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1日を寝ることから始める

1日の過ごし方を考える際、朝起きた時点を起点とするものが一般的だと思うのだけれど、私は夜寝た時点を起点としている。

そう、今回のタイトルの通り「1日を寝ることから始める」のだ。

人間にとっての睡眠をスマホの充電と同じと考え、自分がフル充電される最適な睡眠時間をまず確保する。否、死守といっても過言ではない。
フル充電されていない状態なのに、どうして日中の仕事や家事を頑張れる?(いや、頑張れない)、最近はそう考えるようになった

ちなみに、フル充電される最適な睡眠時間は目覚ましのアラームを掛けず自然と目が覚めるまで眠り続けることによって割り出す。
最近はスマホや時計でもそれが分かるらしいけれど、私は自分の身体は自分で確かめるべきだと思っている。
お正月やゴールデンウィークなどの少し長めの休日が続くときにしかできないかもしれないけれど、ためしに数日間、目覚ましを使わずに何時に寝て何時に起きたかメモを取って自分の傾向(平均がいいかな)を把握して、フル充電の時間を確かめておくと良い。

自分のフル充電時間がわかったら、あとは1日のスケジュールを「引き算」をしていく。1日は24時間。24から最適な睡眠時間をまず初めに引き、そして仕事時間、家事時間、ルーティン等毎日の主要な日課を当てはめて引いていく。
その際、大人であればあるほど余暇の時間があまりにも残っていないことに気付いて愕然とするかもしれないけれど、これから試行錯誤して改善していけばきっと最適化されていくので安心していただきたい。まずは可視化をして、現実を知ることから始めよう。

以前、このような記事を書いていたので再掲する。
「1日をいかに有益に過ごすかを考えるだけでもパズルを組み立てるようで楽しいものである。」

何はともあれ、一番大切なのは「自分がフル充電される最適な睡眠時間を毎日きちんと死守する」ことだ。
10代や20代のうちはたとえ睡眠不足でも1日を気力や体力でなんとか乗り切ることができてしまうのだが、30代40代がその当時の記憶や経験で睡眠不足でもなんとか乗り切れるはず!と自分を過信して同じことをしてしまうとかなり痛い目を見る。
やはり、肉体の全盛期は20才。20才を過ぎるとスマホのバッテリーならぬ体力は右肩下がり。20才以降、少しずつ…でも確実に体力は減っていく。
そんな体力が減ってきているなか、さらに30代以降に睡眠時間が足りていないということになれば、今度は色々なエラーを起こし始める。皆さんにもきっとひとつやふたつ、エラーを体験したことがあるだろう。もちろん、私にもある。(私は今、遠い目をしている――。)

それならばと、睡眠時間が足りておらずフル充電されていない状態であっても充電が切れないように省エネモードで活動すればいいなどと思う方もいらっしゃるかもしれないが、充電が切れないようにいると守りに入るような気がしてならない。
その日1日茫然とし、何も楽しくない。その日1日を無為に過ごし、時が過ぎていくのをただ待つばかり。極端にいえば、自分の人生分の1日を捨てているようなものだ。
私は今日という日を全力で楽しみたいから、フル充電してその日に臨む。今日という日は二度と来ない。大切な自分の1日。
そして、別の見方をすれば、自分の1日は「周囲にいる自分とともに時を過ごす誰かの大切な1日」でもある。そう考えると……?
1日の過ごし方は何も変わらないかもしれないけれど、物事の見方や捉え方、考え方をちょっと変えてみると自分の生活に改良・改善の余地が見つかるかもしれないから請け合いだ。
1日を夜寝ることから始める。フル充電の状態で1日を始める。できれば、朝ヨガをして――。ゴールデンウィーク中に是非試してほしい。

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磯崎佐智子(Sachiko Isozaki)
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