見出し画像

【格安海外旅行Tips Vol.02】 航空券の上手な買い方

格安航空券は買い方、タイミングによって価格は驚くほど変動します。行き先や日程によって、いつどこで買うのがベストなのかは明確な法則があるわけでもないです。特にコロナ以降は更に判断が難しくなっていると思います。

とはいえ、ある程度のセオリーというのは存在すると思います。これらは海外航空券を買い慣れている人には常識かもしれませんが、知らない方々にも共有することで需要を喚起し、それによって航空券の値段が下がる、という好循環を期待して記事にしてみます(これ結構本気で思っています)


OTA利用上の注意

オンラインの旅行予約サービスをOTA(Online Travel Agent)と言います。これらには航空券やホテル、レンタカーや高速バスなどを予約できるサービスもあります。楽天トラベルもOTAで、航空券以外は殆どをカバーしています。

航空券を探す場合には国内国外を問わず、まずはスカイスキャナーで探すのをおすすめします。ここはイギリスの企業です。スカイスキャナーだけ使っていても8割くらいは最安値を出してくるように思います。続いてトリップトットコムです。ここはシンガポールの企業で米国NASDAQに上場しています。この2つのサイトで9割以上の確率で最安値を探し出せると思います。他にはトラベルコが最安値であるケースも偶にあります。ここは日本企業で東証プライム市場に上場しています。

他にはエクスペディアスカイチケットアゴダなどがありますが、最近ではトリップトットコムが最も安い、なかなかマニアックなルーティングのチケットを提案してくることが多いように感じています。

さらに本当に安いものを探し出すためには、努力と経験を積むための場数が必要だと思います。米国、アジア、欧州等ごとに格安チケットを扱っているOTAがかなりあります。しかしこれらを探し回る手間や、決済や変更に伴うトラブルにうまく対応できるかについては疑問が残ります。なので基本は前述のブッキングコムとトリップドットコムを見れば十分です。

さてこうしたOTAでは、サイトで直接チケットを購入するケースと、リンク先の別のサービス、別のOTAに飛んで購入するケースがあります。特に最安値の場合には別の海外OTAにリンクされることが多いですが、これが結構トラブルが多いようです。具体的にはeDreams、Gotogate、Mytrip、BudgetAirなどで購入した場合のトラブルが数多くネットに報告されています。

私個人はこうしたサイトを使用したことがないのでトラブルにはなっておらず、なんとも言えませんが、少なくない数のトラブルがあるように思います。こうしたサイトは乗り継ぎ時間が少ない強引なルーティングや、どう見てももうこの料金ではないだろうというものを勝手に旧料金で販売しているっぽく見えるものが少なくないです。トラブルになる人はこういう物を掴んでしまったんだろうと思います。

なおGoogleフライトが安かったというのは残念ながら私は一度も見たことがありません。

またOTAで検索する際に、検索元を日本以外の国に変更してみると、料金が変わることもあります。これは時期と行先によって大きく変化するので、うかく安い地域を見つけられるかは結構運任せではあります。私は韓国、インド、トルコ、スペインあたりに設定して探すこともありますが、実際に美味しいチケットを見つけたことはありません。

さらにこれを拡大して、VPNを使って日本以外からアクセスしているように見せかける方法もあります。ただし利用するVPNが信頼できるかどうかと、信頼できるVPNサービスは有料なので、元が取れるかどうかという判断が求められます。


Cookieに注意?

こうしたOTAサイトはブラウザーのクッキーを取得しています。はっきりしたことはわかりませが、何度も検索をしていると「本気で航空券を探している」と判断されるのか、値段が上がっていくような気がします。同じ旅程であってもアクセスするマシンを変えたり、スマホからアクセスした方が安いということも頻発しています。またたまたまかもしれませんが一晩寝かすと下がっていることもあります。もちろん逆に値上がっていることもありますが。海外エアラインは外為相場に連動していますので円相場もちゃんとチェックした方がいいです。これは結構動きます。

また、たとえばスカイスキャナーを経由してどこかのサイトに行くのと、直接どこかのサイトに行くのとでは、前者の方つまりスカイスキャナー経由の方が安いということも多々あります。このあたりのロジックはどうなっているのか規則性はわかりません。

さらに東京発の場合にTYOと入力して羽田と成田の両方を検索対象にする場合と、NRTと入れて成田のみ、HNDと入れて羽田のみで検索した場合に、検索結果が異なりTYOより最安値が表示されることが時々あります。これもロジックがどうなっているのかよくわかりませんが、何度も経験しています。


燃油サーチャージに騙されない

現在燃油サーチャージが非常に高額です。12月発券分から航空会社によって異なりますが、欧米までで往復で24,000円も値上がりして9万円ほどになります。ところがこのサーチャージはかなり怪しい。

JALとANAは明確に運賃とサーチャージ別表記して、しかりとサーチャージを徴収してきます。ところがその他の多くの航空会社では、サーチャージの表示がある場合でも何故か運賃本体を値下げしてトータル金額がそんなに上がらないか同じままだったりします。

そもそも米系などはサーチャージの金額は予約時点で明確に表示されないことも多いです。下記はアメリカン航空の羽田ロサンゼルス往復の公式サイトの検索結果です。運賃が76,800円で、税金71,960円となっています。アメリカン航空のサーチャージは57,600円ですから残りは14,360円ということになります。これでは各国の税金、保安検査料などの合計より不足しているはずです。

要するに、サーチャージに相当する金額はたしかに航空券に付加されていますが、サーチャージが値上がりするからと言って航空券の総額がそのまま値上がりするとは限らない、ただし日系はまともに追加されます。


経由便や片道発券

次に航空券を検索するときに、出発地と最終目的地を入力するのではなく、2枚にチケットに分けて検索する方法です。例えばラスベガスに行く場合に、東京−ラスベガスではなく、東京−ロサンゼルス、ロサンゼルス−ラスベガスと2区間に分けで探すのです。これは東京−ロサンゼルス線は競争が厳しいのでその区間だけが安く販売されているケースが多く、ロサンゼルス−ラスベガスも同様だからです。

また航空会社の営業戦略的に特定空港線だけを搭乗率を上げるために格安で出すケースも散見されます。デルタのシアトル線などがそれに該当します。意外な例としては、東海岸線を格安で出していることがあり、東から西海岸に行ったほうが安いということもありました。もっと極端な例は、ヨーロッパにアメリカ経由で行ったこともあります。

ただしこうした別発券の場合は、航空会社が同じであればいいのですが、別々の場合はどこかの区間で遅延や欠航が発生しても、振替等を行ってくれない可能性があります。航空会社が同じであってもデータ上は別々に見えているケースもあるので、代替措置を取ってくれないこともあります。振替などにおいてはちゃんと交渉する必要があるかもしれません。きちんと事情を話して交渉すれば、希望の日時かはともかく乗れるとは思いますが、それなりの交渉力が必要です。

経由先は日本から北米だとホノルル、ロサンゼルスを、欧州だとパリ、香港、ソウルなどを経由するのです。この場合は経由便検索ではなく、完全に独立したチケットとして別々に探すことがポイントです。この方法が効果的かどうかはタイミング次第です。

片道発券とは言っても、帰国便を購入せずに入国しようとすると、入国時にトラブルになったり最悪入国できないこともあるので、片道✕2の往復を購入してください。

また海外出発の方が安いこともよくあります。最近の北米線は大体そうです。そのためこの先も渡航予定がある場合は、アメリカ発の往復航空券と日本発の往復航空券を組み合わせて飛ぶという方法もあります。


エアライン公式サイトも要チェック

特にアメリカ系エアラインで多いのですが、エアライン公式サイトが最も安いケースがあります。そしてそれがなぜかOTAでは出てこないのです。私はOTAで最安値と思われるチケットを見つけた場合でも、特に直行便の場合はか必ずエアライン公式サイトを確認するようにしています。


LCCが常に安いとは限らない

LCCは確かに安いのですが、いつもそうとは限らないことを覚えておいてください。混雑時などにはLCC(Low Cost Carrier)とFSC(Full Service Carrier)の金額差がないか、時には荷物や食事を追加するとLCCの方が高額になるケースもよくあります。特に前述のOTAで検索した場合に、ZipAirのようなLCCが最安値として出てくることがありますが、食事と荷物を含んでいない料金が表示されているのがほとんどなので、必ず総合計金額を確認する必要があります。ロサンゼルスやホノルル線ではユナイテッドやアメリカン、デルタの方が安いケースが結構あります。これはこの記事に書いたような思惑も影響しているのではないかと思います。

また欧米のLCCは公式サイトが最安であることが多いですが、その多くは日本から公式サイトに何故かアクセスできません。例えばスピリット航空です。このリンクはアクセス拒否されると思います。そういう場合はVPN経由でアクセスしています。


所要時間だけで判断しない

検索結果には所要時間が表示されています。これは出発空港から到着空港までに乗り継ぎを含めたトータル時間です。たとえばパリ行きでは
直行便   羽田01:00発 パリ07:55着 14時間55分
香港経由便 成田18:00発 パリ07:35着 21時間35分
となっていて、確かに香港経由の方が7時間近く余計に時間がかかります。7時間というのは絶望的に長い時間です。しかしよく見ると、深夜1時発も夕方18時発も最終到着時間は同じです。実際の時間の過ごし方を考えると、むしろ夜中の1時まで空港にいるよりは、さっさと18時に飛んで食事して寝ちゃった方が楽だと思いませんか?香港で2時間弱の乗り継ぎがありますが、機内でどうせずっとは寝てられませんから、ちょうどいい気分転換になると思います。つまり出発時刻と到着時刻が自分にとってどうなのかをよく見極めることが大切です。


購入のタイミング

チケットの購入タイミングはなかなか難しいものであります。早ければいいというものでは決してありません。だいたい6ヶ月から3ヶ月位前の間は月イチくらいでチェックするのがいいと思います。OTAサービスの多くは価格変動のアラートメールを配信してくれるのでそれをセットしておけばいいです。アメリカのHopperというスマホアプリは、この先の料金推移予測をAIを利用して提示してくれますので参考になります。

曜日については日曜が安いという話をよく聞きます。確かにそうなのかの確証はありませんが、週明け月曜には高くなってるということは何回も経験しています。

結局のところ価格というのは当たり前ですが原則は需要と供給のバランスで決まります。日本と渡航先の休日はもちろん、イベントやコンベンションなどで需要が集中するときは高額になります。こういう場合であっても近隣の別の空港に行ったほうが安い場合も多いです。また新規の就航地は安く出ることが多いです。


マイレージには要注意

さてみんな大好きマイレージですが、私はコロナ前から貯めることをやめました。以前はJALのグローバルクラブ会員でJGCプレミアだったり、デルタのゴールドメダリオンだったり、ユナイテッドのプレミア2Kだったりしました。しかしながら上級会員があまりにも多すぎて会員ステイタスに意味がなくなってきたように思います。

羽田伊丹や福岡便などを見ていると、300名近い乗客のうち半分以上が上級会員で優先搭乗という意味がわからない状況です。そこにずらりと並んでいるわけで、ヒラ会員の私は彼らがいなくなるまで余裕でシートに座っています。ラウンジにしても羽田についてはカードラウンジであるパワーラウンジんの方が空いてて快適だったりします。

さらにコロナによってエアライン系のクレジットカードに付帯されている海外旅行保険では到底賄えなくなっているので、結局別途保険に加入する必要があり、もはや高額のゴールドカード会費が無駄です。クレジットカードにステイタス性など全く無いですから。

そもそもマイレージは以前とは異なり、完全に飛行距離のマイレージではなく、支払った金額に連動するようになりました。要はお金を航空会社にデポジットしているようなもんです。その結果得られるメリットが本当に薄れています。特にサーチャージだけでアメリカまで往復で10万円もかかる現状では、苦労して貯めた5万マイルで特典航空券をもらっても、サーチャージに10万円も払うんです。同じ日程でJALの子会社であるZipAirなら荷物と食事もつけて10万円以内で飛べますから、JALの5万マイルは捨てるようなものです。

これは原則世界中のすべてのエアラインで起きていることで、もはやマイレージを貯めるくらいならマイレージが貯まらない航空会社や、貯まらなほど安い予約クラスで飛ぶべきだ、と私は確信しています。ジェットスターやピーチのようなLCCや、スカイマークをうまく使いこなすことだと思います。

私はエイチ・アイ・エスのサブブランドであるサプライスか、最近はトリップドットコムで購入することが結果としては多いです。国内ではジェットスターとピーチを使うことが多いです。ただし成田までの移動時間とコストを考慮する必要があります。その点では羽田のスカイマークもリーズナブルな選択だと思います。

ジェットスターピーチは常にセールをやっているんじゃないかというくらいセールをやっています。ピーチのセールはWEBがあまりにも脆弱なために、特にすごく安いセール(980円とか)の開始時に購入できたことは一度もありません。WEBにアクセスできた頃には売り切れです。ジェットスターはだいたい購入できています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?