ニチレイ(2871) 90点
1. 会社の概況と特徴(300文字以内)
株式会社ニチレイ(2871)は1942年に設立され、1949年に上場しました。冷凍食品と低温物流を主力とする企業で、国内外で広く展開しています。売上構成は、加工食品が43%、低温物流が35%、水産が9%、畜産が12%です。低温物流事業は欧州でも拡大しており、特に冷凍倉庫や食品物流に強みを持っています。株購入における総合評価としては、安定した収益基盤を持つため、中長期的な成長が期待できる有望な企業です。
2. 安定した成長の有無
ニチレイは安定した成長を続けており、2024年3月期には売上高6800億円、純利益244億円と過去最高益を更新しました。財務状況も健全で、自己資本比率は51.9%に達し、ROEも10.3%と高水準です。株主還元についても、配当金を継続的に増加させており、今後も成長と還元の両立が期待されます。
3. 直近の売上高、営業利益
過去数年間で、ニチレイの売上と利益は順調に成長しており、2024年3月期には売上高6800億円、営業利益369億円を達成しました。今後も堅調な成長が見込まれており、2025年3月期には売上高7000億円、営業利益405億円が予測されています。時価総額は5908億円、総資産は4995億円です。
4. 現在の株価
ニチレイの時価総額は5908億円、総資産は4995億円、自己資本は2594億円です。自己資本比率は51.9%であり、財務基盤は非常に安定しています。株価は2024年8月に最高4459円、最低3393円の範囲で推移しています。株価は安定しており、長期的な投資先として魅力的です。
5. キャッシュフロー、現金
営業キャッシュフロー:624億円と安定しており、強固な収益基盤が示されています。
投資キャッシュフロー:マイナス315億円で、積極的な設備投資が行われています。
財務キャッシュフロー:マイナス312億円で、配当支払いや借入金返済が主な要因です。
現金及び現金同等物:297億円と十分な流動性を確保しています。
6. 配当性向
ニチレイは、過去数年間で継続的に配当を増加させており、2024年3月期の配当は1株あたり74円、2025年3月期も82円の増配が予想されています。今後も安定した株主還元が期待されます。増益基調が続く限り、配当のさらなる増加も見込めます。
7. 以下のポイントで採点し理由を解説(各20点満点、理由は各100文字以内)
業績と財務(18点)
安定した成長と健全な財務体制が評価されますが、さらなる成長の余地に対して慎重な見方が必要です。株価の安定性(17点)
業績に裏打ちされた安定した株価ですが、食品業界全体のリスクに影響されやすいため減点しました。成長性(18点)
低温物流事業の拡大や、海外市場での成長が期待されますが、競争が激化する可能性も考慮しました。業界地位と競争力(19点)
冷凍食品および低温物流でのトップシェアは強力な競争力を示しており、高評価です。配当性向と株主還元(18点)
増配を継続しており、株主還元に積極的な姿勢が見られるため高評価です。
8. 総合評価(100点満点中)
総合評価:90点
ニチレイは、冷凍食品および低温物流での市場支配力を持ち、安定した成長と高い財務健全性が評価されます。業績の堅調さと株主還元に対する姿勢も好感され、長期的な投資先として非常に有望です。