「密室球場」 伴野朗 書評

表題作を含む、全5作の短編集。
筆者は「五十万年の死角」で江戸川乱歩賞受賞。筆者紹介時点では朝日新聞上海支局長。

「兵士像の涙」は、大戦後ベトナムで暮らして、従順な現地妻を娶った男性が、銃を持った相手に狙われる絶体絶命のピンチに、今まで日本語を話さなかった妻が、話せないが聞くことはできて、夫を助けすことができたというシーンが良かった。

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