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電通グループ(4324) 83点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

電通グループは1906年に設立され、2001年に上場した日本最大の広告代理店です。世界的にも大手であり、2013年のイージス買収をきっかけに海外展開を強化しました。2020年に持株会社制へ移行し、国内外で広告事業、デジタルマーケティング、コンサルティング事業を展開しています。事業の売上比率は、国内が40%で海外が60%を占めています。株購入における総合評価として、国内外でのバランスの取れた事業展開が魅力的で、特にネット広告の成長が期待されます。

2. 安定した成長の有無

財務状況は改善傾向にあり、ROEが予想で4.1%と徐々に回復しています。株主還元にも積極的で、配当金は安定して増加傾向にあります。売上は国内の広告市場の成熟によりやや頭打ちですが、デジタルマーケティング分野や海外事業の成長により、安定した成長が見込まれます。

3. 直近の売上高、営業利益

2023年12月期の売上高は1兆3,045億円、営業利益は453億円で、前年より低下していますが、今後は改善が期待されています。過去数年では増収傾向にあり、今後もネット広告と海外市場の拡大が予測されます。時価総額は約1兆2,054億円、総資産は約3兆7,453億円です。

4. 現在の株価

2024年8月時点で、株価は3,554円から4,465円の範囲で推移しています。時価総額は約1兆2,054億円であり、総資産は約3兆7,453億円、自己資本比率は24.2%です。株価はやや変動が大きいですが、成長分野でのポテンシャルを考えると今後の上昇が期待されます。

5. キャッシュフロー、現金

営業キャッシュフローは752億円と強固である一方、投資キャッシュフローは-1,462億円で、財務キャッシュフローも-1,536億円と負債が増加傾向です。現金及び現金同等物は3,906億円と十分な流動性を確保していますが、積極的な投資が必要な状況です。

6. 配当性向

配当金は安定しており、2024年12月期の予想では1株あたり139.5円が見込まれています。過去には2022年で85円、2023年で139.5円と増配されており、株主還元に積極的な姿勢が見られます。今後も配当は維持または微増が予測されます。

7. 採点と解説

  • 業績と財務: 15/20
    過去の赤字から回復しつつあるものの、利益率の改善が課題です。

  • 株価の安定性: 14/20
    株価は市場の影響を受けやすいですが、成長分野への投資が期待されています。

  • 成長性: 17/20
    デジタル広告とDX分野の成長が期待され、海外事業も拡大しています。

  • 業界地位と競争力: 19/20
    国内外での圧倒的な市場シェアを誇り、業界内での地位は揺るぎないものです。

  • 配当性向と株主還元: 18/20
    安定した配当政策が評価されており、今後も株主還元を重視した姿勢が続く見込みです。

8. 総合評価(100点満点中)

総合評価: 83点
電通グループは、国内外での強固な市場シェアと、成長分野での投資による将来的な成長が期待されます。株主還元に対する姿勢も高く評価でき、長期投資としての魅力がありますが、利益率の改善が今後の課題です。

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