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奈良と大阪で緩急ミックスのワーケーション
いちおう出張なんです。
朝早くからのぞみの指定席より安いぷらっとこだまのグリーン車で出発です。セットで付いてくるドリンク券をロング缶ビールに交換し、の~んびり飲みながら名古屋まで。以前はロング缶はNGだったけどいつの日からからか交換OKになったのです。さらに名古屋からは近鉄の特急ひのとりで大和八木。もちろんPremiumシートが目的です。大和八木で乗り換えて前栽駅まで。
ちょうどお昼なので駅から歩いて10分ちょっとの天理ラーメンの彩華さんに初訪問。やや唐辛子を感じるニンニク強めの醤油ラーメンで、愛知の一宮のベトコンラーメンと味仙の台湾ラーメンを足して割った感にたっぷりの白菜がポイント。この3店だと彩華さんが一番好きです。
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駅まで戻って天理まで1駅。今回のワーケーションのバケーション部分の最大の目的は、天理という宗教都市を体験してみたかったのです。信仰そのものではなく、信仰の対象となっている場所やことに興味があるのです。
天理教の存在はもちろん知っていましたが、「高校野球強いよね」くらいの知識レベルで、それが神道系であることさえ全く知りませんでした。
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天理に来てわかったことは、日本でこれほど穏やかな街を私はあまり知らないということです。駅から商店街と言うか参道というか、天理教の本部までの道で天理高校と思われる高校生とすれ違うのですが、明らかに渋谷のその人たちとは違うのです。
例えば登山道とかでこんにちわって挨拶するじゃないですか。あれってマナーであって偽礼っぽいけど、天理の人は声こそ出しませんが、目線を合わせて本当に挨拶されるんです。
そしてこうした門前で必ず感じる観光とか商売とか、信仰に便乗したお金というか、ビジネスの匂いが全くないこと。感じるのはひたすら素朴な信仰と、それに満たされた空気です。天理の話は別で書こうと思います。
再び近鉄に乗って西ノ京まで。唐招提寺と薬師寺さんです。唐招提寺は仏教寺院と言うよりは、美しい建築と国宝のオンパレードなところが好きです。無造作とはいいませんが、素晴らしい仏像などがむき出しで安置しているところも好きです。
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続いてそのまま駅の方に戻って薬師寺さんです。ここは私にとっては定点観測、訪問ポイントです。といってもコロナ前に行ったきりになってました。東塔、西塔どちらも大改修が完了して、究極とも言える美しい伽藍がここにはあります。薬師寺もどちらかと言うと建築として好きです。あとはマーケティングがとてもうまくて、法話がとにかく楽しくてわかりやすい。テレビショッピングのキャストさんみたいです(いい意味で言っています)
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それに乗せられて思わず写経をしちゃったり、お香を買ったりしちゃったのが20年くらい前でしょうかね。それ以来もう10回目くらいな気がします。今回も「瑠璃光」という白檀系のいい香りの線香を補充できました。瑠麗光は薬師寺で使われているお香で、本尊である薬師瑠璃光如来から来ています。
今回のホテルは大和八木駅すぐのカンデオホテルズ奈良橿原です。ここははじめてですが、安定のカンデオクオリティーです。ここの風呂はカンデオホテルズの中でも露天風呂と外気浴スペースがすごくいいです。下の写真でもよく見ると分かるのですが、目隠しのガラスの一番下が透明ガラスなので、露天風呂に浸かっていても眺望が得られるのです。唯一の難点は、ととのい場所が硬いコンクリートで冬場は尻がかなり冷たいこと。
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晩御飯は大和高田のKOHYAMAさんに。
最初は事前にホテルの近くであれこれ結構探したのですが、どこもあまりピンとこなかったのですね。もちろん、ならまちあたりまで広げればたくさんあるのですが、ホテルから40分くらいかかるので今回はパス。
そこでGoogleマップを使ってホテルから20分くらいで探したところ、大和高田のここを発見。さらに探っていくとどうやらミシュランセレクテッドらしい。ミシュランそのものはあまり的確な評価だと私は思っていませんが、周辺情報やお店のインスタを見てここは間違いないと確信。予約は電話のみなので電話したら運良く希望の日に席がありました。
そしてその内容はというと、素晴らしいの一言です。
味はもちろんですが、何と言ってもワインのペアリングが圧倒的に良かったです。ペアリングって何度も経験ありますが、普通はシェフとソムリエが別の人で、厨房とホールに分かれているじゃないですか。でもKOHYAMAさんはカウンターのみの6か8席しかなく、調理もサーブも全部見えるのです。要は寿司屋さんみたいな感じ。
そのため料理とワインについていろいろ教えていただけるし、聞くことができるのです。今回始めて知ったのは、ペアリングというものは料理が先か、ワインが先かという素朴な疑問について。私は料理に合うワインをセレクトするものだと思い込んでいましたが、そうではないということ。ワインが先行するのがKOHYAMAさんでは半分くらいあるんだそうです。
そしてペアリングそのものもは、ワインを引き立てる料理であり、料理を引き立てるワインであるということ。だからワインを先に口にする、料理を先に口にするに関して、自分なりに楽しめるということ。
ソムリエであるご主人の香山さんに、ペアリングごとにどっちをイメージしてるのですかと伺うと、「それはお客様が好きなように楽しんでいただければそれが一番です」というお答え。その通りだなあ。奥様の香山さんがシェフです。天川村のご出身で夏場は自ら鮎を獲ってきて提供しているのだそうです。
この日のペアリングの中でも、イタリアのロゼワインがとにかくロゼワインぽくない味と素晴らしく美しい色だったので、思わず2本オーダーしてしまいました。もうじき届くと思います。
話が尽きない3時間の夕餉でした。間違いなく今年一番の食事体験になりました。
翌日は朝から談山神社に行きました。ここは二度目ですがちょうど紅葉が見頃とのことだったのです。確かに12月なのに紅葉がちょうどピークを過ぎたところでした。あいにく日差しがあまりなかったので写真はあえて載せません。一番上の御破裂山城跡あたりまで登ってきました。
そして大阪で、対面でないといろいろ都合が悪い打ち合わせを軽く1件済ませます。そしてここから、昨晩の特A級から一転して怒涛のB級グルメ巡りのスタートです。
スタートは京橋の京阪モールのデパ地下でアスカのたこ焼き。ここは私の中では日本一のたこ焼きです。ソースはありません。好きなだけいただけるガリが決め手です。明石焼き(卵焼き)をちょっと焦がし気味にして、ソースもマヨネーズも無しでそのまま頂く感じです。卵分は少なく皮?はもちもちの小麦粉です。以前はかなりの数のお店があったようですが、今ではここと数店舗になっているようです。
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環状線で大阪駅に移動して、近くの大阪駅前第2ビルB1Fのいわゆるせんべろの大富豪さんで鳥刺し盛り。相変わらず税込み550円という驚きのお値段と信じられない鮮度と味。赤星大瓶399円です。
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シメには大富豪から数分の桜橋の焼賣太樓で焼売、ごまそば、グリーン炒飯の豪華3点セット。炒飯は食べ切れないのでお持ち帰り。
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お腹いっぱいです。
帰路は伊丹からの羽田最終便なので、焼賣太樓さんから歩いて数分の大阪マルビル前のリムジンバス停からバスで向かいます。すでにビルの解体は完了していて、新しいビル(名称未定)は2030年の竣工予定のようです。丸いビルになるみたいでよかったです。
お土産は三宮一貫樓の豚まんです。空港内の551蓬莱はこの時間でも10人は並んでいました。私は三宮一貫樓の方が、肉の甘味と玉ねぎの甘味がマッチして美味しいと感じます。冷凍物を売っていまして持ち帰っても再現性は極めて高いのでおすすめです。
伊丹からの羽田行きJALの最終便は金曜ということもあり満席。相変わらず優先搭乗の列が30分も前からできていて、搭乗開始時点では100人を超える列ができていました。本当に意味がわからないです。あれは何なんでしょうかね。私もかなり長い期間JGCプレミアでしたが(現在は全キャリアがヒラ会員です)、あの列には並んだことは一度もないです。
そういえば先日知ったのですが、搭乗時のゲートでピンポンみたいな音がするじゃないですか。あの音が以前は上級会員とそれ以外の2種類あったのですが、理由は知りませんけどJALもANAも同じになったんだそうです。そしたら結構な数のクレームや、それに対する不満が出ているみたいで。そんなところで優越感を感じたいんですかね。並んでいる自分はかっこいいという感覚なんでしょうか。大部分はカンパニーエクスペンスで乗ってるだけだと思うんですけど。
私は会員制度がなく、シンプルに窓側から順に入れていくスカイマークの搭乗が一番スムーズで好きです。事実定時運航率はこのところずっと1位です。
私はファイナルコールになる直前の時間内にご搭乗させていただきました。その際に私のすぐ前にはある著名人というカテゴリーの方がおられまして、華麗にファーストクラスに着席されました。私は余裕でそのままずーーと後ろの38Kまで進みました。言っておきますが完全に時間内の行動で、出発を遅らせているということは一切ありません。単に最後に乗っただけです。
到着便遅れで出発が20分ほど遅れましたが、羽田にはほぼ定刻で着陸。伊勢上空あたりでキャプテンが「可能な範囲内でスピードを上げて飛行をしております」とのアナウンスがありました。フライトレーダーで調べたら24,000フィートという低空を651ノットで飛んでいたので、これは確かにかなりぶっ飛ばしています。でも21時過ぎでも羽田付近はそれなりに混んでいますので、短縮できる時間は限られていると思います。
せっかくほぼ定刻で着陸できたのですが、到着ゲートが空かないということで15分以上の待ちに。結局は20分弱の遅延でゲート着でした。
ちょうど逗子・葉山行きの特急があったので、横浜でJRに乗り換えることなく、逗子・葉山までエンド2エンド(ターミナル2ターミナルが正しいのかな )で乗車。いつもは急行なのですが特急があるのは知らなかったです。そして駅近くのシェアサイクルに乗って帰宅いたしました。おしまいです。