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アーサナ「1日1つだけ練習」のススメ

今日は、私がヨガを始めたばかりの頃、アーサナを「1日1つだけ練習」する目標を掲げていたときのことを書きたい。

他人から見たら拍子抜けしてしまうような目標かもしれないが、今までバレーボール以外何をやっても続かなかった自分を自分が一番知っているので、続けるための目標を立てた。

「アーサナを毎日1つだけは必ずとる」ということならば、仕事や家事の状況によってアーサナをとる時間やマットを敷く場所がなくても、5分もあればいつでもどこでもできることからその目標を掲げた。

ある日はタダーサナ(山のポーズ)だけ、またある日はウッターナーサナ(前屈)だけ。シャヴァーサナ(無空のポーズ)をとって、そのまま寝落ちしたなんてこともあった。それでもいいのだ。
信号を待っている間、電車に揺られている間、会社のコピー機で印刷を待っている間、寝る前。
意外と時間や場所はあるものだ。スキマ時間や場所を探し、1日に1つだけは必ずアーサナをとるということをひたすら続けた。

目標を高くした方がいいのではないか、とるアーサナの数を増やした方がいいのではないかと迷ったこともあったが、目標は変えなかった。初志貫徹だ。

この目標の良いところは、アーサナが1つもできなかった場合に生じる目標を達成できなかったことによるフラストレーションを感じることがない。

こんなことを考えたことはないだろうか。

嗚呼、今日は練習をしようと思っていたけれどできなかった…(溜息)

せっかく立てた目標が台無しじゃないか…3日坊主にするつもり?

思い通りに練習できなくて、自分はなんてダメなんだろう…(涙)

嗚呼!思い出すだけで、辛酸をなめるような思いがする。こんなフラストレーションを自ら作り出す必要なぞ、まったくない。

心理的に負荷が少ないことが、続けるポイントだ。

物事を続けるためには、スタジオやスクールに出向いてレッスンを受けなきゃ、いくつものアーサナを練習しなきゃだなんていう高~い目標を掲げるのではなく、自分がちょっと努力すれば頑張れそうな小さい目標から始めるのがお勧めだ。

ただし、自分が定めた小さな目標をコツコツ続けること。この一言に尽きる。

「1日1つだけ練習」はその後2年ほど続いた。その頃には「1日1つだけ練習」は必要なくなった。1日にいくつものアーサナを練習するヨガインストラクターになったからである。

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磯崎佐智子(Sachiko Isozaki)
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