イスクーストバ

ロシア・東欧諸国のアート / 絵画 / 美術の画集などを取り扱うオンラインショップです。 ロシアのアート、文化についてこちらでも発信していきます。 https://iskusstvo-jp.com

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最近の記事

ミハイル・ヴルーベリの大回顧展がトレチャコフ美術館にて65年ぶりに開催

 「異端の天才」と謳われたロシアの画家ミハイル・ヴルーベリの特別展が今秋、モスクワのトレチャコフ美術館(新館)にて開催される。1956年から65年ぶりとなるヴルーベリの大回顧展であり、ペテルブルクのロシア美術館をはじめ、ロシア国内外14の美術館から300点を越える作品が集結する。  ミハイル・ヴルーベリ(1856〜1910)は「デーモンの画家」とも呼ばる。レールモントフの詩集『デーモン(悪魔)』をモチーフに、生涯を通してそのデーモンの姿を描き続けたことから、その呼び名が付い

    • 【ロシア絵画偉人伝#1】この人を知らなければロシア絵画はまず語れない。巨匠イリヤ・レーピン。

       ロシア絵画を知らない人のために、ロシアの画家を紹介する「ロシア絵画偉人伝」第一回はイリヤ・レーピンです。 イリヤ・レーピンとは? 日本ではあまり馴染みがありませんが、イリヤ・レーピン(1844〜1930)といえばロシアで知らない人がいないほど有名な画家です。 クラシック音楽におけるチャイコフスキーぐらい、ロシアの絵画史では重要な立ち位置にいます。  レーピンは1844年にハリコフ(ウクライナ語ではハルキウ)の小さな村に生まれます。13歳で絵を学び始め、ペテルブルク美術

      • 「お酒ではなく本を出すバー」で本と文化の「密」な話ができる場所を小さな本屋さんで作り出す

        イスクーストバです。 今回は先月の11月1日と3日に古書店タバネルブックスと共同で行ったイベント、Book Bar at Tabaneruについて、軽く振り返っていこうと思います。 「お酒でなく本を出すバー」とは? まず、「ブックバー」という単語を耳にしたときに皆さんが思いつくのは、お酒などのドリンクを提供するバーに本が置いてあり、お酒を嗜みながら本を読む、という場所だと思います。私自身そうした空間は好きですし、一人静かに人とではなく本と語り合える時間はとても充実して楽し

        • 『華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界』ヨーロッパを驚愕させた伝説のバレエ団「バレエ・リュス」の世界が存分に堪能できる一冊

          イスクーストバです。 いやはや、ものすごい書籍が出ました。 本書はパイ・インターナショナルと海野弘氏がタッグを組んで刊行されているアートブックシリーズの新著。 豪華絢爛たるブックデザインと海野氏によるわかりやすい解説で人気を博しているシリーズで、私も何冊か所持しています。 華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界 解説・監修:海野 弘 発売元:パイ・インターナショナル 海野氏は欧州の象徴主義やアール・ヌーヴォー、アール・デコを中心に数えきれないほどの美術書籍を手掛

        • ミハイル・ヴルーベリの大回顧展がトレチャコフ美術館にて65年ぶりに開催

        • 【ロシア絵画偉人伝#1】この人を知らなければロシア絵画はまず語れない。巨匠イリヤ・レーピン。

        • 「お酒ではなく本を出すバー」で本と文化の「密」な話ができる場所を小さな本屋さんで作り出す

        • 『華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界』ヨーロッパを驚愕させた伝説のバレエ団「バレエ・リュス」の世界が存分に堪能できる一冊

          ツイッターでアート作品を募集したら想像以上に素晴らしすぎる作品が集まった件

          イスクーストバです。 自分が好きなものをかき集めるだけのアカウント「耽美なる絵画とモノ」(@Estetism_jp)を半ば趣味で運営していまして、このアカウントではロシアだけでなく世界中の絵画作品の紹介をやっており、ありがたいことに2020年8月時点でフォロワーが56000人を超えました。 しかしただフォロワーを持て余しているだけではもったいないと思うのです。Twitterにはリツイートといった情報を「拡散」する機能が備わっていて、フォロワーが多ければ多いほど比例して拡散

          ツイッターでアート作品を募集したら想像以上に素晴らしすぎる作品が集まった件

          自粛続きで心が疲れている人に見てほしい、美しく癒されるロシアの風景画

          こんにちは、イスクーストバです。 自粛続きで心が少し疲れてしまった人が多いことでしょう。天気が晴れやかな日に遠出して自然に触れ合うことも中々難しい時期です。そんな方々の為に、観るだけで癒される美しきロシアの風景画をいくつかピックアップしてご紹介します。 イーゴリ・グラーバリ 『冬の朝』 (1907年)木々の隙間から眩しい朝日の光が差し込み、地面の雪と反射することで幻想的な色彩のグラデーションが生まれています。グラーバリはロシアの冬景色を好んで描いており、印象主義を思わせる

          自粛続きで心が疲れている人に見てほしい、美しく癒されるロシアの風景画

          トレチャコフ美術館にて「音楽の夕べ in ヴルーベリ・ホール」が開催中

          ※画像はトレチャコフ美術館公式サイトより トレチャコフ美術館にて「音楽の夕べ in ヴルーベリ・ホール」が開催中 トレチャコフ美術館本館ではヤマハミュージックの協賛で「音楽の夕べ in ヴルーベリ・ホール」が2019年12月26日から開催中。このプログラムはトレチャコフが主催するクラシックの祭典「T フェスティバル」の一環で、19世紀末のロシア美術を代表する画家ミハイル・ヴルーベリの作品を飾るホールを会場に、若き音楽家たちによるピアノのソロコンサートが開かれる。 今後

          トレチャコフ美術館にて「音楽の夕べ in ヴルーベリ・ホール」が開催中

          国立ロシア美術館でイリヤ・レーピンの大回顧展が開催

          ついにロシア美術館でも! イリヤ・レーピン(1844-1930)といえば、言わずと知れたロシア絵画の巨匠中の巨匠。今年の3月から8月までモスクワのトレチャコフ美術館にてレーピンの大回顧展が開催されたばかりですが、ペテルブルクのロシア美術館でもレーピンの生誕175周年を記念して大規模な展覧会が行われます。 トレチャコフ美術館、プーシキン美術館、ヘルシンキのアテネウム美術館など国内外の美術館や個人コレクションから250点を超えるレーピンの作品がロシア美術館に集結します。 開

          国立ロシア美術館でイリヤ・レーピンの大回顧展が開催

          絵本を超えた絵本。ヴェーラ・パヴロワの耽美なる世界。

          絵本「夏の夜の夢」 絵本って、子どもだけのものと思ってませんか? 本日ご紹介するのはロシアの画家、イラストレーターのヴェーラ・パヴロワ(1952-2015)の作品集です。 今でこそショップで多くの絵本を紹介しているイスクーストバですが、当初はショップで絵本を積極的に取り上げようとは考えていませんでした。ソビエト絵本などは日本でも有名で愛好家も多いですし、うちで扱う必要性をあまり感じなかったのです。 しかし、そんな先入観を打ち破ってくれたのが、ヴェーラ・パヴロワの絵

          絵本を超えた絵本。ヴェーラ・パヴロワの耽美なる世界。

          9/1 新入荷品:ロシア美術館:アートの中の「空」展 カタログ

          9/1の新入荷品のご紹介です。 ロシア美術館:アートの中の「空」展 カタログ 2010年にロシア美術館にて開催された展覧会のカタログです。 本展ではイコン画など中世ロシア美術や19-20世紀までの絵画から、フォトグラフィー、ビデオアート、インスタレーションといった現代アートまで110点のコレクションを幅広く展示していました。 空ってなんだろう? 「空」はどの時代においても芸術家たちに多大なるインスピレーションを与えてきました。本展は「空」という概念に着目し、あら

          9/1 新入荷品:ロシア美術館:アートの中の「空」展 カタログ

          『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』

          イスクーストバです。 イリヤ・レーピンの回顧録が今年新しく出たので軽くご紹介。 『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』SLOVO出版 2019年 生誕175周年に合わせて刊行されたレーピンの随筆集。 画家としてのレーピンは文学界のトルストイ、ドストエフスキーに相当する巨匠中の巨匠としてよく知られていますが、実は文筆家としても高い評価を得ており、自身や同時代の芸術家についての文章を数多く書いています。 『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』

          『イリヤ・レーピン 芸術について 絵画・文学・音楽』