嶋根いすず
てきとう更新 目安は週一回
手書き新聞のアーカイブ
来世でやりたいことについてたまに考える。よく考えるのは中高の吹奏楽部と保健委員さん。そして小学校の図書委員(四年生)さん。あとはスクールアイドル(実在するの?)とか。時間制限つきの、不可逆な場所での部活や委員会についてよく考えている。大学や会社や地域でやりたいとは思わないこと。あとは、パン屋さん。クリーニング屋さん。文房具屋さん。メイド喫茶。こっちは今からでもできる。だけど今はやりたくない。けどあたしの死生観に来世は存在しないのであたしに来世はありません。天国地獄極楽浄土?に
10/30 流しのしたの骨を読んだ。江國香織の。たぶん、3回目くらい。 ここに出てくる宮坂家は姉3人と弟1人の4人兄弟で、(お嫁に行った長女のそよちゃんを除けば)みんなそれぞれ自室を持っている。あたしはそれが羨ましくて、丁寧に想像して読んだ。 中でもいちばん下の弟の、律の部屋が好きだった。宮坂家は頻繁に兄弟の部屋に行く、入り浸る、ものを貸し借りする。主人公の、三女のこと子ちゃんは、じぶんの部屋に古い炬燵を出してきて兄弟の集会所にする。そういうのがいいなと思った。“台風キャ
下書きにちいさい読書感想文を書いていたのに、ちょっとした操作ミスで半分消えてしまった。noteは自動セーブだからこういうときに困る。アプリを落として再起動してみても消えちゃったところは戻ってこない。書き直し。朝の終わりに。 マンションの下の階の人がたぶんYouTubeで解説動画を見ている。春日部つむぎだか、紲星あかりだかの声がする。朝の終わりに。 明日か明後日だか今日の午後かに雨が降る。一年前だか半年前かにビニール傘に憧れてビニール傘を買ったが、さすがにもう飽きた。そろそ
寝て起きて絵を描いて寝て人形あそびをして寝て読書して寝て起きて寝て起きて、一週間くらいろくにベッドから降りずに生活していたらどんどん眠れなくなってきた、当たり前だ。布団のうえにいるのが飽きてしまった。一日中ここにいるんだもの、もうここにいたくない。 そういうわけで再び昼夜逆転した。予定があるのでどうにか一日徹夜で耐え忍ぶ必要があるものの、近頃ほんとうにあたしの体は睡眠にうるさくなり、睡眠時間が6時間を切った時点で酷い動悸と息切れに立ち上がれなくなる。ちいさい頃から不眠症だっ
この浴室は四年前の冬に改装した。 四年。四年前なら今頃とっくに冬服を着ていたのに、それなのに今は10月後半でも半袖と長袖を行ったり来たりしていて(冬生まれだから暑がりなのだ)季節の淀みと滞りに閉じ込められている。制服姿の中高生とすれ違うたびに、彼らは秋を生きているのにわたしだけまだ夏の終わりなんだと思う。定められた時間と定められていない時間。 わたしの浴室の、つやつやした白い壁にベビーピンクのタイルの床が気に入りで、指で押したらちょっと柔らかいのがいいと思う。タイルふちに沿
もう冬が永遠に来ないんじゃないかと思うんです。このまま終わらない夏の終わりが続いていくんじゃないかと思んです。今日は一日雨でじとじとしてたからどこにも行けなくてより一層季節に閉じ込められている気分を味わったんです。夏、生き物の臭いがする夏。手のひらがじくじく濡れて気持ち悪い夏。外に出ただけで嘔吐したくなる夏。夏があまりに長いからトウモロコシが二回も育てられるそうです。もう冬は来ないんじゃないかと思うんです。冬が短くなるにつれてわたしも一緒に死ぬだろうと思うんです。そのとき憎し
死んでみたい。 病死と事故死と老衰あるいは自殺。自らの体が産んだ病にじわじわ侵食されるのか、まったく理不尽に打ちのめされるのか、日々を積み重ねたぶんだけ擦り切れてゆくのか、あるときパッと衝動に包まれてあの世に放されるのか。どうなんだ、一体。 死に方は一つしか選べないので比べることができない。三回くらい死ねたらいいのにと思う。やれやれ散々な目に遭ったと言いながら、綺麗な体に戻ってむくっと起き上がりたい。 しかし実際死んでみたら「もう“死”なんてこりごりだよ~~~~!」と思ってそ
2024年5月下旬に生まれて初めてVlogを作ってYouTubeに投稿した。ぬいぐるみや平成ファンシーに囲まれる日曜日の日常を切り取ったVlogだった。コラージュしたサムネイルと古いPCの起動画面風に作ったOPとレトロな画質とノイズを乗せた画面構成と8bitのBGMと拘って選んだピクセルフォントはどれも気に入っていたけど今見たら全部しょうもなくて画面を叩き割りそうになる。 YouTubeを始める前、公開前は、まあせめて300回くらいは再生されるだろうと思っていた。伸びる・伸
個人情報が多いので非公開にしていた昔の記事を、ちょっとずつ改稿しては再公開している。ただし2023年と2024年ではどうも文体が異なるみたいで、リズムが違うし、表現が違うし、それを直してしまうと書く側として日記の意味が無くなるしで、ちょっと困っている。 昔書いた記事を後から編集して再公開すると、歴史改変という世界のタブーを踏んでいる気分になる。たぶん取り消し線を入れて履歴を残すべきなんだろうと思いつつ、個人情報は取り消し線で消しても意味無いし、こんなイチ個人の日記でいちいち
すっぴんで外に出たら中学生のコスプレをしてる気分になって、それでなんだか居心地わるい。黒髪で三つ編みで、白いTシャツと黒いズボンでカルピスを飲んでるあたしは傍から見たら何歳に見えるんだろう。 あたしが中学生の頃は髪の毛を艶々のボブにしている女の子が多かったが、近頃はあまり見ない。公立中学校というのは、あたしの人生で最もあたしに似合わない場所だった。制服が大きくて重いので階段を上り下りするときは両手でスカートの裾を摘まなくてはいけなかった。 アニメや漫画で頻出する風紀委員と
あたしは書きものに依存してるんだ、って気づいた。あたしの部屋には日記帳、スケジュール帳、メモ帳、ノート5冊、一人交換日記、夢日記、なにかとメモするためのクロッキー帳などそこらじゅうに紙の束が重なってる。あたしは毎日床に座って机に向かって何かものを書いてる。思ってること考えてることを書くとか、しょうもない絵を描くとか、今日やることを書くとか、小説を書くとか、ブログを書くとか、作りたいものの設計図を書くとかだったりする。日がな一日書いている。ペンの持ち方がおかしいので右手の中指が
あたしの家からは花火が見える。歩けば、駅もコンビニも図書館も神社もケーキ屋も公園もある。欲しいものが揃っていて、聞きたい音が全て聞こえる。(電車とか蝉とか花火の音とか。) ひとりで心地よく暮らすのにうってつけ。きっとだからあたしは引きこもりなんだわ。外に出られないんだわ。 それで今年は、テレビの野球中継だけつけたまま部屋を暗くしてひとりで花火をみた。花火をひとりで見たの初めてで(家に誰かいることが多かった)、いままでで一番綺麗だと思った。うっとりしたってゆうか、色彩が眼か
夏? たまごっちを首にかけて生活。 動物図鑑を読み耽って朝になる。 図書館で鉱物と宇宙の図鑑を借りてくる。 夜中にアイスを買って街をゆらめく。 祖父からピアノを引き取る。曲作る。 編み物デビューを果たす。ぬいぐるみたちに手編みのリボンをプレゼントする。 松屋のうまトマハンバーグを食べる。 月の方向へ行く。 誰かが花火をやってるのを見てる。 夏!てきとうなTシャツにてきとうなズボンを履いて、髪の毛が長くてあついからツインテールにする。そういうのがすてき。ぺらぺらの薄い体に長い
中学生のときはCDを買いすぎたし高校生のときは小説を買いすぎた。ここ1年半くらいは可愛いもの集めに躍起になりすぎてお金を使い果たした。可愛いシール、可愛いおもちゃ、可愛い服、とにかく可愛いものをたくさん。可愛いものを持っててもいいんだ、と気付いた途端に、水を得た魚のように動き出した。可愛いものを手にする権利を得たあたしは止まらない。 「可愛いものや珍しいものをたくさん持っていること」がステータスであるかのように錯覚している。インターネットをやっていると、ついそうなる。あたし