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みんユルクロニクル#2 『ギアを入れたのは、誰だ?』

※前回のお話はこちら。みんユルクロニクル#1 『池に行くつもりじゃなかった』

2020年5月14日 木曜日 17:30

電動自転車疾走 

 まさかとは思うが、万が一気になっている方がいたらいけないので一応結論から言おう。電動自転車のバッテリーは途中で切れた。淡島通りから三宿の交差点に向かう途中だった。ちょっと登り坂だった。

 だが、それも当然と言えば当然の成り行きかもしれない。

 荻窪の駅前を通過し、環七へと至る前に、みたけさんから最初の返信が来て、そのままやりとりが始まった。それからたびたび自転車を止めてはリプライを送る、という行為を繰り返していたのだから、バッテリー効率悪いこと甚だしい。日は完全に暮れ、風はもはや涼しいとは言えない。肌寒さすら感じていた。

 思いの外、みたけさんからの返信スピードが早く、おれは面食らっていた。さすがは10年で15万ツイートの男だ。圧巻である。おれとしては、とりあえずお手伝いする意思だけを示して、あとは帰宅してから諸々ゆっくり、と思っていたのだが、そうも言っていられなかった。
 まあ、どうせまともな形で帰宅など出来ないのだ。それよりも、いまから始まろうとしていることへのワクワクが勝っていた。おれは常に楽しいことだけ考えたいタイプだ。そしてあとでツケを払わされる。

 環七を右折して南下する。外出自粛期間のことで、普段よりも交通量は少なかった。おれは走りながら考え続けていた。そう。「走りながら考える」これこそまさに、このプロジェクト全体を言い表した言葉じゃないだろうか。ここから先、ずっとついて回る、「スピード」というキーワードが、この時点ですでに顔を覗かせ始めていたが、まだその本質的な意味を理解はしていなかった。まあ、この後数時間後、すぐに知ることになるのだが。

 とにかく手を挙げてしまったのだから、後へは引けない。おれは過去、どんなに酷い目にあった案件でも、途中降板だけは一度もしたことのない男なのである。しかも、これは愛するFC東京に関する案件なのだ。とにかく興奮していたし、若干かかり気味だったことは間違いない。

 おれがFC東京のサポーターになったのは、2001年のことだ。東京スタジアムの杮落としで、あの呂比須ワグナーの逆転Vゴールに心を奪われてしまった。それ以来、まあまあ長いこと応援しているつもりではあるのだが、なぜかリアルでは東京サポーターの知り合いがほとんど増えなかった。ホームゲームに一緒に行く友達が一人いるが、そいつはそもそも最初から友達だった。遠距離アウェーは常にソロ参戦だ。

 たぶん、おれの性格に難があるのだと思うし、自分が想像している以上に気持ち悪い人間なのかも知れない。いやな臭いがするのかも。だが、まあ、それなら仕方ない。チームは逃げないし、ひとりで応援することだって全然苦にはならない。おれのサポーターとしてのスタンスは、そういうものだと決めつけていたのだ。今年の頭ぐらいまでは。

 ただし、この半年ほどの間に、世の中も自分の状況も大きく変化した。それに伴って、おれの考え方も少しづつ変わりつつあるタイミングではあった。20年も経って、いまさらながら。
 なんせ、FC東京とこれだけ長い時間を過ごしてきたのだ。もう少し積極的に関わってもよかったんじゃないか、と。仕事で関わったことは何度かあるものの、FC東京サポーターのひとりとして、もっとなにかできることがないだろうか?と。人生、この先なにがあるかわからない。気持ち悪いなりに、後悔のないようにしなくてはならない。

 そんな心境の折にこのプロジェクトに遭遇し、おれはやたらと興奮していた。いや、むしろそんな心境だから手を挙げたのかもしれない。

 みたけさんは映像制作についてそれほど詳しくないようだったので、おれがまず筋道を考えなくてはいけない。そんな勝手な責任感が、おれの脳をフル回転させていた。いや、脳の話はもういい。ただ、曲がりなりにも映像を生業とする者の端くれとして、中途半端なことはできない。

 おれの名刺の肩書きには、CMディレクターと書かれている。ディレクターというと、テレビの現場でカンペを出している人や、画面の外で地方タレントに難癖をつけるを想像しがちだが、CMディレクターの仕事内容は、どちらかと言うと映画監督に近い。
 演出プランを考え、台詞、キャスト、衣装、美術、カメラワーク、映像トーン、音楽、SE、編集やタイトル要素などを決め、撮影現場では演者に演技をつけ、「よーいスタート」「カット」「OK」とかを言う仕事だ。肩書きにはCMとあるが、TVCMだけでなく、WEBムービーやミュージックビデオを演出することもある。
 映像制作現場が主戦場ではあるものの、プランニングから関わる事もあった。その際はクリエイティブディレクターやコピーライター、ストラテジー、マーケ・PRなどとも連携するので、そのあたりの知識がうっすら求められることもある。まあ、たまにだ。

 基本的には映像のアウトプットを担うポジションで、サッカーに例えるなら9番タイプ。フィニッシャー、FWのような役割だと言える。たぶん。

 おれは環七をひた走りながら、なんとか考えをまとめようとした。途中、何度か自転車を停め、  #マリサポから4U を見直して研究した。何度見てもここまで完成させる行動力とマネージメント力は本当に素晴らしい。

 嘘をついても仕方がないので正直に言うと、これを超えないといけない、という気持ちは確実にあった。もちろん大切なのは気持ちで、あれを超えるとかこれを超えないとか、あれに勝つとかこれに負けるとか、そういうこっちゃないことは百も承知の上だ。

 しかし、後発なのだからパイオニアよりもクオリティを上げなくては、と思うのは自然だし、なにしろ相手はレッズでもガンバでもなく、よりにもよってあのマリノスである。二度も後れをとれるわけがないではないか。だいたいあの試合だって4点とらなきゃって布陣だった訳で、ただ勝つだけならもっとやりようが……などと勝手にエキサイトしようとするおれがいたとして、それを誰が責めることができようか?

 まあ、それは冗談。
 方針として、まず最初に考えたのはリップシンクだった。PVやMVでおなじみの、いわゆる曲と口パクが合っている状態を「リップシンクしている」あるいは単に「リップ」と呼ぶ。まずはこれをリモートで成立させることを目指すのがいいのでは?と思った。

 通常、MVなどの撮影では、プレイバック撮影と呼ばれる方法がとられる。撮影現場に楽曲を流し、それに合わせて歌や踊りを撮影する方法だ。現場には楽曲が流れているために同時録音した音声は使えず、映像だけを収録する。これを後で音楽トラックに合わせることで、曲に合わせて歌ったり踊ったりしている映像ができあがるのだ。

 難しく書いているが、要は、現場で音楽を流して撮影するだけだ。ただし、これをリモートで、しかもリテラシーのバラバラな方々にお願いしてやってもらうのは、なかなかハードルの高い話だとは思った。しかし、それができた時の効果は計り知れない。曲に合わせた表情の変化や感情をダイレクトに画の中へと入れ込むことができるし、歌がBGMにならずにすむ。そしてなにより、参加者も盛り上がれる。いや、それだけでもだめだ。通常のプレイバック撮影とは違い、音声トラックも活かせる方法が必要だと思った。

 具体的な方法はこうだ。
 まず、オケとガイドボーカルの入ったガイドトラックを用意する。おそらくそれはムービーにしてYouTubeに公開するのがいいだろう。参加者にはヘッドフォンかイヤホンで音声をモニタリングした状態でムービーを再生し、それをガイドにしながら歌っている模様を撮影してもらう。録音機と再生機、二台必要になる、という部分でハードルは上がってしまうが、これで映像と音声、両方とも活かせる素材が撮影できる。実は、後にもっとシンプルな方法に思い至るのだが、ここではこれがベストだと思えた。
 ハードルは結構高い、とは思ったものの、まあガイダンスさえしっかりすれば、やってやれないことはないだろう、とタカを括った。

 これには、まず大前提として、すべての大元になる楽曲を制作する必要があった。まずはユルネバの編曲ができるアレンジャーを見つけるのが最優先事項だ、と思った。

 この時点で、どんな人が集まってくるのかは全然わからなかったのだが、誰もいないってことはないだろうと思っていた。なにしろ我々は首都、東京のチームなのだ。サポーターの中にも、アレンジャーやミュージシャンなど、音楽関係の素晴らしい人材はたくさんいるに違いない。音楽を趣味にしている方だって大勢いるはず。
 あとはうまくタイミングの合う方さえいてくれれば、という思いだった。まあここだけの話、最悪、身の回りのスタッフに頼めないこともない、という打算はあったのだが、もちろん、当然のことながら、FC東京愛のある方にやってもらう方が絶対にいい。

 ここで、やりとりをしていたみたけさんが、すべての制作工程のなかでも最重要の部類に入るとおれが今でも思っているツイートを、実になにげなく、唐突に行った。

   #みんなでユルネバ  誕生の瞬間である。

みたけについて

 みたけさんは不思議な人物だ。このプロジェクトの言い出しっぺであり、オリジネーターであり、疑うことなき不動のリーダーなのだが、基本的には謙虚で慎み深く、人になにかを命令したり、方向性を決めたりすることはほとんどない。いや、そう書くと主体性のない人物のように思えるのだが、そんなこともない。のちに誕生する #みんなでユルネバ 公式アカウントのツイートは基本的にすべてみたけさんの言葉だし、個人アカウントのツイート内容を見ればきちんと自分の意見は述べている。あと下ネタも臆せず堂々と述べている。

 このプロジェクトにおいてのみたけさんは、文字通り精神的支柱だった、と言える。このあと集まってくるメンバーに聞いても、おそらく同じことを言うはずだ。
 おれたちクリエイター(この言葉はあまり好きではないのだが、便宜上仕方ない)は、基本的に制作物に対して視野狭窄になりがちだ。思いついたら作りたいし、浮かんだアイデアは試したい。ともすると客観的な視点を忘れがちになることもある。そんな時には第三者からの意見やアドバイスがとても助けになる。だが、それとは別のベクトルで、第三者が作品に好影響を与えることのできる重要な行為がある。

 それは、褒めることだ。

 馬鹿みたいですね。確かに馬鹿みたいなのだが、これがあながちふざけた話ではないのだ。プロだろうがなんだろうが、褒められたら嬉しいのだ。肯定されることで、遠くまで行けることがあるのだ。いわゆる褒めて伸ばす、というやつだ。マジ馬鹿みたいなのだが。

 たとえば、おれがなにか映像を編集しているとする。もちろん、おれはおれで、ワオ!これめっちゃいい!とひとりごちながら作業をしている。ある程度形が見えたところで、とりあえずこんな風になってますがどうでしょう?とDMグループにそれを貼る。
 そんな時、みたけさんはとにかく、こちらからの提案を肯定してくれる。いいですね!すごいですね!最高ですね!面白いですね!感動しました!素晴らしいですね!と、手放しで喜んでくれる。下ネタなど一切なしだ。そして、これは本当に不思議なのだが、みたけさんに肯定されると、これでいいのだと思え、その後も自信を持って走ることができる。これは制作スタッフ全員、同じ認識だったのではないだろうか?

 調子にのっているとは思われたくないのだが、一応、曲がりなりにもこれで飯を食っている以上、たとえ放って置かれていてもそれなりにいいものを作れる自信はある。だが、みたけさんが褒めてくれることで、もっともっと遠くまで行ける気がするのだ。

 おれたちが前線でわーわー駆け回っている間、スッとポジションを移動し、いつの間にかスペースを埋めていてくれる。そして、後ろからコーチングし、サムアップしてくれる。そんな、アンカーかゴールキーパーのような役割だったと思う。言ってみれば、制作陣にとって、みたけさんはまるで父親のような存在だった。
 あとで同い年だということが判明し、愕然とするんだけど。自分の薄っぺらさに打ちのめされる思いである。

 そんなみたけさんの最大にして最高の功績が、#みんなでユルネバ というタグを思いついたことだと思う。一見するとシンプルすぎてそのまんまじゃないか、と思われるかもしれない。
 しかしこれは、プロジェクト名でありつつ、内容をすべてを説明できていて、スローガンの役割までも果たし、なおかつとんでもなく楽し気で親しみやすい、という素晴らしいネーミングだ。後に他チームのプロジェクトにも波及していくことや、自主制作アイテムが多数生まれたことからもわかるように、拡張性の高さも兼ね備えている。
 冗談抜きで、このタグを見た瞬間、プロジェクトの筋道が一気に出来上がった。そうか、この道があったんだな、と。

 前夜、マリノスの映像を見て、東京サポーターにこれは無理っしょ。と判断したことへのアンチテーゼがまさにこれじゃないか!と興奮気味に思ったのだ。

 東京には、群れない、徒党を組まない、束縛されない「自由」のDNAと同時に、もうひとつ「人生を楽しむ」って軸もあるじゃないか、と。だったら、その軸に集まってくれる人だっているんじゃないか?

だって、字面見ただけで楽しそうだったから。

「#みんなでユルネバ」

ほらね?

ぼくらがユルネバを歌う理由

 ポジティブな方向に考えがいけば、必ず揺り戻しはやってくる。禍福は糾える縄の如し。…とはちょっと違うか。

 予想されていた瞬間は、予定調和のように訪れる。環七から井の頭通り、中野通り、茶沢通り、とジグザグに自宅を目指していたが、冒頭に書いた通り、淡島通りを横切って、三宿通りに入ったところで、電動自転車のバッテリーは哀れにも切れてしまう。
 これは、井の頭通りで曲がらずに、246まで環七走ってりゃよかったじゃん、という話ではない。246で曲がろうと、その先の駒沢通りまで走ろうと、結果は同じだったはずだ。この自転車を買って一年ほどになるが、こいつが生き絶える瞬間に居合わせたのは、初めてのことだった。

 覚悟していたとはいえ、ショックは大きかった。自宅まではまだあと数キロ。おれは天を仰ぎ、しばし呆然と立ち尽くしていた。このままタクシー乗ってやろうかとも思ったが、それほどの距離でもない。ッデム!おれは一番軽いギアに入れ直すと、大きくため息をついてから重いペダルを踏み始めた。

 さきほどまでの、浮き足立ってた気持ちが、急に現実に引き戻されて冷静になる。ん?なにやってんだっけ、おれ。こうなると、ついネガティブチェックモードになってしまう。

 まず、ひとつ目の懸念。たしかに、 #みんなでユルネバ のタグの下、参加者はそれなりに集まってくれるかもしれない。だが、人が集まったとして、これ、落とし所はどのあたりなんだろう?

 傲慢に聞こえたら許して欲しいのだけど、おれが関わってしまえば、それなりにクオリティ高く仕上げる方向に向かうことになる。それしかやり方を知らないからだ。もちろんお金をかけずに、という条件は付くが、逆に言えばお金をかけずにお金がかかっているようにうまいこと見せるテクニックだってある。

 しかし、果たしてそれが正解なのだろうか?と思った。これはサポーター発、ファンメイドのプロジェクト。クオリティの高さなどというものが、果たして本当に求められているのだろうか?

 動画全盛の時代、「映像のクオリティ」自体にもはや価値などない。誰でもスマホがあれば撮影ができ、YouTubeチャンネルが作れ、アイデアと内容次第でそれが支持を得られるのだ。
 もちろんクオリティが高いことに意味があり、それが求められる映像ジャンルもたくさんあり、ぼくらはそこで仕事をしている。だが、みんユルの場合、本当にそれが正解なのかわからなかった。小慣れてそこそこ見栄えのするプロクオリティの映像よりも、不器用で荒削りな造作の方が気持ちが通じることは往往にしてある。
 おれが関わることでその可能性を潰してしまうんじゃないか?という懸念が頭に浮かび始めていた。

 さらに、ふたつ目の疑問点は、もっと根が深い。この映像のメインコンセプトをどこに置くべきなのか?という芯になる部分が見えなかったからだ。
#マリサポから4U は、冒頭ではっきりと「社会を支える方々に感謝を伝えるために」と宣言しているが、こちらはそれがないままに走り出そうとしている。

 これは映像、特に広告映像を生業としていることの弊害だとは思うし、我ながらめんどくさい性格だとは思うのだが、目的地なしに走り出すということへの恐怖心が強くあるのだ。

 こちらも同じコンセプトで行くべきなのだろうか?でも、東京サポというくくりでそれをやる必然が?本来国民全員が感謝すべきことなのでは?そもそも、東京サポ以外がユルネバで本当に励まされることがどれくらいあるのだろうか?などと、次から次へと、様々な疑問が頭の中をぐるぐると駆け回る。せんでいい心配をしている気もだんだんとしてきて、重いペダルが、さらに重く感じられる。ギアはずっと軽いまま。おれは自宅までの最後の道のりを苦悩しながら進んだ。

 そして、もちろん答えなど出ないままに、おれはようやく自宅にたどり着く。足が棒のようだった。ねこすら玄関まで迎えに来てくれなかった。おれはとりあえず、なにも考えずにシャワーを浴びた。そして寒いので長袖を着た。おれは……あ、もう家に着いたので、一人称「おれ」やめますね。外弁慶なので。

 ぼくは風呂上がりにTwitterを開いた。するとそこには、この後参加者となってくれる人たちの、期待に満ちたツイートが溢れていた。

(※無断引用、申し訳ありません。問題あればご連絡ください。時系列的に少しズレたツイートもありますが、こんな雰囲気だった、ということで)

 がちゃり、とギアが上がる音がした。

 そうか。ここまで期待して楽しみにしてくれる方々がいるのか、と思った。我ながら薄っぺらな性格で嫌になるのだが、シンプルに嬉しかった。なるほどね。これは、巡り合わせなのだ。仕方ない。

 他の人がやれば他のやり方があるだろうし、もちろんそれも正解のはず。それでも、たまたまみたけさんがツイートし、それをたまたま公園で途方に暮れたぼくが見た。たまたま映像の仕事をしていたぼくは、たまたま木曜日にサイクリングに行けるくらい暇な状態だった。申し訳ないが、すべてのタイミングがたまたま合ってしまったのだから、仕方ないじゃないか。すべては巡り合わせだ。それでも、望んでくれる人たちがいるのなら、この後におよんで遠慮はやめよう。
 だってFWたる者、シュートを打つべきじゃないのか?

 急に、ボールが、来たのなら。

 ならば、自分なりに全力でやらせていただこう。
 とりあえず、ひとつ目の懸念点に関しての答えは出せた。ふたつ目の疑問に関しては、やはり「走りながら考える」しかない。そう開き直れたことは、後に参加者になることになる皆さんのツイートのおかげだった。

 覚悟を決めたところで、ぼくとみたけさん宛に、見知らぬアカウントから一通のリプライが来ていることに気づいた。

 ちーかま、登場。

 がちゃり。

 再び、ギアが入る音。
 みんユル公開までは、あと21日。
 今度はセカンドから、一気にトップギアへと。少しづつ回転を始めていた車輪が、突然火花を散らしながら高速回転しだした。​


【#2 おわり】


 かなり自分語りに終始した感のある#2。恐ろしいことに、みたけさんに最初のリプライを送ってから、まだたったの2時間10分しか経っていません。物語は遅々として全然進まないにも関わらず、プロジェクト自体はここからますます加速していきます。

そして、次回!
ちーかまさんより許可をいただきました!
幻のみんユルファーストデモも初公開しちゃいます!完パケとはまた趣の違うファーストデモ。みんユルになる可能性のあった別バージョンをお聞き逃しなく!
みんユルクロニクル#3 『夜と音楽』につづきます。



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