歴史は我々に宿題を残してる
今の世の中、なかなかに厳しい課題を抱えていると思います。さすがにこれだけおかしな世界になってくると、今の世界の仕組みについて、問題意識を持つ人も増えてきたということなのでしょう。
一方で、そうした問題は、昨日・今日になって、突然湧いて出たものではありません。長い時間をかけて、仕組まれてきたものと言うことができると思います。100年かけて仕組まれてきたという人もいますが、私はもっと長い(数百年単位)時間軸で、進められてきた可能性があるように思えてなりません。
例えば、それをキリスト教という切り口で、みてみるのも手かもしれません。
私自身、特定の宗教を支持しているわけではありません。また、キリスト教を疎んじたり、否定するつもりもありません。ただし、宗教には限界があり、人々を救済するという側面と、特定の人々に利用(悪用)される側面があるという点、目を逸らすわけにはいかないと思うのです。
戦国時代、日本にキリスト教が入ってきた後、豊臣秀吉がその危険性を察知して、バテレン追放令を出しました。
当時、日本においてキリスト教の布教を進めていたイエズス会については、このようなことが言われています。
いわゆるキリシタン大名が、勝手に領地をイエズス会に寄進してしまったり、神社仏閣を破壊したり、領民に改宗を強制したり、しまいには領民を奴隷として売り渡していたというのです。たまったものではありません。
いわば、キリスト教(イエズス会)による植民地支配が進められていたということです(今の日本と被って見えるところも、多々あるように思います)。
豊臣秀吉のバテレン追放令は、そうした危険なキリスト教の宣教師を追放するというものでした。この後、徳川幕府による統治下でも、キリスト教の危険性は認識され続け、さらにその対策が強化されていくかたちとなりました。
個人的に、豊臣秀吉という人物は、そんなに好きではありません。どちらかというと、嫌いな部類に入ります。しかし、彼のキリスト教に対する態度は、日本を守ったのではないかと思います。その後の徳川幕府も然りです。
こういう映画で、取り上げられる題材は、たしかに歴史のなかにあった悲劇であると言えるでしょう。
弱い者が犠牲になる構図、それを語り継いで、その犠牲になった方々への追悼や鎮魂の念を抱くこと自体は、とても大切な事だろうと考えます。しかし、それを美化しすぎると、肝心の全体像を見失います。
キリスト教というのは、数百年では収まらないくらい、かなり長い時間をかけて世界の歴史のなかに組み込まれてしまっています。
その中枢にどんな人たちがいて、何を受け継いできていて、どのような世界を目指そうとしているのか、中枢の中枢にいる人たち以外、知る由もありません。しかし、そういう人たちは、ずっと何かを受け継いで、ある特定の世界を目指している可能性があるわけです。そういうところも疑ってみる必要があると思います。
蛇足ではありますが、明治維新については、外国勢力の介入があり、日本という国家の中枢に、それらが入り込んできてしまっていると考えるべきでしょう。
例えば、そのなかで活躍した坂本龍馬のような人物は、その渦中にあったのだと思います。
坂本龍馬という人物、私も大好きです。しかし彼自身、見方によっては、そうした外国勢力を引き入れたとみることもできます。
つまり、ロスチャイルドのような勢力を日本に入れてしまったことで、今日における日本の問題は深刻化していったという側面があると考えられわけです。日本という国が切り売られ、グローバリストに浸食されていこうとしている流れは、既にこの時点から始まったと言えるということです。
もちろん、当時の状況としては、そうするしかなかったとも言えます。したがって、「それがけしからん!」と言いたいわけでもありません。「歴史上の偉人」というのは、そう呼ばれるだけの功績があるのはもちろんです。
しかし一方で、私たちが解決しなければならない「宿題」も残しているという点、忘れてはならないと思うのです。
坂本龍馬の大ファンと言われる起業家の方は、ロスチャイルドのような存在を目指されるそうです。
坂本龍馬に憧れすぎると、こういう発想になってしまうのでしょうか。私にはついていけません。龍馬が私たちに残した「宿題」は、そっちじゃないと思っています・・・。
さておき、「歴史上の偉人」たちがやり残していったもの、それらの「宿題」をまとめて解決していくことが、今の私たちに求められているのではないでしょうか。
それは今回取り上げた「キリスト教」の元になってしまった、イエス・キリストについても、同じことが言えるのではないかと思います。彼が人類に残した功績は偉大かもしれません。しかし同時に、私たちに大きな宿題を残していると思うのです。
それが一人の人間としての限界です
宗教は越えていなかなければなりません。私たちには、そういう大きな宿題が残されていると思わずにはいられません。
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