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『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』

イスクーストバです。

イリヤ・レーピンの回顧録が今年新しく出たので軽くご紹介。

『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』SLOVO出版 2019年

生誕175周年に合わせて刊行されたレーピンの随筆集。

画家としてのレーピンは文学界のトルストイ、ドストエフスキーに相当する巨匠中の巨匠としてよく知られていますが、実は文筆家としても高い評価を得ており、自身や同時代の芸術家についての文章を数多く書いています。

『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』はクラムスコイ、クインジ、セローフ、スターソフなど同時代の芸術家や批評家について思いを綴ったものや、《ヴォルガの舟曳き》の制作裏話、10通もある「芸術についての手紙」といった作品がまとめられており、500ページを超える重厚な一冊になっています。

ショップに出す予定はないのですが、もしご希望の方がいらっしゃればお取り寄せします(TwitterのDMかメールでお伝えください)

私はロシア語力に非常に難があるのでつまみ食い程度にちまちまと読んでいるだけですが、このレーピンという「作家」は確かに文章が巧みで美しいですね。「レーピンは画家になっていなければ偉大な作家となっていた」と誰かが語ったのも納得できます

レーピンの文章はいくつか邦訳されていて、松下裕さんの翻訳で「ヴォルガの舟ひき」(中公文庫)が出ています。レーピンの自叙伝やクラムスコイについての回想も日本語で読むことができますよ。

若い頃のレーピン(1870年代)

端正な目鼻立ちでなかなかに男前なのですが、センターで割れている謎の髪型とか整えられてるのか整えられてないのか分からない髭にどうしても目がいってしまう...。独特な容姿は彼が天才であるが故なのでしょうかね。

イスクーストバではイリヤ・レーピンの画集をいくつかご紹介しています。

ロシア絵画の入門に、まずはロシアで最も偉大な画家であるレーピンの名画から触れてみてはいかがでしょうか。

それでは。

イスクーストバでレーピンの作品をチェック


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