何か忘れてると思ったら、これでした(3)
大晦日の今日は、ワーグナー関連の、余り有名でない曲を聴きました。
最初は、こちら。
チューリッヒでの亡命時の支援者であった豪商ウェーゼンドンク氏には、
資金で援助され、住む所も提供され、なおかつ、その妻だったマティルダまで頂いてしまいました。
これは、さすがバレて、住んでいた所から追い出されましたが。
そのマティルダがワーグナーを想って書いた詩に曲を付けたのが、
この曲となります。何の事は無い「不倫によって出来た作品」ですね。
楽劇「トリスタンとイゾルデ」作曲への心理的傾向として、この歌曲集は
とても重要な作品だと私は考えています。
5曲のうちの中の1曲には「トリスタン和声」が実験的に使われており、その効果を確かめたと思われます。
曲目 ワーグナー:歌曲集「ウェーゼンドンクの5つの詩」
演奏 アン・ペテルソン(sp)/エマニュエル・クリヴィヌ/
ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団(19:53)
(ライブ録音)
次は、こちら。
1843年に作曲された男声合唱曲です。歌劇「タンホイザー」作曲の直前か、あるいは同時並行的に作曲された可能性もありますね。
特に最後に近くなったオーケストラが加わってからの個所では、
「タンホイザー」の中で歌われる合唱の部分的な雰囲気が漂います。
曲目 ワーグナー:男声合唱曲「使徒の愛餐」
演奏 ピエール・ブーレーズ/ニューヨーク・フィルハーモニック/
ウェストミンスター合唱団(26:11)
今年の年末に聴いたワーグナーの作品の数々。大満足の時間を過ごせました。実際の音として、来年の「イソラジ」で取り上げてみましょう。
その際は、出来るだけ他の演奏も組み合わせての「聴き比べ」とします。
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