日東電工(6988) 91点
1. 会社の概況と特徴(300文字以内)
日東電工は1918年に設立され、1962年に上場しました。液晶部材の偏光板から核酸医薬原薬まで幅広い分野で事業を展開している総合材料メーカーです。主要事業は、インダストリアルテープ(売上比率38%、利益率11%)、オプトロニクス(49%、26%)、ヒューマンライフ(13%、-8%)と多岐にわたり、特にニッチ市場で多くのシェアを誇ります。多角化と技術力を活かした成長戦略が強みで、投資先としての魅力は高いです。
2. 安定した成長の有無
日東電工は財務的に安定しており、ROEは10.9%、ROAは8.2%と高水準を維持しています。株主還元にも積極的で、増配傾向にあり、安定した成長を示しています。特にデータセンター関連の好調と光学フィルム、産業用テープの需要拡大が収益を牽引しており、今後も成長が期待されます。
3. 直近の売上高、営業利益
2024年3月期の売上高は9,151億円、営業利益は1,391億円と過去数年間で堅調に成長しています。今後の見通しも明るく、2025年3月期には売上高9,820億円、営業利益1,800億円を予測しています。時価総額は16,326億円、総資産は1.3兆円です。
4. 現在の株価
2024年9月時点での時価総額は16,326億円で、総資産は1.3兆円、自己資本比率は78.3%と非常に健全です。株価は2024年6月に13,155円、8月には9,178円まで変動しており、今後も成長が見込まれる企業です。
5. キャッシュフロー、現金
営業キャッシュフローは1,555億円と十分な水準を保っており、投資キャッシュフローはマイナス679億円ですが、これは成長を支える設備投資に起因しています。財務キャッシュフローはマイナス907億円であり、現金及び現金同等物は3,422億円です。
6. 配当性向
日東電工は過去数年間にわたり、増配を実施しており、2024年3月期には260円の配当を実施しました。2025年3月期には配当金を280〜300円に増額する予定で、株主還元を強化しています。
7. 採点と理由
業績と財務:19/20
財務状況は非常に健全で、収益性も高く、安定した成長が続いています。株価の安定性:17/20
自己資本比率が高く安定している一方で、株価は一定の変動が見られます。成長性:18/20
データセンター関連や新興市場での需要増加が予測され、成長の余地は大きいです。業界地位と競争力:19/20
各分野で高いシェアを持ち、特にニッチ市場での優位性が評価されます。配当性向と株主還元:18/20
配当増額を続けており、株主還元への取り組みが評価されます。
8. 総合評価(100点満点中)
91点
日東電工は、成長性と安定性を兼ね備えた優良企業です。ニッチ市場での強みを活かしつつ、さらなる拡大が期待され、長期投資に適した企業と言えるでしょう。