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天ぷらのルーツは酢豚のような煮込みであった:言語学でみる料理発展の歴史

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小麦粉であげる天ぷらは日本食ですが、ルーツはポルトガルから伝わった料理。じゃあポルトガルの料理はどこから生まれたのか、を辿っていくとそれはペルシア時代に食べられていた肉の甘酸っぱい煮込みだった。

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そして、その名残はエスカベッシュや、セビーチェなどに色濃く見られる。

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ケチャップとはそもそもアジアの調味料で、トマトを主体としたソースではなく、どちらかといえば魚醤に近いものだった。

そんな驚きのルーツ探求を言語学のアプローチから行うのがこの本。食べ物×言語学という珍しいアプローチの一冊です。言語学がベースなので様々な単語が入り交じりつつ、パズルを解き明かすようにストーリーが展開するので、ちょっと読みにくい本ではあるのですが、唯一無二の食の歴史本としてお薦めしたいです。

このような歴史の話の他に「高級店と安いお店におけるメニューレシピ名の違い」「ポテトチップスの味表現に隠された謎」などマーケティングやネーミングなどの視点からの学びもあります。

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ペルシア王は「天ぷら」がお好き? 味と語源でたどる食の人類史(ダン・ジュラフスキー、2015年、早川書房)

【本日の朝食】

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パティにクミンを中心とした香辛料をいれて、自家製サルサとアボガドソースで食べるメキシカンバーガーにて

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