いっせーのエッセイ「決まった質問」#5
美容院で必ずと言っていいほど聞かれる質問。
「痒いところございますか?」
「すすぎ足りないところございますか?」
この問いかけに対して
「大丈夫です」
以外の返答をしたことがただの1度もない気がする。
「𓏸𓏸が痒いです」という思いはあったとしても恥ずかしいし、そもそも口頭で頭部の痒い位置をピンポイトで伝えられる自信が無い。
なんなら痒いところは自分で掻きたい。
すすぎ足りないところは泡が残っているのか自分には見えていないので、分かりませんとしか答えられない。
ただ、気遣いの一言であることはさすがに分かるのでやめてくれなんて言うのも違う気がする。
ごちゃごちゃ考えた結果「大丈夫です」に全てが集約されてしまう。
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