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JIS規格とは?実際の製品例や認証取得の流れや目的・ISO規格との関係性を解説!
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1.JIS規格とは
(規格とは)
規格とは、製品やサービス、システムに対して定められた統一基準のことです。これにより、異なる企業が作った製品でも、同じ品質や互換性が確保され、ユーザーや取引先が安心して使用できるようになります。
(JIS規格の必要性)
JIS(日本工業規格)は、日本国内で製品やサービスの品質、性能、信頼性を確保するために定められた規格です。JIS規格は、製造業をはじめ、多くの産業で使われており、日本の経済活動や消費者の安全を支える重要な役割を果たしています。JIS規格を遵守することで、国内外での取引がスムーズに行われ、国際的な競争力も高まります。
(JIS規格の部門記号一覧)
JIS規格は、さまざまな分野で使用されており、それぞれに対応する部門記号があります。例えば、Aは「建築」、Bは「機械」、Cは「電気・電子」を表します。このような部門記号によって、どの分野に関する規格かがすぐにわかるようになっています。
2.JIS規格の成り立ち
JIS規格は、1921年に「旧日本標準規格」として制定され、その後、1950年に現在の「日本工業標準化法」に基づきJISとして正式に導入されました。当初は、工業製品の品質や安全性を確保するために作られたものでしたが、現在では製品だけでなく、サービスやプロセスの標準化にも使われています。JIS規格の制定には、国際的な規格との整合性を持たせることも重視されており、ISO規格やIEC規格と密接に関連しています。
3.JIS規格が活用されている製品例
(靴)
例えば、靴にもJIS規格が適用されます。JIS規格では、安全靴や作業靴に関する規格があり、靴底の耐久性や防滑性能、安全性能などが定められています。これにより、作業現場での安全性が確保されています。
(非常口)
私たちがよく目にする非常口のマークもJIS規格に基づいてデザインされています。非常時にすぐに識別できるよう、色や形状、大きさが統一されており、これにより迅速な避難が可能になります。
(QRコード)
QRコードもJIS規格に含まれています。JIS規格で定められたQRコードは、誤読が少なく、どの機器でも正確に読み取れるよう設計されています。この標準化により、QRコードは広く普及し、さまざまな場面で使われるようになりました。
(カーバッテリー)
カーバッテリーにもJIS規格が適用されています。規格に基づいたバッテリーは、安全性や耐久性が確保され、車の性能を安定させる役割を果たします。例えば、規定された電圧やサイズに基づいて製造されるため、どの車でも互換性が保たれます。
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4.JIS規格を認証取得する方法
JIS規格の認証を取得するには、まず規格に適合した製品やサービスを提供しているかどうかを確認する必要があります。次に、指定された認証機関に申請を行い、規格への適合性を評価してもらいます。評価が終了し、基準を満たしていると認められれば、JIS認証が取得できます。この認証を取得することで、製品やサービスが一定の品質を持っていることを示し、市場での信頼を得ることができます。
5.JIS規格と混同しやすいISO規格・IEC規格とは
(ISO規格・IEC規格とは)
ISO規格は、国際標準化機構(ISO)によって定められた国際的な規格です。ISO規格は、品質管理、環境管理、情報セキュリティなど、さまざまな分野で使用されています。また、IEC規格は、国際電気標準会議(IEC)が定める電気技術に関する国際規格で、電気機器の安全性や信頼性を確保するために制定されています。
(JIS規格とISO規格・IEC規格の関係性)
JIS規格とISO規格、IEC規格は密接に関係しています。多くの場合、JIS規格はISOやIECの国際規格を基に作られており、日本国内で適用できるように調整されています。例えば、ISO9001(品質マネジメントシステム)は、JIS Q 9001として日本版の規格が定められています。このように、JIS規格とISO・IEC規格は国際的な基準を共有しつつ、日本の産業や市場に合わせた形で運用されています。
6.JIS規格やISO規格・IEC規格を取得するメリット
(製品・サービスの品質や技術が向上する)
JIS規格やISO規格を取得することで、企業は製品やサービスの品質や技術を向上させることができます。規格に基づいて業務を進めることで、品質のばらつきを減らし、効率的な生産が可能になります。
(取引先や顧客への信頼を獲得できる)
規格を取得することで、取引先や顧客からの信頼を得ることができます。JISやISO認証は、一定の品質や安全性が確保されている証拠となるため、取引を行う際の安心感が増します。
(海外からも信頼を得られる)
国際的な規格であるISOやIEC規格は、海外取引でも非常に重要です。これらの規格に準拠している製品やサービスは、海外市場でも高い評価を得ることができ、国際競争力を高めることにつながります。特に、グローバルに事業を展開している企業にとっては、国際規格の取得は大きなメリットとなります。
7.まとめ
JIS規格は、日本国内で製品やサービスの品質を保証するための重要な基準です。国際的なISOやIEC規格と連携し、国内外での信頼性や競争力を高める役割を果たしています。JIS規格やISO規格を取得することで、企業は製品やサービスの品質向上、取引先や顧客の信頼獲得、さらには国際市場での競争力向上といった多くのメリットを得ることができます。これからJIS規格やISO規格を導入・取得しようとしている企業の皆さまは、まず基本をしっかりと理解し、自社の発展につなげていくことが重要です。
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