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ISO審査で不適合と指摘!不適合の定義について知ろう


1.規格不適合となる条件とは

ISOを導入した企業や組織は、規格の要求事項を満たし、適切なマネジメントシステムを運用していることが求められます。しかし、場合によっては「規格不適合」と判断されることがあります。ここでは、どのような条件で規格不適合になるのか、基本的なポイントを紹介します。

規格の要求事項を満たせていない

ISO規格には、各組織が達成すべき具体的な「要求事項」が定められています。これらの要求事項は、例えば「品質の一貫性を保つためのプロセス」や「環境に配慮した業務の進め方」など、組織の活動を具体的に規定するものです。規格不適合となる主な理由の一つは、この要求事項に沿って業務が進められていない場合です。

具体的には、以下のようなケースが考えられます:

  • 必要な手順書やマニュアルが整備されていない

  • 社内ルールや業務フローが規格の基準に沿っていない

  • 記録の不備があるため、適切な証拠が提出できない

これらの状況は、外部監査や内部監査の際に問題視されることがあり、結果として「規格不適合」と判断される可能性があります。ISOの規格は、単なる形式ではなく、実際に運用され、成果を生むことが求められているため、形式的にルールを守っているだけでは不十分です。

マネジメントシステムの有効性を保てていない

もう一つの大きな要因は、マネジメントシステムが「有効に機能していない」と判断される場合です。ISOの規格に基づいて構築されたマネジメントシステムは、ただ存在しているだけではなく、組織のパフォーマンス向上やリスク管理に役立つものでなければなりません。

例えば、次のような場合はマネジメントシステムの有効性が保たれていないと見なされます:

  • 内部監査が定期的に行われていない、もしくは形骸化している

  • 問題が発見されても改善活動が行われていない

  • 経営陣がシステムの運用に関与しておらず、目標管理や方針が曖昧になっている

マネジメントシステムの運用が実質的に機能していなければ、ISOの本来の目的である「継続的な改善」や「リスクの低減」が達成されません。このため、有効性を失った状態で運用されているマネジメントシステムは不適合と判断され、改善が求められます。

2.まとめ

ISO規格に基づいた運用を進める際に注意すべきは、単に書類を揃えるだけでなく、実際にその規格が求める「有効な管理」を実現することです。規格不適合となる主な理由は、規格の要求事項を満たせていない場合と、マネジメントシステムの有効性が保てていない場合です。これらを防ぐためには、定期的な内部監査や経営陣の積極的な関与、そして現場での実際の運用が重要です。

初心者の方は、まずはISOの要求事項をしっかり理解し、マネジメントシステムが効果的に運用されているかを確認することが大切です。規格に沿った運用を続けることで、組織の信頼性やパフォーマンスを向上させることができるでしょう。


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