マニアックな名古屋みやげ
なぜかこの十数年くらいでしょうか、名古屋に観光に行かれる方が本当に多いですね。最近はジブリのアミューズメントパークか何かもできたようです。
また名古屋メシなるものも人気です。それらを見ていると、観光地とか観光客ってそういうものだなと、自分も観光地に行くと同じことをしてるんだろうなと思います。
そんな名古屋に行かれたら、お土産にはういろう(たぶん青柳ういろうのこと)、海老せんべい(たぶん坂角のこと)、最近だとぴよりん(東京ばな奈みたいなもん)とかが定番でしょうか。そんな定番をあえて外した、おすすめのお土産を2つご紹介します。
最初はダイナゴンです。これはあずきケーキでして、名古屋の北東部の限られた地域ではそれなりに有名だったもので、今でもそうだと思います。完全に昭和の味です。名古屋の人でも半分以上の人は知らないのではないかと思います。
小倉トーストあたりの食文化の流れを汲んでいます。ダイナゴンとは大納言小豆のことですが、大名古屋という意味も込められているというのはあまり知られてはいません。
現在では抹茶など複数のラインナップがあるようですが、やっぱり小豆が基本です。
昔、本店の近くに住んでいたので、切り落としをよく買っていました。ダイナゴンは案外売っているところも多くはなくて、名古屋駅の名鉄百貨店が確実です。
もう一つは、昨年発売になって一部で話題のなごにゃんです。猫クラスターには人気の商品となっております。
これは元々「なごやん」という、地元では定番中の定番のおまんじゅうみたいなお菓子がありまして、それの半分パロディーみたいなネーミングとしての「なごにゃん」です。肉球デザインが猫好きには堪らないようです。(私はどちらかと言うと犬系です)
ベースとなっているなごやんは、私が生まれる前の1958年発売開始みたいで、子供の頃から普通に家にありました。というのも製造販売はローカル最大の製パン会社、敷島製パン(現在は全国区のPascoというブランドで展開)で、どこのスーパーでもパンの横やレジ前に置いてあったのです。確か1個30円くらいだったと思います。
なので昭和な人には、すごく親しみと懐かしさが一杯詰まったものだったのです。それを猫クラスターに拡大展開したマーケティングは秀逸といえます。
基本はお土産用と言うよりは普段使いを想定しているようで、スーパーやコンビニで買えるようです。お土産用には、名古屋駅のKIOSKなどにこうした箱入りがあるみたいです。みたいというのは、これ、戴き物で自分で買ってないのです。
名古屋出身者、猫好きな人には確実に喜ばれると思います。
お土産というのは美味しければそれでいいかと言うと、そうでもない部分があるのが面白いですよね。ある程度知られていることも大切です。一定の価値がある(とされているもの)を買ってきてくれたという価値。
相手との関係性が薄ければ、そこにこそ価値がある。関係性が深ければ本質的価値に振ってもいい。ダイナゴンは後者であり、なごにゃんは現時点では新しモノ、流行りモノという位置づけかと思います。