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Tableauを活用したデータ分析手法を学ぶ|Tableauによる最強・最速のデータ可視化テクニック|感想

この本を読んだ理由/知りたかったこと

私は以下の理由により、この本を手に取りました。

  • ITマネジメント関連業務でデータ分析をする必要があり、社内で実績のあるTableauを活用することになった。インターネット上にも活用方法のナレッジは多数存在したが、本で体系的に学びたい。

  • Tableauはデータ分析のデファクトスタンダードになりつつあり、一般的に有用なスキルと考えられるため、自分のスキルアップのため活用方法を学びたい。

どのような内容が書かれているのか?

多数の画面キャプチャを用いて、データ抽出から加工、グラフ化、ダッシュボード作成まで全工程を解説しています。また、関連するTableauのソフトウェアやライセンス体系に関する記載もあります。

感想/学び

これ一冊で知識ゼロからダッシュボード完成、配布まで持っていける素晴らしい本と感じました。SIerが請負で顧客に提供するくらいの複雑なダッシュボードを作るのは難しいかもしれませんが、社内利用目的で「まず作ってみる」というレベルでは十分だと思います。
この本を読みながら、実際にゼロからダッシュボードを作成し、社内に展開してみた感想は以下の通りです。

  • Tableauは進化が早いため画面キャプチャと実際の画面が一部異なる部分もありますが、概ね問題なく動作させることができました。

  • 大半のユースケースではデータを加工する際に、カラムに対して何らか計算をすることになりますが、計算で利用できる関数の説明はあまりありませんでした。Googleで検索すれば事足りる内容でもあるのですが、後々「こんな便利な関数があったのか」と分かることもありました。

  • データの結合なども直感的にできるので、データベース知識が無い人でも扱えます。ただデータ量や計算量は処理速度に大きく影響するため、ある程度SQLが書けると無駄なデータを取り込まなくて済むので望ましいです。

  • 最初から完璧に作るのは不可能なので、まずはデータをグラフ化してみる。おそらくバグにより異常データが見つかるので、異常データの生データを抽出して実際に目で確認する、Excelのピボットでの計算結果と突き合わせて検算するなど、トライ&エラーを繰り替えしたほうが早く習熟できます。

  • 簡単に使えるものの、中身のロジックはブラックボックスになりがち。色々と試しているうちになぜか上手くいったりするのですが、なぜできたのか説明できないときもあります。

著者:松島七衣

2015年から6年半、Tableau Softwareでセールスエンジニアに従事されており、データ分析に関する表彰や記事の寄稿などを手掛けたデータ分析のプロフェッショナルのようです。
「人工知能サミット2022 製造業編」ではAI活用に関する講演を行うなど、様々な分野で活躍されております。

まとめ

今回は「Tableauによる最強・最速のデータ可視化テクニック」の書評を紹介させてもらいました。
Tableau Softwareの元エンジニアが書いているだけあって、データ抽出からビジュアル化までの流れが非常に分かりやすいと感じました。この本をいつも手元におきながら、あとはトライ&エラーを繰り返すのが初学者が上達する近道です。
ご興味がある方は読んでみて頂ければと思います。

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