みんユルクロニクル#6 『You can’t always get what you want』
※前回までのお話はこちら。みんユルクロニクル#5 『THE OOMI SITUATION(オオミの一件)』
Sparks Will Fly
2020年5月16日 土曜日 10:00
みたけさんからの返事は、すぐに帰ってきた。
みたけ:
ロゴの発表、良いと思います!
だんだんと形になっていく過程が分かるのは、熱を覚めさせない効果があると思いますし。
ロゴ、どれも良くて選べないので、皆さんのご意見に従います。
あらためて、皆さんの仕事の早さに感服してします。
ちなみに、今朝の時点で参加者の表明は220人となっております。
2020年5月16日 午前9:56
なんとなく、原因不明の焦燥感を覚えていた。ちーかまさんとoomiさんが起きてくるまでは動きはないはずだったので、午前中いっぱいかけて、この先のスケジュールを考えることにした。
外は今にも雨が降り出しそうな曇り空だった。
ぼくは仕事部屋の窓を開けて外の空気を入れ替えると、深呼吸をしてからPCの前に座る。結果的に上がり下がりの激しい一日のスタートとしては、やけに静かだった。
今日の予定はこんな感じだ。
本日5月16日土曜日、oomiさんからの返信があり次第ロゴを決定し、すぐに先行公開。
今夜、時間未定だが、改訂サマリーシート、ガイドムービー、マニュアルシートの公開と同時にプロジェクトをローンチし、募集開始。
丸々一週間募集期間を設け、5月24日の日曜日を目処に締め切り。
25日週前半で映像編集および楽曲制作作業。
週の後半に画と音をがっちゃんこして調整。
週末、5月31日の日曜日ぐらいに完成映像公開。
もちろん、他のメンバーのフィジビリティを考慮しない皮算用ではあったのだが。これは本当にぼくの悪い癖かもしれない。一度思いつくと、その考えに視野狭窄になってしまう。
タイムラインは相変わらず期待感で溢れているにも関わらず、まだプロトタイプのサマリーシートしかリリース出来ていないことに、ぼくは焦っていた。盛り上がりが早かったがために、停滞してしまったら一気に引いてしまう、という恐怖に取り憑かれていたように思う。
そうこうしているうちに、起きてきたらしいちーかまさんから、昨日の修正依頼に対する返事が来た。
oomiさんも本格的に動き出そうとしていた。このへんのやりとりは、さすがは場数を踏んだプロと言うべきだろうか。チームでの制作を日常的に行っている人たちだと言うことが伝わってくる。
このころには、たくさんの東京サポーターアカウントがアシストに名乗りを上げてくれていた。googleアカウントを提供してくれたうしろーさんや、録音方法などのヒントをくれたまどりさん、英訳を行なってくれた山中拓磨さんやlove Dorompaさん、東京ビクトリーさん、神速ネコさんなど(抜けている方がいたらごめんなさい!)前のめりに参加してくれている方々の存在は、本当に励みになった。他にも、ぼくの知らないところでみたけさんや獣さんをアシストしてくださっている方もたくさんいたはずだ。
うっすらと懸念していた批判も、ここまでは目に入って来なかった。少なくともぼくの目の届く範囲では好意的なツイートに溢れていて、皆さんの期待感が伝わってくる気がした。盛り上げて雰囲気を作ってくれようとしているのがわかり、感動的だった。
みんクロを書いていると、どうしてもスタッフ陣だけが大活躍していたようになってしまうのがとても心苦しい。裏側を語っているので仕方ないとは思いつつ、大前提として、主役であり一番頑張ってくれたのは、参加者や応援してくれたり盛り上げてくれた皆さんです。色々とありがとうございました!
間髪入れず、oomiさんからロゴの改訂が上がってくる。
oomi:
ロゴまとめました。色付きver、ABCどれが良いでしょう?(もしくは違う配色?)
2020年5月16日 午後3:32
※無断転載を禁止します
oomi:
使用バリエはこのような感じで。
※無断転載を禁止します
この時点で、oomiさんのロゴに対して、スタッフ間ではこんなやりとりをしていた。だからこそ、この後参加者のみなさんがこのロゴを使って自主的にステッカーやバッヂ、Tシャツなどを作って遊び始めてくれたことは本当に嬉しかったし、感動的だった。自分たちが出来なかったことをやってくれている!と。
先ほどのやりとりにもあった通り、oomiさんは完全にゲシュタルト崩壊を起こしていて、このロゴのマフラーを持つ手の部分がクリームパンに見えないか?としきりに気にしていた。そうかな?と思っていたのだが、みたけさんによる、「オレの手もクリームパンそっくりです」という発言により、ようやく落着した。なので、この手は間接的にみたけさんがモデル、ということになる。いやならないか。
素晴らしいロゴがついに完成し、ぼくは、なんと言うか、かなりかかった状態になっていた。
isomix:
ロゴの方問題なければ、
公式ツイッターアカウント
のヘッダとアイコンを差し替える感じですかね。
それでロゴが出来ました!的に告知する感じで。
2020年5月16日 午後4:02
oomi:
おおお、どんどん展開が。。。
2020年5月16日 午後4:03
ぼくは、一人だけやたらと勝手に焦っていた。
この時点で午後4時。まだKIMIKAさんからの仮歌は届いていなかった。ぼくがガイドムービーを組む作業は大したことはないのだが、ちーかまさんのミックス作業はそんなに簡単ではない。KIMIKAさんから頂く歌データがどのようなものかは分からなかったが、通常のボーカル録りから考えれば、歯擦音切って、場合によってはブレスも切って、コンプとEQをかまし、キーを整え…と、やる事は膨大にあるはずだった。ましてや、これはガイドボーカル。参加者が歌いやすいようなバランスにしなくてはならず、普段とは違う気遣いが必要なはず。
ローンチの時間を決めていたわけではなかったが(そもそも今日ローンチすることだって、ぼくが勝手に決めただけだ)、深夜に行うのは得策ではない。それなりに常識的な時間に行おうとすると、タイムリミットが迫っていた。(と、勝手に思い込んでいた)
isomix:
すみません、今後の流れを整理しますね。
5/16日
夕方早め
・プロジェクトロゴ公開
夜
プロジェクトローンチ、募集開始
・改訂サマリーシート公開
・仮歌ガイドムービー公開
・応募用googleドライブオープン
・マニュアルシート公開
5/16〜24
募集期間
25週
編集、楽曲制作作業
25週中に公開
みたいな流れかと思いますが、これで問題ありますか?
ここもっと時間欲しい!みたいなお話があれば教えてください!
今のところ、KIMIKAさん仮歌入りのガイドムービーが時間的に見えない感じですかね。
僕の作業は仮歌ファイルさえいただければ書き出すだけなんですが、音はそんなに簡単ではないと思うので。
もし無理があるようでしたら、ローンチ自体を明日の昼ぐらいとかにしても良いような気もしています。
ただ、その場合は、夜目にちーかまさんの歌なしデモだけ、ついにアレンジが完成しました!みたいに先行公開するのはどうでしょう?あれ聞いたら絶対テンションアガるので笑。で、それと同時に明日の〇〇時にスタート!ってローンチ予告するイメージだと良い流れなんじゃないかと思います。
2020年5月16日 午後4:05
まあ、相当入れ込んでいることがわかる。
isomix:
すみません、なんか一人で突っ走っちゃってる感ありますが。。
2020年5月16日 午後4:06
一応、必死で自制心を保とうとはしていることも伺える。
oomi:
私の範囲では問題ないです!作業続けます。
2020年5月16日 午後4:08
みたけ:
スケジュール問題ないです!
まずは、アレンジ公開からって良いと思います!
アイコンを差し替えて、その流れでロゴ公開ツイート、了解しました。
18時頃ですかね?
2020年5月16日 午後4:08
みんないい人たちなのがわかる。
そして、ちーかまさんから、思いがけない情報がもたらされた。
ちーかま:
続報です、今ちょうど同時にKMIKAさんとやりとりをしておりまして、現在仮歌を録音してもらっている最中です。KIMIKAさんからご提案を受け、サポが合わせやすいverとKIMIKAさんが自由に歌ったverと2パターン頂けることになりました。あと1時間ほどで録り終えそうとのことです。
2020年5月16日 午後4:11
これには、思わず胸が高鳴った。
なるほど!KIMIKAさんフルマックスバージョン!それは絶対凄いものになるに違いない、と思った。
それとは別に、KIMIKAさんに仮歌を歌っていただけると聞いてからずっと懸念していたこともあった。実力あるシンガーの方に仮歌をお願いすると、本来の個性や表現力をある程度殺す歌い方を要求せざるを得なくなってしまう。極端な節回しや抑揚、タメを入れてしまうと、それをガイドに歌う参加者が歌いにくくなるからだ。できるだけフラットに、正確に歌う必要があるのだが、これはシンガーとしては不本意なのではないか?と。せっかくKIMIKAさんが参加してくださるのにも関わらず、KIMIKAさんならではの表現を形にできないのは残念だ、とずっと考えていた。
ただし、2バージョン歌ってくれるのなら話は別だ。さらにちーかまさんからDM。
ちーかま:
私の方はデータ展開から→書き出しまでは1時間頂ければできると思うので、18時~19時にはisomixさんに音データを展開できると思います!
どうしましょうか?オケだけ先に公開でもよいですが、どうせならKIMIKAさんの歌入っていたものをバーン!と公開した方が全サポ号泣になるような気はします。
2020年5月16日 午後4:12
どうやら、ミックス作業は思ったより早く終わりそうな気配だった。確かに、歌入りが完成するのであれば、オケのみのバージョンを先行公開する意味はない。これなら今夜20時ぐらいにローンチできるのでは?と再び皮算用を始めた。
ちーかま:
そして連続ですみません!修正してみたオケです。急のまま、最後ほんのちょっとリタルダンドして豪華に終わります!
2020年5月16日 午後4:14
今朝リクエストした、楽曲の終わり方が反映されたアレンジが完成していた。ほぼ最終形、と言って差しつかない状態にまで仕上げてくれている。
だが、ぼくは今情報をもらったばかりの、KIMIKAさんフルマックスバージョンのことを考えていた。なにか面白い出し方ができるのではないか。そして、あるアイデアが頭に浮かび、それをすぐにDMした。思いついたらすぐ発言してしまうのが、ぼくの長所でもあり、短所でもある。この思いつきのせいで、プロジェクト中、みんなには何度も多大な労力をかける結果になってしまい、反省してもいる。
このあたりの流れは、とてもいい感じで、ぼくは興奮していた。チームとしてまとまってきたという、心地よい高揚感。ぼくはまるでIT企業の新入社員が研修を終えた後のように、最高のチーム!最高の仲間!的な興奮を覚えていた。この流れでぼくは、気分よくさっきのアイデアをみんなに伝えた。
もう、辛抱堪らなくなっていた。とにかく映像が作りたすぎて。ちーかまさんやoomiさんの活躍を横目でみていて、創作意欲が飽和状態だった。このまま応募が終わるまで待つなんて、とても我慢できなかった。勝手な申し出ではあったが、KIMIKAさんが本気で歌ってくれるなら、そのPVを作る、というアイデアはとても魅力的に思えた。ぼくが編集するだけだし。
なんというか、ぼくは自分のアイデアに酔っていたんだと思う。
isomix:
ま、そっちはおいおいやりましょう。
とりあえず今夜に向けて、ぼくはマニュアルシート修正します。
基本的に、すべての情報はTwitterアカウントに集結させましょう。
参加希望者はそこ見れば全部情報手に入るようにしとくと親切かと。
oomiさんの改訂シートが看板になり、ツィート本文で応募フローの説明、ガイドYouTubeのURL、ぼくのマニュアルアルシートのダウンロードURL、アップロード先のURLを書き込んで行くイメージですかね。
URLはヘッダーにも貼った方がいいかと思います。
2020年5月16日 午後5:02
さあ、いい感じのテンションで、今夜のローンチに向けての道筋はついた!と思っていた。oomiさんの作業次第だが、20時ぐらいには公開できるのではないか?という状態まで来ている。高揚感の中、あとは突貫で進むだけ!とばかりに、ぼくはのぼせ上がっていた。
そう思った矢先に、獣さんが本当に大事な指摘をしてくれた。
獣:
今日は20時から公式youtubeが配信やるので何かを発表するならその時間は避けた方が良い気がします!
2020年5月16日 午後5:03
冷や水を浴びせられたような思いだった。ぼくは興奮に目が眩んで、状況が見えなくなっていたことを反省すると共に、冷静な獣さんに感謝した。まったくその通り。ファンメイドのプロジェクトが、公式の足を引っ張ってどうする。この試合のない時期、FC東京の公式からも、サポーターを楽しませるコンテンツを多数配信してくれていた。この日の夜にもそれがあったのだ。
チームの施策に被せるようなことをすれば、プロジェクトの存在意義自体が疑われても仕方がない。本当に危ないところだった。自分の考えに固執しすぎると、ろくなことがない。獣さんが俯瞰で見ていてくれなかったら、と思うと、心底ぞっとする。
完全に獣さんの言う通りだった。20時からの公式配信終了は22時近くになるはず。その時間にスタートするのでは、ローンチ直後に参加者が盛り上がれる時間が減ってしまう。どう考えても今夜の公開は得策ではない。方針変更するしかない。
しかし、このことで、ぼくは冷静になることができたように思う。ここから先は誰かを急かしたり、独りよがりに焦ったりすることは絶対にやめよう、と思った。一人でプロジェクトを進めている訳ではないのだから。
ユルネバを作るプロジェクトを進めながら、ユルネバの歌詞の意味を忘れていた自分が恥ずかしい。
それでも、どうしても次の日、5月17日、日曜日の昼までにローンチしたかったのは、週末しか動けない参加者もいるはずだと思ったからだ。明日を逃すと丸々一週間空いてしまうことになる。そうなったら、まいっか、と参加を見送ってしまう方がいても不思議はない。
さて、それならプランBだ。
今夜の公開が無理なら、明日の公開までの時間はプロジェクトの盛り上げに使うべきじゃないか?
I Can't Get No (Satisfaction)
そんなやりとりをしながら、即興で思いついた。
そうだ、ティザームービー作ろう。
ロゴはある。音楽もある。コピーは書いた。ローンチの日時も決まっている。それならいっそ映像にしてしまった方がスタート感があるではないか。こちとら宣伝映像は専門分野なのだ。ついでながら映像作りたい欲求も満たされる。
isomix:
ありがとうございます!
なるほどなるほど。ではついでに、このロゴと先ほどの音源使って、明日12時スタート!みたいなティザームービー作ります!フェードアウトはこちらで作りますね。
みたけさん、獣さん、それを21時目安でyoutubeとtwitterで公開していただいて良いですか?
2020年5月16日 午後5:43
急遽の作業になったが、公開は21時。この程度の内容なら、3時間もあればお釣りがくるだろうと、この時点ではかなり余裕があった。
そして、20分後、ついにロゴが公開される。
ようやく、公式からのリリースがひとつ出来、少しだけ安心する。タイムラインの反応もいい感じだった。
※無断引用失礼しました。問題あればご連絡ください。
反応は上々で、みなさんからの期待感がひしひしと伝わって来る。また、マリノスやその他チームのサポーターからのリアクションもあり、意外と注目されていることを知った。ぼくはそれらの反応を眺めてニヤニヤしているうちに、ティーザーの編集作業に使う時間を一時間ほど無駄にしてしまう。そういう性格なのだ。そうやって色々と道を間違えてきた。
この時の映像編集は、写真の上に文字タイトルを置き、音楽に合わせて出し入れするだけのとてもシンプルなものだったので、ぼくは割と慢心していた。
やがて、KIMIKAさんとやりとりをしていたちーかまさんからDMが入る。
いったいどんなことになっているのか!楽しみで仕方なかったが、ちょっとづつ残りの作業時間に焦り始めていたぼくは、とりあえず自分の作業を淡々と進めていった。
しかし、この時、ぼくよりも余裕がなかったのは、サマリーシートを組み直す突貫で行なっていたoomiさんだった。
なんせこの文字量である。しかも、サイズ違いなどのバリエーションまで作らなくてはならない。どうやらかなり追い込まれているようだった。
かなり混乱している様が伝わって来る。プロのグラフィックデザイナーであるoomiさんを追い込んでしまっている。ぼくは心底申し訳ないと思っていた。だがこのあと、oomiさんのプロ根性がそんなものではないことに思い知るのだが。
ここで、ちーかまさんが、KIMIKAさんの仮歌が入ったミックスを上げてくる。
誘惑に耐えきれず、ちーかまさんが上げてくれたミックスを聞いてみる。正直、KIMIKAさんの歌唱力に度肝を抜かれた。これをガイドと呼んでいいのだろうか?こんな贅沢なガイドがあるだろうか?これならうまくいく。プロジェクトに対して確信が持てた。
そして、それとほぼ同タイミング。ぼくの方でもティザームービーを一応完成させ、グループDMに展開した。それがこの編集である。
これは、この後に公開したティーザームービーの、ひとつ前のバージョンで、完成版と少しだけ違うのだが、どこが違うかお気づきだろうか?これを展開した時の、みんなの反応はこんな感じだった。
だが、ただひとり、oomiさんだけは違った。
感想もなにもなく、この返信である。正直これには本当に震えた。マジでちょっと泣きそうになった。
お気づきかはわからないが、さきほどのティーザー、なんせ文字組がめちゃくちゃなのだ。フォント選びも微妙だし、カーニング(字間を調整すること)も出来ていないガチャガチャな状態だったのだ。自分でもうーん、と思っていたが、グラフィックの専門家であるoomiさんとしては、見逃せなかったのだ。見逃せないだけならともかく、文字組作業を買って出てくれたのだ。自分の作業でいっぱいいっぱいのはずなのに。なんというか、これぞクリエイター魂じゃないか。ありがたくお願いすることにして、文字情報をoomiさんに送信した。
この時oomiさんが見せたプロ根性の上にあぐらをかき、この後徐々に悪ノリとも言える無理難題を振り出すことは、また別の話。
ところで、余談ではあるが、テストバージョンを最初に歌ったみんユルシンガー第一号は獣さんの長女だったが、完成したみんユルアレンジのユルネバを、一番最初に歌ったのは誰だかご存知だろうか?それは、獣さんの奥様である。
そうこうしているうちに、oomiさんから、サマリーシートが上がって来た。参加者のみなさんを、コンビニプリントに走らせたあのデザインが。
ダイスを転がせ
時刻は8時30分。公式の配信が始まって約30分が経過したころ。とりあえず作り物はこれで揃っていたのだが、まだまだブラッシュアップしたい部分はたくさんあった。
目標である21時の公開に向けて謎の盛り上がりを見せるスタッフ陣。
ここからはグループDMのタイムラインを、ほぼノーカットでお届けします。妙な緊迫感を感じていただければ。
この時、ぼくは映像の修正を、oomiさんはサマリーシートの微修正を、ちーかまさんは獣夫人からのフィードバックを音楽に反映させる作業を行なっています。
ここで、公式の配信が終わる。焦り出すスタッフ陣。特にoomiさん。
ここでようやくティーザー動画が完成。oomiさんの文字組により、格段に美しく、読みやすくなっていることがわかる。
そして、ついに21時50分、サマリーシートとティーザームービー、リリース!緊張で、心臓の鼓動が荒くなる。大丈夫か?ちゃんと受け入れられるだろうか?すべってはいないか?
とりあえず、ちょっとバタつきはしたものの無事公開でき、DMグループは打ち上げ成功後のヒューストンの管制室のような雰囲気だった。即反応してくれた方々からのリアクションも悪くない。受け入れてくれている。
なんとなく和やかな雰囲気の中、今後の予定が話し合われようとしていた。なにしろ、まだプロジェクトの概要を発表しただけ。明日の12時の募集開始までにやらなければならないことがたくさんあった。
しかし。
ティーザームービー、思いっきり日付間違えていた。慢心、気の緩み。
このプロジェクト中、ぼくは大きく3回やらかしているのだが、その最初の一回がこれだった。
マジ焦った。完全にやらかしてはいたが、とりあえずシレっと再リリース。かっこよくクールに出したかったのに!シュッと出したかったのに!やはり二の線で行くには性格的に無理があるのか。
この日は、本当に上がったり下がったりだった。望みすべてが叶ったわけではなかったが、みんなで作っているのだという当たり前のことを改めて知った一日だった。みんなでユルネバなのだ。それでも、参加者の方々がタイムライン上でテンション上げている様子に、最終的にとても救われていた。
ぼくはスタッフのみんなに、それに参加者の方々に深く感謝した。
だが、まだ終わりではない。ガイドムービーとマニュアルシートを明日の昼までに完成させなければならない。みんユル公開まで、あと19日。とりあえずぼくは再びイラレを開くと、気合いをいれてからマニュアルシートの制作に取りかかった。なんとなく、楽な気分で。
【#6 おわり】
長い長い1日が終わりました。まだ終わってないけど。そして明日はいよいよプロジェクト開始の日。みんユルクロニクル#7 『調子っぱずれのユルネバが』へと続いていきます。