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収入15,400円生活 [野菜とかシルクスクリーンとか]

5月3日

毎日毎日、睡眠時間がズれにズレ、今日は明け方に眠る。14時頃に浦添に住むシマさんからの「今日ネオポゴに行こうと思う」という電話で起きるが、二度寝してしまい、15時半に再度起床。
その後、連絡するのを忘れてしまって、また改めて来るとのことだった。申し訳ない。

ネオポゴタウンに行くと、みんながそれぞれの作業をしていた。
とりあえず自分の分だけのカレーうどんを作る。

カレーうどんの作り方

昨日マリナちゃんと周太郎さんが作ってくれたカレーの残りに自家製のレモンシロップと麺つゆ、水を少々足して温める。
麺ははずっと冷凍庫に入っていた讃岐ウドン。麺を湯がいた後に冷水で締めて、汁に投入。

美味しかったが、汁が麺に絡むように片栗粉を少し入れても良かったかもしれない。

やる気と夕立ち

ご飯を食べた後は、やらなきゃいけないことはいくつもあるくせに眠気がとれない。
これは雨のせいだから仕方ないと思いながらずっとソファーの上でグータラし続けていた。
すぐそこでは、コッペがヤマちゃんの顔にタトゥーを入れていた。あんまり痛くないらしい。

ちなみに僕は先端恐怖症なので、絶対にタトゥーは入れたくないので、平然と目元にタトゥーを入れられるなんて信じられなかったし、絶対に見ないようにしていた。
あと、気付いたら寝てた。


夜、起きるとさっそくヤマちゃん作の鶏肉ソーメンが出てきた。鶏肉は先日肉屋で買ったもの。
ソーメンはずっとネオポゴにあって何故か使っても使っても減らないソーメンだったが、さすがに最近終わりが見えてきた。
ご飯食べて気付いたらまた寝てた。
今日は寝てばかりだ。

食料自給の話

起きて寝ぼけまなこで携帯電話を確認するとGEZANというバンドのボーカル、マヒトくんから連絡が来ていた。

「自分たちも走り始めました〜」というメッセージと共に記載されたリンクには「全感覚」という文字。
望む人の元へ無料で野菜のタネを送るというプロジェクトだった。
詳しくはこのサイトのステートメントを読んだ方が分かりやすい。
本を読まない僕にはとても書けそうにない非常に美しい文体だ。

というか、彼から連絡が来たきっかけは2週間前に遡る。
GEZANのドキュメンタリー映画を撮影していたデルオ監督から、この今の感染症の拡大により「ネオポゴはどうしているのか」という電話があった事に始まる。

僕らは丁度この時、近所の道端にある花壇に野菜を植えまくっているゲリラが居るらしいという話をした。

世の中が混乱してるこの時期だと、どうしても目先の感染予防や生活の維持に目がいってしまうが、政府を当てにできなかったゲリラは少しだけ先の未来を考えて動き始めたのだろう。

僕の近所には「路上野菜解放戦線」と書かれたスコップが刺さった花壇をいくつか目にするので、それが彼らの活動名である事は間違いないようで、もし今後、食糧難が訪れたとしても、自分たちはもとより、せめて近所の人たちが飢える可能性が少しでも減らせたら良いと考え、どこの誰が食べてもいい野菜を街のいたるところに無許可で植える活動をしていると聞いた気がする。

その話をデルオ監督がマヒトくんに話したらしく、彼は同じように生活の中から食が失われる人が出ないためになにか自分たちに出来ることはないかと考えているところだったようで、監督を介して直接電話がかかってきたのだった。

その時は1時間近く話していたかもしれない。 この路上野菜解放戦線が、自分の住む東京で、自分たちができる事のヒントになるもしれないからと電話をくれたが、きっとこの人は僕だけでなく、たくさんの人たちとこうして話をしながら、沢山のアイディアを集めてるのではないかと感じた。

結局ゲリラたちのアクションはイリーガル(違法)だし、それでもこんな事が許されそうな空気感があるのは地方特有の緩さのおかげかもしれなくて、同じことを東京でやるにはかなり厳しいだろう。特に彼のように影響力のある人物が行うにはリスクもかなりデカい。

電話を切った後も、彼らが今後どのようなアクションを起こすのか気にはなっていたが、自分たちのやる事のてんやわんやですっかり忘れていた頃に今日の連絡だった。

もう、僕は純粋な気持ちで感心した。
彼ら自身も野菜を育てながら、望む人々に無料で野菜のタネを配るという手段は単純でいて、実際はかなり有効的だ。

路上野菜解放戦線の活動の場合、野菜が育ちきって町の人たちからその行為を受け入れてもらえるまでは、あまり大きな声での活動は出来ないし、いざとなれば警察や行政との対立もありえるかもしれないと考えいた。

しかし、マヒトくんたちのこの方法であれば、誰にもリスクがなく、誰でも簡単に行える。
そして何より野菜だけでなく、人々の自主性までも育める。

僕たちも、他にも良いアイディアがまだまだ生まれそうでワクワクした。

家のベランダと町の花壇。
野菜に溢れる空間の合流がいつかどこかの町で出来たら面白そうだ。

シルクスクリーンの作り方

22時頃にネオポゴからポゴタウンへ。
ここにはシルクスクリーンの露光機を作って置いている。
今回はTシャツプリント用の版を作る。

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シルクスクリーンの版の作り方は簡単に説明すると以下の通り。

①アルミ枠に張ったスクリーンに感光乳剤というものを塗る。

②それをドライヤーで乾燥させ、手で触れても問題なければOK。

③露光機のガラス台の上にモノクロの原画→スクリーン枠の順で重ね、重りを乗せる。

④ガラス台の下に設置してある紫外線ランプのスイッチを入れると、乳剤が紫外線に反応して硬化するのだが、デザインの白部分と黒部分によって硬化速度が異なるため、硬化バランスの良い指定の時間(僕らの場合は4分40秒)光を当てる。

⑤水に浸けおき、しばらくしてシャワーで流すと紫外線の吸収率の高い黒色部分の乳剤のみが剥がれ落ち、完成。

⑥仕上げに乳剤をさらに硬化させるためライトを当てる(朝の日光でもいい)

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そんな手順でシルクスクリーンの版は作る。
せっかくなので、またTシャツのプリントをするときにも詳しく説明しようと思う。

そして、今日もこの日記に3300円分のサポートが入っていた。みんな優しすぎて感謝しかないです。その内どうにかお礼をしたい。

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