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【地球の裏側放浪記】最南端の都市から。ウシュアイア🇦🇷《Day24-27》

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2024-09-21 Day24 「南」

アルゼンチン航空の飛行機はエル・カラファテを離陸し、進路を南にとりぐんぐんと飛んでいく。
右の窓から見える雪のアンデスが美しい。

約1時間のフライトを終えて飛行機が着陸したのはウシュアイア🇦🇷。
南米大陸からマゼラン海峡を隔てたさらに南、フエゴ島に位置するこの都市は、南緯54°48'00"、世界最南端の都市である。

分かっていたことだが降りると寒い。
宿までタクシーに乗る。乗る前に値段交渉か〜って思ってたらアルゼンチンはメーター制だった。値段も安め。

タクシーは丘を登っていく。おいおいこんなに登って大丈夫かよ...と心配していると道は未舗装に。

端数のお釣りをチップとして渡し、タクシーを降りる。地面は雪でぬかるんでいる。ひぇ〜

時刻も17時半なので街へ出てみる。
ぬかるんだ道に足を取られないようヨチヨチ歩きで下っていく。高台だから幸いにも景色はいい。

壊れかけた木製のデッキから

湾のクルーズターミナルで明日のビーグル水道ツアーチケットを買おうとしたが、営業時間は9時〜17時のようだ。ツアーは10時と15時発があるようなので明日は9時半にまた来よう。

寒いのでスーパーで買い出しだけして宿に帰った。

夕飯は肉を焼いて白ワイン!米を鍋で炊いたけどちょっとイマイチ。
前回の記事にも書いたがワインはあんまり好きじゃないかな〜




2024-09-22 Day25 「吹雪、船酔い」

朝起きる。昨晩暖房の調節方法がよくわからなかったせいで寒い。外を見ると雪が降っている。

明らかに昨日より積雪が多い。ヨチヨチ歩いてクルーズターミナルでツアーチケット買おうとしたら、スタッフが「15時からのは天気も悪いし揺れもすごいぜ!」とかいうからちゃんと10時からのにした。

まだ時間があるので近くのパン屋で昼飯を購入。港に戻る。

船の待合室ではF1が流れていた。
最近南米で人気らしい。

10時になり船に案内される。
ちっっっさい!!
早速出航するがすぐに大きい双胴船に抜かれていく。それに小さいからよく揺れる。

いざビーグル水道へ!!

アシカの群れ

海鳥やアシカがいたりでツアーは面白いはずなのだが、揺れが激しく、船酔いが酷くなってきた。

デッキが解放され、寒い中みな外に出ていったが自分だけ船の中で死んだ顔をしていた。スタッフにも大丈夫か?なんて聞かれたがどう考えても大丈夫でない。

出航して1時間。吐きそうになりながら、なんとか堪えて折り返し地点のエクレルール灯台。
アシカのモォォーーーーという低音ボイスが響いている。

気持ち悪すぎるのだが、せっかく来たので頑張って笑顔を作って記念撮影してもらう。

船が小さいぶん陸地まで近づける。

灯台で折り返すと、船内では菓子と温かいお茶
が提供されたが、今胃の中になにかを入れたら吐く気しかしない。我慢する。

出航して2時間半。船は小さな無人島に到着。下船して少し散策するようだ。

船が小さい

久々の陸地。ああ陸は最高だ。
ぬかるんだ道を歩いて、島の中央の丘に到着する。頂上はとにかく風が強い。ただ景色はバッチリだ。

北の方角にはウシュアイアの街に迫る険しい山々が望める。

上の方は雪を被って真っ白だが、下の方はそうではない。その境界は一直線に区切られている。なぜだろう?森林限界?

南を望むと対岸はチリ🇨🇱である。こちらはアルゼンチン🇦🇷と比べてなだらか。右の雲の下は雨か雪かで真っ白。

30分程度で無人島トレッキングは終わり、船に戻る。

相変わらず船は大きく揺れ、私は再び酔いながらも、しばらくしてウシュアイアの港に戻ってきた。

吐かずによく耐えたと思う。朝飯を食べなかったのが功を奏した。

せっかく晴れてて多少暖かいので街を散策する。

湾内には難破船が保存されてたり、ヨットがたくさん停泊していたりする。
手前からは温かい排水でも流れてるのか、海鳥たちが集まっていた。

街の名のかかれたサインをよくみるとマルビナス諸島(フォークランド諸島)が描かれている。いかんせんマルビナス諸島はここウシュアイアが州都のティエラ・デル・フエゴ州の管轄である。

これなんて南極領アルゼンチンやサウスジョージア島、サンドウィッチ諸島の領有権主張までしている。

ほかでも大々的にマルビナス諸島がアピールされていた。

昼食に朝パン屋で買ったパンとチュロスを食べた。ほんとはツアーの無人島で食べようと思っていたのだが船酔いでそれどころではなかった。
チュロスはドゥルセ・デ・レチェが入っていて馬鹿甘かった。

それからカフェに。またまたどデカいカプチーノが出てきた。

1時間くらい油を売っておしまい。
まだ15時過ぎだがホテルに戻る。こんな極寒の地ではこれが活動限界である。こんなところにも住むんだから人間ってすごいもんだ。

相変わらず美しいウシュアイアの湾内。コンテナ船が荷下ろししていたり、アルゼンチン海軍のフリゲートが停泊していたりする。

夕飯は冷凍の白身フライを揚げ焼きして、パンに挟んだ。うまし。




2024-09-23 Day26 「絶品🦀」

9時に起きる。寒くて布団から出られない。
窓の外では雪が降るなか、強風が木々を揺らしていた。

なんとか布団を脱出し、昨日スーパーで買ったパンを腹に入れて街に出る。

土産屋を物色してポストカードを数枚買う。

そしてやってきたのは郵便局。世界最南端からAIR MAILを何通か出した。1通で9,100ペソ。普通に1,000円以上して高い。


手紙を出したら元監獄と船舶博物館に。

ウシュアイアには元々監獄があった。囚人たちは現在の南フエゴ鉄道とかの建設に従事させられたらしい。まるで網走監獄である。世界中やってることはどこでも一緒だ。

寒すぎる。こんなところには入りたくない。
そのほかにもいろんな展示があった。

この昔の地図を見てほしい。

南米大陸と南極大陸が繋がっている。しかしよく見ると2つは海峡で隔てられている。かの有名なマゼラン海峡だ。
実は下のは南極大陸ではない。メガラニアだ。

〈メガラニア〉
地球は北半球に陸地が多い。これをバランスが悪いと考えた人々は南半球に広大な未知の大陸、メガラニアの存在を想像した。
だからマゼラン海峡が発見された当時、それは太平洋と大西洋を結ぶ唯一の海峡だと考えられていたのだ。
ニュージーランドなどもメガラニアの一部と考えられていた時代がある。

博物館の中は暖房が効いていて暖かい。夕飯の調査&予約をGoogle MapとWhatsAppで済ませてしまう。今日はお金を使ってないからパーっといこう。

まだ15時なので、一度宿に戻ったのち再出撃。
夕飯はここ!蟹🦀!

19時半の開店とともに店に入る。人気店だから行列だ。

まずはお酒。アルゼンチンのビールはどれ?って聞いたら教えてくれたのでそれを頼む。

Quilmes

うまい!だいぶ飲みやすい。この旅行でいちばんの美味しさだ。

そしていよいよメイン。蟹やエビ、ムール貝をはじめとした海鮮盛り合わせとパエリア。

美味すぎる〜幸せ。
酔っ払って顔を真っ赤にしながら宿に帰った。



2024-09-24 Day27 「不安なLCC」

8:15に宿をチェックアウト。タクシーで空港に向かう。

今日乗るのはLCCのFlybondiという会社。
TwitterでFlybondiと調べたら「運休か目的地変更か」とか酷い言われようで心配。C君には黙っておこう。

そんな心配をよそに、なにごともなく搭乗手続きは始まり、FO5043便は無事定刻通り、10:31にウシュアイアを飛び立った。




これでパタゴニア編はおしまい!
いよいよ旅もラストスパート!


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