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片手落ちな日本のDX。サイゼリアのセルフオーダーはなぜ決済までさせないのか

近所のサイゼリアにセルフオーダーシステムが導入されました。これまでは注文は紙の注文表にメニューからコード番号、たとえば赤ワインデキャンタ500mlはWIN03みたいに記入するスタイルでしたよね。

それが新しいやり方に変更になりました。紙の注文書が自分のスマホになったのです。というかそれだけです。そしてそれだけでいいんじゃないかと思います。

いろんな外食、特にファミレスなどのチェーン店では、タブレットを利用したセルフオーダーが主流になりつつあります。しかし紙のメニューブックに比べるととにかく見にくい、探しにくい、美味しそうに見えないじゃないですか。UIの出来が悪いというところもありますけど、小さな画面で一覧性がなく、他の画面に推移するのも面倒だし、やっぱり元に戻るのも使いにくい。これはおそらく相当な機会損失になっていると思います。

デジタルメニューは何処まで行っても紙のメニューには全然敵わないんです。これは真理だと思います。

なのでサイゼリアのオーダーシステムは、注文表の代替のみに特化しています。なぜ代替するかというと、店員さんがテーブルまで来て注文を取らなくていいからです。客からしたら「すみませーん!」とか呼び出しボタンを押さなくていいからです。

紙の注文表はこれまでどうしていたかというと、その場で復唱しながら店員さんがスマホに入力していたじゃないですか。だったらそこを直接客にやってもらおう、というわけです。部分的にデジタル化されて分断されたしまったワークフローをオールデジタルに見直そうということです。客に入力させる障壁の高さはもうほとんどないという判断だと思います。もちろんスマホを持っていなければ。口頭でも注文できることは言うまでもありません。

サイゼリア側から見ると、オーダーを取りに行かなくてもいいことによって、仕事量が激減していると思います。その分は人件費が減る、他のサービスに回せるわけです。

唯一残念なのは、そのまま自分のスマホで決済ができないことです。オールデジタル化できていないんです。レジに移動して支払いをしなければならないのです。ひょっとするとここに多くの日本人は違和感を感じないのかもしれません。

中国などでは支払いもスマホで完結します。日本だとすかいらーく系の一部でPaypay払いができるようです。決済まで完結させない本当の理由がわかりません。もしも無銭飲食を危惧するのであれば、中国式にあるいはラーメン屋の券売機みたいに先払いにすればいいだけだと思います。支払いが完了しないとオーダーが通らないようにすればいいです。きっと何か(合理的とは言えない)理由があるのだと思います。


ではオーダーの様子を順番に貼っておきます。

テーブルに座ると、テーブル番号と注文用のQRが表示されたプレートがあります。これを自分のスマホで読み込むと注文画面に行きます。プレートは電子ペーパーで、リモートで表示を変更する、すなわち毎回違う注文画面に案内できるということです
非常にシンプルな初期画面です
メニューブックから注文番号を入力します。これまでの紙の代替です
メニューブックは従来と同じです。ただし「商品コード」だったのが「番号」に変わっています
オーダーが入るとプレートの表示がお食事中に変わります。これはあまり意味がないように思います
注文履歴の確認画面です。ここで「お支払いへ進む」と表示されたのでこのまま決済ができそうなのですが・・・
なんと決済用のバーコードが表示されるだけでした。これをレジで読み込んでもらって支払いをします
この時点でプレートの表示はこうなります
レジで支払いをすると紙のレシートをくれます
先程書いたガストではテーブルで決済まで完了できます


日本のDXというのは、ここのように何処か片手落ちな気がします

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