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「それ、ただの自己満足かも?」—提案がズレるとお客様は離れる話

あるスライドを作成したときの話です。

これは文や語句を学ぶためのスライドで、内容はほぼ文章中心でした。
ただ、あまりにも文字ばかりだと目が疲れるので、「ちょっとしたイラストがあった方が見やすいかな?」と思い、スライド内の語句に合わせたイメージイラストを、外注さんに入れてもらうことにしました。

このイラストは絶対に必要なものではありません。
正直、なくても問題ない「おまけ」のような存在です。
そのため、「無料で使えるイラストをお願いします」と外注さんに依頼しました。

納品時のまさかの提案

数日後、スライドが完成し、納品を受けました。
そのとき、外注の方がこんなことを言ったのです。

外注さん:「実は今回、私が契約している有料のイラストを使用しました。
そのため、少しでも追加料金をいただくことは可能でしょうか?」

正直、驚きました。
なぜなら有料のイラストを使うことは求めていなかったからです。

このスライドの目的は「文や語句を学ぶこと」であり、イラストはあくまで補助的な役割。
そこに対してお金をかける価値はないという判断のもと、依頼したにもかかわらず、勝手に有料の素材を使い、後から追加料金を求められたわけです。

これ、みなさんならどう思いますか?

「良かれと思って」のズレた提案

外注さんは、
「無料のイラストよりクオリティの高いものを提供した方が喜ばれるはず!」
という考えだったのかもしれません。

ですが、こちらとしては「イラストのクオリティは重視していない」わけです。
価値を感じていないものに追加料金を払うメリットはないですよね?

つまり、この提案は外注さんの自己満足に過ぎず、「お客様が本当に求めていること」とはズレていたのです。

こんなズレた提案、意外と多い?

実は、こういったお客様の要望とズレた提案って、意外と多いのではないでしょうか?

例えば…
✅ お客様がシンプルなデザインを求めているのに、無駄に装飾を加えるデザイナー
✅ とにかく安く抑えたいという要望なのに、高機能プランを勧める営業
✅ スピード重視なのに、「もっと質を高めるために時間をかけましょう!」と提案するプランナー

もちろん、プロとして「この方がいい」と提案するのは大切です。
ですが、それがお客様が望む結果につながるかを考えずに、単に「自分の得意なこと」や「一般的に良いとされること」を押し付けるだけなら、
それはただの自己満足になってしまいます。

「この人、わかってないな」と思われる前に

お客様は「自分の望む結果を出してくれる人」に依頼します。
逆に、こちらの提案がズレていると、「この人、わかってないな」と感じ、離れていってしまうのです。

お客様が何を求めているのか?
その提案は、お客様の望む結果につながるのか?

この視点を忘れずに、
お客様に本当に価値を感じてもらえる提案をしていきたいですね。


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