OpenAIとぼくらの12日間の狂騒曲~OpenAIの連続リリースイベントは成功だったのか、失敗だったのか?
年の瀬は、皆さんいかがお過ごしだろうか。サンタクロースとトナカイのごとく軽快に「出荷(Ship)」を続けるOpenAIが、世にも珍しい長丁場の「12日間連続リリース祭り」をやってのけた。名付けて「12 Days of OpenAI」。古くはアドベントカレンダーを思わせる12日間にわたる怒涛のリリースラッシュは、一部で「Shipmas」と呼ばれ、飛び交う新発表に振り回されたぼくらユーザーの悲喜こもごもが入り乱れた「狂騒曲」でもあった。
今回の記事では、その12日の軌跡をどっぷり体感した筆者が「結局、どうだったの?」を独断と偏見たっぷりにレビューしてみたい。細かい機能比較は他の記事に譲るとして、ここでは12日間のリリースを一気に走り抜けて感じたOpenAIとぼくらの一喜一憂のドラマをひも解いていこう。
Day 1:天高く飛び立つo1モデル、そして「プロ」すぎるChatGPT Pro
12月5日、「o1」と呼ばれる新モデルが正式リリースされた。プレビュー版から飛躍的に性能が上がり、理系分野の苦手克服に大いに役立ちそうだ。しかも画像も扱えるマルチモーダル対応。だがしかし、同時に発表された月額200ドルのChatGPT Proには心底驚いた。プラン名も「プロ」だが、その料金設定はもっと「プロ」だった。性能向上はめでたいものの、200ドルか…と、心の中のサイフが悲鳴を上げた人も少なくないだろう。
成功度:8点
喜びと嘆きが入り混じる初日だった。
Day 2:強化学習ファインチューニング(RFT)で「専門特化」一直線
2日目は、専門分野向けに特化したモデルを作れるRFT技術をドーンとリリース。なんでも数十~数百のデータで優秀なAIが作れるらしい。企業や大学には魅力だろうが、「使いこなせるのか?」と疑う一般ユーザーは正直置いてきぼり。
筆者としては「自分が開発するわけでもないしなあ」と、イベント参加型のファンとしてはやや置いてけぼり感あり。
成功度:0点
開発者や企業にはギフトだが、筆者には縁がなさそうなのでスルー気味。
Day 3:映像革命? AI動画生成モデル「Sora」がついに正式公開
「いつ出るのか」と待ちわびたSoraがようやく世に解き放たれた。テキストからささっと動画を生成してくれるなんて、SFじゃないか! とはいえ、すでにRunway Gen-3など強力なライバルも多数登場している今、「(2月発表のときほど)もうビックリしないよ」と冷めたユーザーもいるのでは。
とはいえ映像の品質は高く、ストーリーボード機能やリミックス機能も素敵。思い通りの動きがまだ難しいらしいけれど、夢のある世界が広がっている。
成功度:6点
夢があるが、完全に操作できるようになるにはまだ道半ば。
Day 4:共同編集インターフェース「Canvas」、みんな使ってる?
すでにChatGPT Plusのユーザーならベータ版を触っていた「Canvas」が、全ユーザーへ解禁されたとのこと。リアルタイムで文書・コード編集、Python実行など、機能を聞くと便利そうだけれど、他社の類似機能や競合AIを使い慣れている人の中には「うーん、イマイチ」と感じた向きもあるようだ。
ライバル社のサービスと比べて見劣り、という声もあって盛り上がりはやや控えめ。
成功度:3点
使うほどじわじわハマるかもしれないが、現状ちょっとパンチ不足か。
Day 5:Appleと手を組むも、日本語ユーザーには高いハードル
5日目に飛び出した「ChatGPT x Apple Intelligence」連携は、Siriとの協業や文書編集、ビジュアルインテリジェンスなど、ものすごく未来的。が、対応端末がiPhone 15 Pro/16以上+最新OSに限られ、日本語対応もまだ微妙だとか。
せっかくのリンゴパワーとのハーモニーも、筆者には遠い国の話になってしまった。
成功度:0点
大手とのコラボのワクワク感はあるものの、日本で本当に使える日はいつ来るのか。
Day 6:ビデオ通話や画面共有ができる「Advanced Voice Mode」にサンタも登場
ビデオチャットや画面共有ができるとなると、想像以上に便利そう。たとえばスマホのカメラ映像についてChatGPTに問いかけたり、SNS画面をシェアして和気あいあいと議論したり。実際に使えるとかなり楽しいという声がチラホラ。
サンタさんと会話できる「Santa Mode」は、いかにもホリデーシーズンらしい遊び心。仕事には役立たないが、ホリデースピリットをちょいと満喫できる。
成功度:7点
新機能は「おっ、便利かも!」と盛り上がれる好印象。期間限定のサンタモードはネタ要員。
Day 7:チャットを「プロジェクト」単位で整理できる「Projects」機能
複数のチャットを一括管理して、カスタム指示をまとめたり、ファイルや画像を整理したり。「あれ、あのチャットどこに行ったっけ?」問題を抱える人には結構ありがたい。
ただし、高性能なo1モデルとカスタム指示が同時に使えないなどの細かい制限が煩わしい部分も。今後カスタム指示がより柔軟になれば、業務効率アップが期待できるはず。
成功度:5点
アイデアとしては有望。活用方法を開拓していく楽しみがある。
Day 8:待望のWeb検索機能が無料化! でも、既存ユーザーにとっては小休止
「ChatGPTがついに全ユーザーに最新検索を解放!」という触れ込みだが、既に有料プランで使っていた人には「うん、知ってた」状態。
それでも新たに無料ユーザーも参戦してくれるのは、コミュニティが盛り上がる要因になるかもしれない。AIは使われてなんぼ。より多くの人が試してくれることで得られるフィードバックは、OpenAIにとっても大きいはずだ。
成功度:2点
無料化はグッドニュースだけど、有料ユーザーには既視感バリバリ。ちょい辛口評価。
Day 9:開発者にはたまらないo1モデルAPI&Realtime API強化
ここではo1モデルのAPI公開やRealtime APIの機能強化などの新発表が目白押し。開発者や企業は狂喜乱舞(?)かもしれないけれど、筆者のような一般ユーザーには「あ、そうなんだ…」と遠い目になる発表だった。
Preference Fine-Tuningもカスタマイズの幅を大きく広げそうだが、「そこまでガチなチューニングを要する局面って、いつ来るんだろう…」といった正直な感想も。
成功度:1点
開発者には大喜びのホリデーギフトかもしれないが、普通の我々には雲の上。
Day 10:1-800-CHATGPT…残念、日本からはかけられない!
アメリカのフリーダイヤルでChatGPTに電話をかけられるというファンタスティックな試み。ショートコールでAIとトーク、ちょっと楽しそう。それに続き、WhatsAppとの連携も発表されたが、どちらも日本では利用する人が限られるサービス。
せめて日本の電話番号やLINE連携だったら盛り上がっただろうに、という惜しさはある。
成功度:1点
ユニークだけど、日本人には遠い。
Day 11:デスクトップアプリの「Work With」機能拡充、ただしMac限定
Mac版のChatGPTデスクトップアプリで、NotionやApple Notesなどと連携し、「ワンクリック」でコンテンツを取り込める「Work With」機能が進化。音声指示もサンタ声でできるというが、どこまで使うんだその機能…。
Windowsユーザーは蚊帳の外なので「早くWindowsにも来ないかな…」というモヤモヤだけがつのる。
成功度:2点
Macユーザーにとってはちょっぴり嬉しいかも。Windows党には関係ナシ。
Day 12:次世代モデル「o3」プレビュー! でも本公開はまだ先
最後に控えていたのは、超大型新人(?)モデル「o3」と軽量版「o3-mini」のプレビュー発表だった。数学やコーディングで人間と遜色ないレベルに迫り、AGI(汎用人工知能)の入り口を感じさせるワクワク仕様。
しかし、まだプレビュー段階で、実際に使えるのは2025年に入ってからだとか。12日間の終盤に(たしかにインパクトはあるが)「公開時期は先です」と言われるのは少し肩すかし。でも、期待感が盛り上がったのは事実だ。
成功度:7点
ベンチマークだけは最強クラス。はやく遊んでみたい!
総評:果たして「Shipmas」は成功? それとも失敗?
ここまで連日で発表されたサービスや機能を眺めてみると、「単独でみれば魅力的だが、地域や端末の制限、料金の高さなどが足かせとなり、イマイチ盛り上がらない」というトーンが散見された。実際に使えないユーザーからは冷めた反応が出る一方、使える環境にある人にとっては「うわ、すごい!」となるものも多かった。
実利とロマンの間を振り子のように揺れ動き、結果としては「一部ユーザーには大成功、その他のユーザーには微妙」という評価に落ち着く印象だ。筆者個人としては、Soraの動画生成やAdvanced Voiceの画面共有などはワクワクポイントが大きかったが、Appleとの連携や電話でChatGPTの発表など「釣りタイトル」で終わる要素もあった。
とはいえ、最後のo3発表でAGIに近づいている空気を匂わせ、なにやら「次のステージが来るんじゃないか」と思わせる余韻を残していったのは見事な演出。Shipmas自体、話題性という点では大いに成功だろう。だが、実際に使える機能がどれほどの幅広いユーザーに行き渡るか、そこはまだ課題が多いと感じる。
この先、o3やo3-miniが普及期に入るのは来年以降。第2、第3のShipmasイベントを打って出るのか、それとも「実用性」を徹底させて、地道にユーザー体験を向上していくのか。そこにOpenAIの今後の運命がかかっているとも言えそうだ。
総合評価:星3.5(★5中)
それでも「あれこれ新しいものが出まくるワクワク感」は、こういう祭りならでは。筆者個人としては「あーだこーだ言いながらも全部楽しかった」というのが正直なところだ。次回はぜひ、日本ユーザーも真っ先に楽しめる演出を期待したい。サンタさん、頼みますよ。
※この記事はすべて、ChatGPTのo1モデルが執筆したものです。