「救急車の呼び方」〜パパママのための救命幸習ウェビナーレポート〜
「乳児や子どもへの救命法を習う機会はほぼありません。それは非常に少ないケースだから。でも、大切な子どもを守るために、お守りとしての知識と思って覚えていただけたら…」
育児クイズパパ力検定の救命編監修者でもある、救急救命士の日色幸生さんの言葉です。
本日、オリジナルセミナー第2弾がスタート!
「パパママのための救命幸習」
講習の全体像がこちら
講師は、冒頭でもご紹介した日色幸生さん。救急救命士として消防署に長年勤務していた救命のプロ。ご自身が子育てする中で、なかなか知る機会の少ない乳児や子どもへの救命法を多くの親御さんに伝えたいという思いから救命講習を行っています。
第1回は対談形式ということで、ISSHO NI編集長のsachiこと髙橋幸恵がナビゲーターを務めました。
では、内容を簡単にご紹介します!
あわてないための第一歩〜救急車の呼び方〜
をテーマにお届けした第1回
前半30分の講義
後半15分質疑応答タイム
という構成で開催しました。
育児クイズパパ力検定のクイズにも出てきますが、みなさんは、
救急車をが来るまでの時間をご存知ですか?
正解は
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8分です。日色さんによれば、この時間に何をするかがとても大切だそうです。具体的な方法、止血法や窒息の解除法、心肺蘇生法などのやり方は次回以降の実践編で習うことができます。
では、続いて
どんな状態の時に救急車を呼びますか?
①大量出血
②窒息
③心肺停止
のときには直ちに救急車を呼んでくださいと日色さん。
まずは命に関わるのがどんな状態なのかを知っておくこと。そしてそれ以外については、すべてを把握することは難しいので、外部の情報に頼ればOKだそうです。
そこでオススメなのがこちらのサイト
該当する症状を選び項目をチェックすると病院に行くべきかどうか表示してくれます。筆者は出産時に市役所でこのこども救急の冊子版をもらい、お守りとしてリビングに置いていました。実際に活用したこともあり、とても助かったことをよく覚えています。ウェブ版は今回初めて知りましたが、これなら外出先でも使えて便利ですね。
他にも
救急車を呼ぶか迷ったら、 #7119
休日夜間の子どもの症状に困ったら #8000
にそれぞれ電話して相談するという方法もあります。
日色さん曰く、迷ったらとにかく電話してくださいとのこと。
ナビゲーターのsachiも実際に#7119を利用したことがあり、焦っているときに、電話で冷静に話してもらえることで、落ち着くことができたそうです。
※#7119は都道府県により対応時間や曜日が異なるため事前に調べておきましょう!
119番をする時の注意事項
自分から話し始めない
119番をする時には、ついたくさん情報を伝えなければと思ってしまいがちですが、基本的には、救急司令センターの方からの質問に答えればOK!出動に必要な情報を、素早く集められるように質問してくれるので、自分からあれこれ話さないように気をつけましょう。どうしても伝えたいことがある時は、質問が終わった後に言うと良いそうです。
落ち着いて話す(急いで電話を切っても出動時間は変わらない)
早く来てほしいからと急いで電話を終わらせなければと思う方が多いそうですが、それは間違いです。電話をした時点で救急司令センターに電話の発信元のおおよその場所が示され、近くの消防署に指示が行き、隊員は出動準備を始めています。そのため電話を早く切っても出動時間は変わりません。むしろ、情報をきちんと伝えることが大切なので、聞かれた質問に落ち着いて答えましょう。
また救急車が来るまでに、保険証や医療証、お薬手帳、体温表、母子手帳や着替えおむつ、そして、お金を準備しておくことも大切です。日頃から、すぐ分かる場所に置いておきましょう。
焦っているときに、冷静になるのは難しいですよね。だからこそ、余裕のある時に、こうしたことを想定して、イメージしておくことが大切ですね。
質問&座談会タイム
後半は受講者の皆さんにもご参加いただき質問タイム。
頂いた質問のうちのいくつかをご紹介します。
質問: かけつけた救急救命士さんの靴を揃えてはいけないというのは本当ですか?
回答→本当です。
基本は3人で向かい、患者さんを担架で運びます。靴を脱いで室内に入る時点で3人それぞれが履きやすいように靴を置いているので、その位置を変えられてしまうと、担架を運んだ状態で靴を履く際に手間取ってしまいます。体重の軽い患者さんなら問題ありませんが、重い方の場合はバランスを崩してしまう原因にも。だから靴は揃えないでください。
質問:(3か月の赤ちゃんがいるママさんから)もし救急車を呼んだ場合、たとえば寝室にいる子どもを玄関まで運んでおいた方がいいのでしょうか。
回答→運ばなくてOK
嘔吐や出血があった場合などは、実物を確認して状況を判断したいので、その場(この場合は寝室)からは動かさない方が良いです。また動かすことで症状が悪化してしまう可能性もあるので、基本的には、動かさないと思っていただいて大丈夫です!
ご家族や友人などまわりにいない限り、救急救命士さんと直接お話する機会というのはないですよね。あるとしたら救急車を呼んだ時、つまりそれは緊急事態。そんな時にはもちろん、おしゃべりなどする暇はありませんが、こうしたセミナーのような場は、カジュアルにお話が伺えてよいなぁと、座談会を通して感じました。筆者個人としては、靴の件がかなり驚きでしたので、ぜひみなさんにも知っていただけたらと思います。
アーカイブ配信のお知らせ
前半の講義部分はアーカイブ配信を予定しています。
開催日時は過ぎておりますが、こちらのリンクからお申し込みいただければ、アーカイブ動画配信リンクが書かれたPDFをダウンロードできます。座談会は録画しておりませんが、質問集も一緒にダウンロードができます。
(現在売り切れとなっておりますが、配信準備が整い次第、販売再開となります。)
育児クイズパパ力検定に登録すると、1日1問育児クイズが届きます。セミナー案内も届きますので、気になった方はぜひご登録ください。
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むすびに
救急車を呼ぶシチュエーションなんて想像したくないというか、そんなこと起こってほしくないというのが、筆者の本音です。みなさんそうですよね…でも、いざという時、子どもを守れるかどうかは周囲の大人にかかっているとも思います。まさに日色さんがおっしゃったお守りとしての知識ですが、これらを知っているだけで、緊急時でも冷静になれるかもしれません。乳幼児への救命法がたくさんの方に届くよう、引き続き発信や講座の開催をしていきたいと思っています。
次回からは実践編ということで1.5L〜2Lのペットボトルをご準備いただき、オンラインで行います。講師とやりとりしやすいよう少人数(各回5〜6人)で開催予定。希望が多ければ複数回開催することも考えております。
日程が決まりましたら、LINE をはじめ、noteやインスタ@issho_ni4568などでも告知いたしますので、ぜひお友達登録やフォローよろしくお願いいたします。
お読みいただきありがとうございました。
この記事を書いた人
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