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品川 力 氏宛書簡 その七

 ツトム兄―お手紙ありがたう。僕は今大へん忙しく夜もおそくな
るので書物もよめません。八日は写眞をうつしてもらへないのは残念
です。若しお差支へなければ野瀨君の家へ行きませんか。
 朝十時五十五分上野発で行きたいと思ひますから、十時半
上野駅でお会ひしたいのです。その時、お借りしたものを持って行きます。
早春の葛飾散歩は愉快です。お差支へあれば、午後からでも
私の家へ是非いらっしゃい。お父さんのご病気を心配してゐます。
  右折かへし御返事下さい。六日朝
              与志夫


[消印]14.3.6 (大正14年)
[宛先]京橋区銀座尾張町
    大勝堂
    品川 力 様


                       (日本近代文学館 蔵)


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[本郷・東大赤門]ペリカン書房と品川力さんと、本郷の町。(第5回)「物静かなサービスマン」
東京のむかしと本屋さん


野瀬市郎 歌集:劫火 (木人社)
国立国会図書館


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