ITコンサルタントになる前にやっておくべきこと(3500文字)
筆者について
プロフィールについて
関関同立卒(24卒)で現在外資系コンサルティングファームに勤めており、絶賛IT屋をしている真っ最中です。
取得資格:簿記3級(2024/04)、簿記2級(2024/05)、ベンダー系資格×4(2024/05~08)
記事を書いた経緯
現在、社会人1年目でITコンサルタントとして、外資系コンサルティングファームに勤めています。最近、就活をしている後輩からコンサル業界について相談が増えてきましたので、初心者としての視点から、コンサルタントとして良いスタートダッシュが切れるような記事を書こうと思いました。
この記事の注意点
ビジネスコンサルタントや戦略コンサルタントではなく、ITコンサルタントとしての内容に近いと思います。
おおよそのファームでのITコンサルタントは、SAPなどのERPに携わることが多いので、ERPについて主に書いています。
そもそもERPとは?
要するに、企業にある色々なデータを凝縮している一つのデータベースのことをERPと指していると思っています。この巨大なデータベースを導入するための開発であったり、コンサルタントをしています。
例として、上場している大企業にERPを導入すると、会計機能だけでも100個を超えています。
必要な心構え
1.外資といっても、昇進は早くない(かも?)
ERPコンサルタントとして求められる能力値を1年とそこらで獲得できる訳がありません。。。(自信がないという言葉が正しいかもです。)
筆者の実感値ですが、職位がコンサルタントの方々の仕事内容や話している内容が、本当に熟練されています。ERPの標準機能の知識やクライアントの業務に関する知識量が半端ではないです。
コンサルタントとして、納得のいく方々しかいないので、自分だとあと5年後くらいにやっとコンサルタントになれるのかな?といった程度で、本当に経験値が段違いなので、本当にコツコツ学習していく根気が必要だと思います。
中途の方は逆に自分が行ってきた業務に関する知識が豊富で、ERPの標準機能さえ理解していけばいいので、すごくチャンスだと思います。特に経理の方など、この作業自動化できないかな~といった視点を持っているだけでもクライアントとのコミュニケーションができると思います。
(筆者は新卒で、先輩方は8割は中途の方々ばかりなので、この熟練者の方たちにどう勝っていこうか道筋が全く見えていません汗)
2.勉強することが多すぎる
後ほど、具体的に何を勉強するべきかをお話させてただきますが、とにかく勉強するべきことが多いです。ここがコンサルタントとしての魅力とも言えますが、ファームを離れても、色々な職種になれるのではないかなと思います笑
「これだけの知識を持っているから、コンサルに導入を依頼するんだな~」とOJTを経験して改めて実感しました。
ERPに携わる前にやるべきこと
ここからは、ファームに入社して半年とちょっと経過している筆者が「やっておけばよかった~~」ともう後悔していることを主にご紹介させていただきます。
データベースについて勉強しておくこと
一番がこれです。
入社前に標準機能についてベンダーのWebサイトから眺めていました。
ですが、そもそものデータベースの知識がないと一番の宝物である設計書を読むことができませんでした。
また入社する前、ミーティングでよく話されていることは業務フローなどの業務に関することかと思っていました。しかし、ほとんどデータベースに関する内容でした。(プロジェクトのフェーズとして話の内容が変わった可能性が高いですが)
ですので、データベースについて勉強していると、パッケージの画面上の動きだけでなく、実際のコードを見ることでどのような動きをしているのかがより具体的に理解することができます。(例:どのテーブルからレコードを取っているのか、など)また、ミーティングの会話にも少しついていけると思います。
とにかくミーティングの話もそうですが、
入社前から基本設計書や詳細設計書を少しでも読めるようになっていると、本当に楽です。
筆者も時間があれば、詳細設計書(≒コードがメインの設計書)でコードの説明を見つつ、基本設計書でどの業務フェーズでどのような機能なのかを読んで、理解するを繰り返し行っています。
詳細設計書を少し読めるだけでも機能に関する理解速度が本当に速くなったので、「コードを書けなくてもいいから読めるようになるといい」というアドバイスは的を得ているなと痛感しております。
おすすめの本
この本たちをいつも抱えて出社しています。
業務について勉強しておくこと
ERPでは、ファイナンス(会計)とサプライチェーン(いわゆる、SCM)がメインになっていると思います。自分が興味あるものを選んで、予め学習することをおすすめします。
筆者は会計を学習しています。
余談ですが、サプライチェーンは各企業によって形態が違うので、わからない時、クライアントの方に質問しても回答してもらえます。しかし、会計はクライアントの方は「共通のルールなので知ってて当たり前」というスタンスなので、わからない時、質問しても回答してもらえないことが多いそうです。。。(原価計算などでは重鎮がいるというお話も…)
こうゆう方々を前に臆さず、コンサルする自信をつけるためにも、
とにかく勉強、勉強、勉強、、、、
おすすめの本
ディレクターの方におすすめしていただいた本です。ERPに関連する一通りの業務について記載されているので、便利です。
ERPコンサルタントの良い点、悪い点
個人的に率直に思った良い点、悪い点になります。
良い点
「専門性を身に付けるという観点では、すごく価値が高い点」
シンプルに勉強するべきことが多いので、おのずと市場価値が高まっていくと思います。
例えば、パッケージの標準機能(ここがまず多すぎる)、データベース設計、SQL、パッケージ独自の言語(ABAPなど)、特定の業務知識(経理(会計)、需給・物流など)、コンサルタントとしての基礎技能(パワポ、エクセル、文書作成)
筆者の感覚では、コンサルタントにもエンジニアにも経理にもパワポ屋さんにも、なんでもなれる本当の便利屋さんになれると思います。(10年以上かかると思いますが。。。)
ディレクターの方や先輩の方たちがよくおっしゃっていることは、
「手に職つけれる」「コンサル業界の公務員みたいなもん」です笑
ファーム内外でもERPを極めていれば、仕事がなくなることはないと思います。
悪い点
「経営コンサルタントのようなキラキラした職ではない点」
どの職でも泥臭い一面があると思います。
しかし、ERPコンサルタントと言っても、クライアントの方と面と向かって提案やお話する機会は5年くらい頑張らないとないと思います。
そもそも自分の商売道具であるERPパッケージの標準機能について
理解できていないと、コンサルどうこうの次元ではないです。
とにかく、最初の段階は標準機能について理解することから始まると思います。
例:テストで実際にデータを入れて機能を動かして理解したり、設計書を読み込んで理解したり、すごく地道なことを延々とこなしていくことが必要です。
最後に
コンサルティング業界を目指している方やERPに携わろうとしている方がよりよいスタートダッシュを切れるように少しでも参考になれば幸いです。
社会人1年目にして、ほんとうに後10年くらいERPに携わらないと、自分の強みとして自信を持つことができないなと悟っています。そんな中でもコツコツ小作人として精進していく所存です。
一緒に頑張っていきましょう!!
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