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No,120.ジビエって知ってます?食べたことありますか?

この記事は1分で読めます。

イノシシやシカの被害やお肉(ジビエ)の栄養価についてつらつらと書いてみる。


農作物の被害の実態

農水省によれば 令和元年度(2019)の害獣による全国の農作物被害金額は、シカでは53億円でイノシシは46億円らしいです。

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(引用:農林水産省「全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和元年度)」(単位:百万円)筆者作成

これ以外にも鳥などの被害を総額すると190億円前後になる。

農家さんからしたら死活問題だろう。

よく「イノシシやシカを殺す(駆除)のってかわいそう」とか言っているひとは、考えてみてください。

例えばサラリーマンに置き換えると、貴方が一カ月汗水たらして働いた給料を「盗難にあったので出せません」と会社に言われたらどう思いますか?

その犯人のことをどう思いますか?

「犯人はお金に困っていたのだろう、だから私の給料が貰えなくてもしょうがない」と言えるだろうか?

「イノシシやシカも食べ物に困っているから、汗水たらして作った農作物を食べられてもしょうがない」と言えるだろうか?

イノシシやシカを駆除することをかわいそうとか言っているひとは、少し距離をおいて考えてください。

駆除した害獣の命を頂く(ジビエ)

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ハンターが狩猟によって食材として捕獲した野生鳥獣(ソバージュ sauvage(仏語))をジビエ gibier(仏語)とよんでいる(押田 2012)。

日本では縄文時代から季節の常食としてジビエは食べられていて、またヨーロッパでは、古くから貴族が広大な領地で狩猟を楽しみ、捕獲した鳥獣を料理して味わう食文化があるみたいですね。

駆除したイノシシなどの肉のことを一般的にはジビエといい、むかしは「薬食い」として食されていた。

※薬食いとは、体が弱っているときや、厳しい寒さが続く冬の晩などに、「特別なこと」として肉を口にすること(引用:小泉武夫食マガジン「薬食い」の習慣)

栄養価

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薬食いといわれる理由として豚などに比べて豊富な栄養価が考えられる。

特に鉄、亜鉛、ビタミンB2、ビタミンB12は1.5倍から8倍豊富みたいです。

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(引用:梅木(2019)「ジビエ料理の魅力と課題」)筆者作成

恣意的な総括

釣って(網ですくって)すぐの生シラスを食べたことがあるんだけど、本当においしかった。がしかし、鮮度を落ちないように運んで1時間後に食べたお店の生シラスは全く味が違った。

ジビエもその土地で捕られてすぐに処理されたイノシシやシカならとても美味しいし、臭いとか思ったことがない。

それは、生シラスを食べたように提供してくれる地元の方のおかげだからだろう。

そう考えると、顔が見えない」人たちにその味を届けるのは難しいなとつくづく思った・・・。

※新鮮であっても、ジビエは個体によって味の差が大きいといわれている。


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最後まで読んでいただきありがとうございます( *´艸`)


引用文献

押田敏雄(2012)「ジビエって,なあに?意外と知らない
畜産の話し」『中央畜産会』pp、176-181.

押田敏雄・坂田亮一(2018)「ジビエの現在と将来」『沙漠研究』第28、第1号、pp 39ー44


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