000 本
私が試飲したワイン:
・Valpolicella DOC
・Cabernet Sauvignon IGT
・Merlot IGT


Tamburino Sardo:無骨な生産者と、ねっとりした香りのアマローネ

商売で来てるんじゃないからと、率直に説明してくれる生産者

「ここのアマローネ(高級ワイン)もオススメ」と主催者から言われていたので、試飲したいと言ったら「君はこのワインが何だか知っているのか?」と生産者のおじさまから威圧感のある答えが返ってきました。

そりゃそうだ、どれよりも手間と時間をかけて作った大切なワインだから価値がわかる人に飲んでもらいたいもんね。
だから私、ソムリエコースに通って勉強しました。ワインのおいしさを理解したくて分厚い教科書を必死に読みました。

「レチョット(甘口ワイン)を作ろうとして辛口ワインになったのよね」と答えたら、ハハっと笑って「知ってるじゃないか」と。
続けて、「伝説ではそうだけど、本当はどうだか知らないよ。向こうのブースで元となったレチョットが試飲できるから、後で飲んでみな。」と耳より情報も教えてもらいました。

そして、ここのアマローネはちょっと違いました。
なんだか濃度があるような、ねっとりとした香りを持つまろやかさ。コクのある味は、乾燥させた葡萄から出てくる奥行きのように感じました。

ワイナリー名:Tamburino Sardo
住所:Via Strada del Tamburino Sardo,11 - 37066 Custoza di Sommacampagna (VR)
ブドウ畑面積:8 ha
年間生産本数:180.000 本
私が試飲したワイン:
・Valpolicella Classico Superiore
・Valpolicella Classico Superiore Ripasso
・Amarone classico della Valpolicella DOCG


DOBUJE:かわいらしいお姉さん方が一生懸命に説明してくれるスロベニアのワイナリー

笑顔で熱心に説明してくれるので飲み過ぎてしまいそう

知人が「スロベニアのワインがおいしかった!」と言っていたので、スロベニアのワインがあるコーナーを見に行ってみました。
ここのワイナリーのブースには、こういったイベントでは珍しく、笑顔のかわいらしいお姉さんが2人。目が合ったら素通りできなくて試飲させてもらいました。

試飲したのは3つの白ワイン。イベントが始まったばかりに立ち寄ったので、ワインがまだ適温に冷えていなくて、隣のブースのソムリエさんからツッコミが入っていました。それでも香りが強くて私好み!

スロベニアと言ってもイタリアとの国境沿いのワイナリー。イタリア側が"Collio"という名のワイン産地で石灰質の土壌が香り高いワインを産み出すことで有名なんです。その隣で作っているんだから、同じく香りが強いワインができるとのこと。

ワイナリー名:DOBUJE
住所:Snežeče 16, 5212 Dobrovo v Brdih, Slovenia
ブドウ畑面積:10 ha
年間生産本数:35.000 本
私が試飲したワイン:
・ZGP Goriška Brda Rebula 2020
・ZGP Goriška Brda Sauvignon Blanc 2020
・ZGP Maria Nevea selection 2016


Mavric Danilo Wines:ソムリエと一緒に試飲させてもらった

ソーヴィニョンの香りが爽やかで去年も気に入っていたワイナリー

ここも上と同じく、知人からの影響を受けてスロベニアのワインに興味を持って試飲したワイナリー。

生産者は来ていなかったのですが、ブース担当のソムリエの方と一緒に試飲させてもらったのは良い経験になりました。というのも、ここはイベントが開催された朝一番に訪れたので、担当するソムリエの方もまだここのワイナリーのワインを飲んだことがなかったんです。
なので、私と一緒に試飲をしていました。

「Rebulaというのは葡萄品種の名前で、イタリアでは同じ品種はRibolla(リボッラ)と呼ばれている。酸味のある個性的な味だが料理と合わせるのは難しい。一方、国際的な葡萄品種であるシャルドネを使ったワインは、草のような青い香りがあり料理に合わせやすい」など、解説をしてくれました。

ワイナリー名:Mavric Danilo Wines
住所:Plešivo 36a, 5212 Dobrovo v Brdih, Slovenia
ブドウ畑面積:7 ha
年間生産本数:30.000 本
私が試飲したワイン:
・ZGP Goriška Brda Rebula
・ZGP Goriška Brda Chardonnay Selekcija
・ZGP Goriška Brda Gigi


Gangl:貴腐ワインのスペシャリスト、オーストリアのワイナリー

素朴な夫婦が作るワイン、話を聞いていると一緒に葡萄畑を耕したくなる

初めて参加したイベントの時からファンになったオーストリアのワイナリー。特に貴腐ワインのスペシャリストで、いい葡萄が収穫できた時にだけ作るこだわりの甘いワインは格別!

素朴なご夫婦で、他の参加者たちと熱心にワインの話をされているのを聞くのも楽しい経験でう。私も葡萄畑に行って天塩にかけられた葡萄畑をこの目で見てみたい。

甘口ワインである貴腐ワインは、どれもおいしくて違いがなかなかわからないのですが、ここのワイナリーのものは違いが明確です。酸味や香りのバランスを味わう至福の時です。

ワイナリー名:Gangl
住所:Apetlonerstraße, 27A - 7142 Illmitz - Burgenland
ブドウ畑面積:5 ha
年間生産本数:15.000 本
私が試飲したワイン:
・Traminer Trocken
・Traminer Reserve
・Traminer Beerenauslese 2008
・Pinot Blanc Trockenbeerenauslese 2008
・Riesling Auslese 2011


Distilleria Giacomo Ceschia:笑顔のステキなシニョーラがおすすめする香水のような薫るグラッパ

私のことを覚えてくれているので素通りできない

こちらはワイナリーでなく、グラッパを作る蒸留所のブース。何度かイベントで会っている人懐こいシニョーラが毎回います。初めて試飲した時に、「女性はあまりグラッパを飲んでくれないので、あなたが気に入ってくれて嬉しい」と言われたので素通りできません。

とっておきの1本を買って家でちびちび飲むんだけど「もう1本買っておけばよかった」と後悔するおいしさ。品のある香りが強くて飲んだ後は、胃の奥底から口まで良い香りで満たしてくれる。飲む香水みたい!

ワイナリー名:Distilleria Giacomo Ceschia
住所:Via Foscolo U., 4/8, 33045 Nimis (UD)
私が試飲したグラッパ:
・Grappa - Nemas Classica
・Grappa - Ramandolo Classica


以上、ワインイベントで試飲したワイナリーの紹介でした。
同じワイナリーを日本で見つけるのは難しいですが、ぜひおいしいボトルの裏にはこういう生産者の方々がいるんだと思いながらワインを楽しんでください。


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