SAが起こす小さな現場革命 〜Part10:要件定義(後編)
私、えいる は2022年3月に転職して、あるベンチャー企業でソリューションアーキテクト(以後、SA)という仕事をしています。
SAはまだ知名度が低く、どんな仕事?と聞かれるマイナー職です。
しかし今後のコンサルやIT業界で必ず必要とされ、数年後は注目職の1つになると私は確信しており、SAの業務内容、必要性、活躍の事例を連載形式で紹介していくことにしました。
クライアント要望を理解しきれず、適切な見積もりや提案ができない
受注後に想定外の作業・課題が多発して案件が炎上
PMとエンジニアの会話が噛み合わない(現場が険悪)
こんな悩みを抱えている皆さん、その解決策の1つがここにあります!!
要件定義を成功に導く非機能要件の定義
前回の記事では機能・タスクの洗い出しにより、現実と理想の穴埋めを行うSA流のアウトプット術について紹介してきました。
第3回となる今回は「制約と非機能要件定義」。この工程をしっかり抑えることで後々のトラブル発生を未然に防ぎ、クライアントと開発ベンダー双方が気持ちよくプロジェクトを進めることが可能になります。
STEP4:制約と非機能要件を恐れずに定義することの大切さ
機能やタスクの洗い出しによって、必要な作業が見えてきました。これは、「やることを決める」という作業でしたが反対に「やらないこと・できないことを決める」という作業も要件定義では非常に重要です。
これが「制約と非機能要件」に該当し、例えばWebアプリの開発だと
スマートフォンからの利用は対象外(PCのみサポート)
タッチパネルでの選択やボタンクリックは不可(マウスのみサポート)
といったことを、この段階で定義し、クライアントと開発ベンダーの双方で文章による合意を結びます。
この「やらないこと・できないこと」を最初に決めておく必要性、その中でSAが実現する効果的な作業の進め方を紹介していきます。
納期とコストを守り、安定したサービス稼働を保証するために非要件を定義する
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