半導体株に売り圧力、東京エレクトロンのPERが低水準に—米ハイテク株下落が影響
この記事は、2024年9月9日の東京株式市場で、半導体株が大幅に下落したことを報じています。特に、東京エレクトロン(東エレク)の株価は一時7%安となり、株価収益率(PER)が急低下しました。以下、この記事の概要とポイントを解説します。
概要
9月9日に半導体株に対して売りが広がり、東京エレクトロン株が一時7%安となった。予想PERは2023年5月以来の低水準に達し、過去5年間の平均を下回った。
東エレク以外でも、レーザーテック、ディスコ、アドバンテストなどの半導体関連株が大幅に下落し、シリコンウエハー大手の信越化学工業も一時5%安となった。
この下落の引き金は、前週末の米ハイテク株の下落で、特にブロードコムの業績予想がアナリストの期待をわずかに下回ったことから投資家の心理が冷え込みました。
ポイント
半導体株全体の売り圧力:
東エレク、レーザーテック、アドバンテストなど、主要な半導体関連株が大幅に下落しており、投資家心理の冷え込みが顕著です。
米国の影響:
米国ハイテク株、特にブロードコムの売上高見通しが市場予想を下回ったことで、AI関連銘柄に対する成長期待が調整され、売りが広がりました。
東エレクのPERの低下:
東エレクの予想PERは、9日の取引終了時点で19.8倍に低下し、2023年5月以来の低水準に戻りました。これは、5年平均の21.3倍を下回る数値です。
業績は悪くないが投資家心理の影響:
東エレクの業績予想は好調ですが、投資家は半導体業界の収益成長を慎重に見極めようとしており、そのため株価が大きく下落する局面が見られました。
今後の見通し:
野村証券のチーフ・エクイティ・ストラテジストは、これまでの半導体株に対する投資家の人気の集中が修正局面で下げ幅を大きくしていると指摘しており、今後も半導体株の収益成長の行方が注目されます。
このように、半導体株の下落は業績の悪化ではなく、米国の影響と投資家心理の冷え込みによるものが大きいことが記事のポイントです。