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夜行+昼行バスで同日往復とワークライフバランス

いい歳のジイさんがまたまたエクストリームな出張を実行してしまいました。横浜から名古屋まで高速バスでの往復です。往復の交通費は5,300円とまずまずですね。

往路は横浜から名古屋まで夜行バスの4列スタンダードシート。名古屋にわずか3時間ほど滞在して職務を遂行。復路は東京まで昼行バスの4列ゆったりシートで東京駅までです。

今回のこうしたルート選択したのにはいくつか理由があります。
・名古屋での所要はいわゆるロケハンなので早朝着でも数時間でひとりで完了する
・時間とコストはできるだけ小さくしたい
・高速バス移動大好き
・全然疲れないしよく眠れる
・気がついたら夜行バスに半年くらい乗ってない
・夜中のSAのトラックの数やドライバーさんの夜食を見るのが楽しい
・そんなに移動を急ぐような仕事の仕方なんかしてない
・それどころかむしろ時間を有効に使える
・うとうとしながらバスに揺られていると私はとてもリラックスできる
・ひとりブレストには最適とも言える環境
・ごめんなさい、いまの新幹線嫌いなもので
・新幹線もEXこだまなんとかののぞみより安いグリーン車でゆっくり行く
・7000円くらいだった羽田ーセントレアは昨今のインバウンド需要で手が届かない価格

そんなわけで人生初の東京ー名古屋間を同日バス往復です。正確には足掛け2日にはなります。一泊して往復とも夜行バスというのは昔やったことがあります。

横浜駅のYCAT、ではなくその隣の屋根もない吹きさらしエリアに集合です

往路はオリオンバスの横浜24時00分発、名古屋05時20分着の5151便です。この日の料金は2,000円で専用アプリからの購入で200円引きの1,800円になります。これは自分史上最も安い名古屋までの移動です。料金はダイナミックプライシングなので刻々と変化します。

すぐ隣にはYCAT(横浜シティーエアーターミナル)というちゃんとしたバスターミナルがありますが、なにぶんLCB(ローコストバス)ございますので、ターミナル使用料金なんて払えないのですね。

集合場所には同じ時間帯に出発するバスが少なくとも5便くらいはあるようです。案内係の人はいますが、案内板はなく、拡声器もないので、時々担当の人が大きな声で案内してくます。完全オープンスペースなので近くにいないと聞き取れません。晴れていれば座れるスペースはありますが、雨が降ったらかなり厳しいです。でも安いので文句は言えません。

時間になると係の人を先頭にして、ぞろぞろと歩いていきます。なおどのバスも、自分で選べるかどうかは便によりますが座席指定なので並び順は関係ありません。

夜中の24時にぞろぞろ歩く姿はなかなかシュールです

客層は9割以上が10代か20代な青春系の皆さんです。そんな中に数名の中年と初老のおっさんが加わる感じです。こうして似たようなご同輩がちゃんといるところが面白いです。こういう客層なのと時間も時間なので乗客のマナーは非常に良いです。新幹線なんかよりよっぽどいいかも。

3分ほど歩いてスカイビル横の路上まで移動です

オリオンバスは旅行代理店エイチ・アイ・エスのグループ企業です。今回で4回目くらいの利用です。全てにおいて安定していいバス会社です。

定刻15分前くらいにバス到着です

この便は横浜が始発ではなく、東京ディスニーランドを21時50分に出発、東京駅を22時50分、そして横浜24時00分発というルートです。ドライバーさんは1名乗車です。使用車両は安定の日野セレガです。今一番静かで快適な車種だと思います。

11列のスタンダードシートなのでやっぱり狭いです。でも国内線LCCより若干広くて、FSAと同じくらいです

よく誤解されますが、高速バスのシートはイメージほど狭くないです。飛行機と変わりません。1列少ない10列のゆったりシートのバスのシートはJALのクラスJと変わりません。

また夜行バスは完全消灯で、窓側もカーテンを閉めるので真っ暗です。スマホは眩しいので厳しく禁止です。なので寝るしかない。起きていたとしても実は狭さは感じないのです。

身長が185センチ以上とか、体重が90キロ以上くらいの体格の方は、シートへの収容が厳しいかもしれないです。ベンチマークはやはりエコノミークラスのシートに苦痛なく乗れるかどうかです。

休憩はおよそ2時間おきです。これは法令で決められているはずです。バス内にトイレがなくても問題ないと思います。緊急時にはドライバーさんに言えば最寄りのSAPAに止まってくれます。トイレがある分運賃が高くなるだけなので、トイレ無しの車両で十二分だと私は思います。

この便の最初の休憩はみんな大好き海老名SAに24時50分です。関西東海方面行きの夜行バスが勢揃いで壮観です
私のバスは左に黄色いオリオンバス、お隣はウイラーエキスプレス

この日は海老名から先は東名集中工事のため渋滞発生中です。20分ほど遅れる見込みのようです。

静岡SAは03時10分と20分遅れ

真夜中のSAは独特の雰囲気で好きですね。プロドライバーの皆さんの一時の休息だったりね。トイレで顔を洗って歯磨きしてるドライバーさんすごく多い。なんかプロっぽくて職人ぽくて好きです。

最後の休憩、岡崎SAは04時40分

朝5時前の岡崎SAは人も少なめです。

オリオンバスは黄色い車体
足立ナンバーですね

そしてまだ暗い名古屋には17分遅れの05時37分に無事到着しました。

ささしまライブという名古屋駅まで歩いて10分くらいかかる路上に到着です


ここから移動してしばしお仕事です。夜間工事をしに来たわけではないけどまあそれに近いと言えば近いです。

昼間に新幹線使って移動するより、寝てるうちに着きますから、私にとってははるかに効率がいいのです。寝て起きたら目的地にいるというのは瞬間移動そのものです。高速バス移動がぜんぜん苦ではなくてよかったです。

2時間ほどで仕事を終えて、名古屋駅に戻って朝ご飯にしました。せっかく朝早く名古屋にいるのですから、名古屋の老舗喫茶コンパルのモーニングです。たぶん50年ぶりくらいの訪問です。この話は別記事にもしておこうと今思いましたのでこれくらいに。

これで630円ですから激安とは言えない

では復路です。グレースライナーGR602便は名古屋駅を9時00分発、東京駅八重洲バスターミナルには15時00分着です。この車体はゆったりシートと言って10列と1列少ないタイプです。料金は3,500円です。

グレースライナーさんはグレースプロジェクトというプロレス団体をお持ち?です。あと同じくDDTという別のプロレス団体と業務提携もされています。私プロレス詳しくはないですけど、現役レジェンドレスラーと友達なので、ときどき参戦しに行きます。

グレースプロジェクトはプロレス団体
紺色の渋いペイントです

この車両も日野セレガです。なので快適そのものです

こうしてワイドレンスで撮るとビジネスクラスシートみたいに見えますね
往路のスタンダードシートより3から5センチ足元が広いです
これは掛川SA
隣には2回乗ったことがあるピンクのウイラーエクスプレス。あちらは三菱のエアロクイーンという車種

寝て起きてひとりブレストして、あっという間に東京駅に到着です。定刻よりおよそ30分早い到着となりました。

高速バスは新東名などの120キロ区間では以前の80キロから100キロ走行できるようになったので、以前よりも所要時間が30分近く短縮されています。この日は渋滞もなく非常に順調だったので定刻より早い到着となりました。

東京駅の八重洲側に新しくできたバスターミナルに到着です。八重洲地下街を経由して東京駅直結です

家を23時頃に出て、24時に乗車して、5時半に到着。3時間ほど仕事。9時発のバスで14時半に到着という、なかなかのエクストリームな名古屋出張です。こんな動き方をした経験は今までありません。今回はどれくらいきついのかの検証も兼ねていたのですが、びっくりするくらい平気でした。

62歳ですけどいまのところぜんぜん体力はあるのと、移動中の浅くて断続的な睡眠でも十分休養できるように鍛えられているのと、移動中に寝るのが好きなのでこうなります。

移動中に寝られるなんて動物としては最高じゃないですか。

私は運転免許を持っていません。つまりは生まれたときからから自動運転を実現している人生なので、移動中とは寝るものなのです。

高速バス移動で疲れを減らすコツは、休憩時には車内で寝てないで必ず下車して歩いてトイレに行くことですね。これだけでぜんぜん違います。あとは最近使いはじめたネックピロー、首枕も必携です。無印良品のものが一番いいです。首周りの疲れがぜんぜん違います。

私は移動に伴う疲労とは、移動速度と移動時間の積、すなわち移動負荷であると信じて疑わないです。だから新幹線でも飛行機でもかかる疲労はあまり変わらない、というのがこれまでの実体験です。

同時に移動速度と移動費用は比例関係にあると思います。つまり航空機などでの超高速移動は時間は短いが高額になり、一方で疲れは他の移動手段とあまり変わらない。つまり時間をカネで買うということ以外の何物でもないように思います。

移動手段の選択においては、時間を金で買っても元が取れるかどうかが一つの判断材料です、時間を買って空いた時間で別のことをやって収益があっても、その分別の疲労が発生して費用もかかります。これらを個々人がどうバランスしていくか。もちろんケースバイケースです。

なんてことをバスの中でぼんやり考えるのが好きなだけです。


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