No,198.人間関係の見え方
はじめに
相手が自分のことをどう思っているのかよくわからないことがあると思います。
筆者作成
その場合「自分に好意を抱いているんじゃないだろうか?」とポジティブに思うか、「自分のことを嫌っているんじゃないだろうか?」といったようにネガティブに思うかは、個人の特性(性格)によるものだろう。
そこには自分のことを肯定的に思っている自尊感情(自尊心)が関係しているとおもわれる。
また、ネガティブであれポジティブであれ「どう思っているのだろう?」と考え続ける場合も考えられるだろう。このように繰り返しかえすことを【反すう】という。
仮説
①【自尊心】の高さや低さから【相手にどう思われている?】と認識する違いはあるのか?
②【自尊心】の高さや低さから【繰り返し考える(反すう)または気持ちを切り替える】柔軟性の違いはあるのか?
分析
①【自尊心】→【どう思われている?】
「自分に満足している」といった自尊感情(自尊心)が高い人は、「自分に好意を抱いているんじゃないだろうか?」といったポジティブに認知し、「自分のことを嫌っているんじゃないだろうか?」といったネガティブに認知することは無いことが示された。
②【自尊心】→【繰り返し考える(反すう)または気持ちを切り替える】
結果
自尊感情が高い人は気分(反すう)の切り替えが高く、繰り返し考える(反すう)ことも低いことが示された。
この結果は、ソシオメーター理論(Baumeisterら、1995)の自尊心の高い人は、自分が他人から『受け入れられている』と考えていることからもいえるだろう。
さいごに
自尊感情が高い人は、実際に他人から嫌われようが、好かれていようが、全く関係無いといったこともいえるだろう。
そう考えると、ネガティブな感情で人と付き合うより、勘違いでもポジティブな感情で付き合った方が人間関係が良好であることは自明だわ。
かなり端折って記事を書きましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます( *´艸`)
引用文献
津田恭允(2011)「不確実な対人場面における他者の本心についての反すう関係妄想的認知の関連―自尊感情を統制した場合-」『カウンセリング研究』第44巻、pp10-18
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