【東北初上陸】盛岡旅行へ行く日
●9月21日(土)
・東北新幹線に乗って、2泊3日の盛岡旅行へ。よく考えたら、東京より北へ行くのが生まれて初めてだった。元来出不精な自分が、こうやって新幹線に乗って見知らぬ土地へ向かっているの自体がすごいことのような気がしてくる。走行中は東北新幹線の速さにびっくりした。時速300キロってすごい速いのね。百聞は一見にしかずだ。速さ自体というより、速さを維持して走り続けていることに驚く。そんな感じだった。
・列車が仙台に止まったあたりで、駅のホームにいる人達の服装の違いが如実に出ていた。半袖の人は今新幹線から降りた人ばかりで、現地から乗ろうとしている人はだいたい1枚服を多く着ている。このあたりから嫌な予感が漂い始めてくる。私は今回「まだまだ暑い秋用」の服しか持っていないのだ。盛岡に近づくにつれ、新幹線の窓の外から外気の冷たさが伝わってくるようだった。
・盛岡駅に到着。寒い。バカ寒い。雨が降っていたのもあり、秋越して冬来たんか？ってくらい寒かった。ここと東京は、本当に本州という一つの島として繋がっているのだろうか？東京との気温差に愕然とした。私は薄い長袖1枚、一緒に来た恋人は半袖半パンサンダルの装いだった。旅程は2泊3日。「こりゃ無理だ（しなば諸共）」と察したため、2人でユニクロを探す。結果、駅からタクシーを10分ほど走らせ最寄りのイオンモールに。私は白のジャケットパーカー、恋人はカーキのジャケットとセーターを購入した。盛岡に来て最初の買い物はユニクロとなった。なんだこの旅行。まぁこんなこともある。
●9月22日(日)
・朝は喫茶店モーニングにした。モーニングに付いている卵を、ゆでたまご・スクランブルエッグ・目玉焼きから選べたので、ゆでたまごを選択。ゆでたまごって、ゆでたまごにしか出せない幸せ感があるよね。たとえ殻を自分で剥く手間がかかっても、あのプリっとした白身の味と食感からしか得られない栄養があると信じている。
・雨が小降りになってきたので、観光開始。マリオスの展望台へ。
・盛岡の景色はどこか、地元の広島に似ていた。川が流れているからか、駅周辺の発展の仕方か、遠くに見えている雄大な山か。何が「似ている」と思わせたのかはっきりとは分からないけど。1人で窓の外をぼーっと眺めていたら涙が出そうになった。東北新幹線がさらに北上していくのを何本も見送った。
・展望台の後は、盛岡旅行の目的の一つである「西園寺チャンネル」の聖地巡礼。『日本の半分で鬼ごっこ2』に出てきた、盛岡駅周辺のとある場所を探した。わりとすぐ見つかったので、同じ画角で写真を撮った。冷静に考えたら、歩道橋の上ではしゃいでいる成人女性って普通に怖いな。
・にしても聖地巡礼って楽しいね！！
・2日目の様子をダイジェスト（写真）でお送りします。
（来たら絶対食べた方がいい）
「三寿司」。皆さん、盛岡は寿司です。盛岡に来たら寿司を食べてください。絶対ですよ。
・夜、ホテルに付いている大浴場の脱衣所で、風呂上がりに髪を乾かしていた。そのときちょうど子連れ客と一緒になった。3人の子どもと、1人のママさん。ママさんは子どもにずっと「走り回らないよ」「ちょっと待って」「髪乾かすからおいで」と言い続けていた。
・子どもの髪を乾かすママさんの髪は濡れたままで、私はその様子を横目で見ながら「子どもとお風呂に入ると自分の髪が乾かせない、スキンケアする暇がない」と再認識する。大変だなぁ。私事だが、最近定期的に運動を取り入れているおかげか、肌の調子が過去イチで良い。でも子どもができたりしたら、自分の肌に気を回す余裕もなくなってしまうんだろうな……などと思いながらドライヤーを髪にあてる。髪がどんどん乾いて、ブラシでとくとサラサラになっていく。後ろで走り回る子どもを鏡越しに見ながら、ぼんやり考える。自分の肌や髪以上に、子どもに気を回さないといけない生活か。そこにはきっと今の私ではたどり着けない別の生活や、別の幸せがあるのかもしれない。だが、鏡に映る自分の髪や肌の調子が良くなればなるほど、その別の生活や幸せに飛び込む自分の姿が全く想像できないのであった。
●9月23日(月)
・盛岡旅行最終日。自然を堪能するため、当日の朝によさげな場所を調べた結果、高松公園に行った。公園には大きな池があり、コイやカモが泳いでいた。池の端から池の中を眺めようとすると、すぐに大量のコイがやってくる。ごめん、エサは持ってないんだ。それにしても、コイって人が来たと思ったらすぐ大量に集まってくるな。どこで「人が来た」と判別しているんだろう。目が良いのか？それとも音とか？あ、でも魚って耳みたいな器官ないのでは？そもそも水中に音とかないよな。こういうとき、生き物に詳しかったらよかったなぁと思う。
・いつの間にか、大量のコイが下に集まっていた。こう見るとコイってほんとに個体差がないなと思い、ふと下に向かって「君たち、アイデンティティはあるかい？」と話しかけてみた。するとコイではなく隣にいた恋人が大笑いしながら「なんてこと聞くんだ」「この旅行中で一番おもしろい発言」と言った。また、「明日からコイが迷い始めちゃったらどうするのさ」と言われたので、「パンドラの匣を開けちゃったね」と返した。また笑われた。
・お昼は焼肉と盛岡冷麺。
・帰りの新幹線乗車前に、お土産売り場で「岩泉ヨーグルト」を発見したので買ってみた。SNSで話題になっていたヨーグルトだ。余談だが、これって都内だとどこに売ってるんだ。都内だと売っている場所を探す商品も揃っている。さすがご当地。ついでに「ラグノオ」の店舗もあったので、お土産にりんごスティックパイを買った。
・ヨーグルトを車内で食べる。なるほど、たしかに美味しい。まろやかで雑味がない感じだ。ヨーグルトの酸味が苦手な人にはいいかもしれない。ところで、最近「これめっちゃいい」と話題になる食品ってたいてい「雑味がない」ので「いい」と言われているものが多い気がする。苦味とか酸味とかが排除されている印象。ヨーグルトの酸味、あれはあれで「ヨーグルト食べてる！」って感じがして私は嫌いではないのだが。とはいえ、「岩泉ヨーグルト」はたしかに美味しかったのでまた食べたいな。飲むヨーグルトの方も美味しかったが、普通の「岩泉ヨーグルト」の方がまろやかさが分かりやすいと思う。
・新幹線が東京に到着。思いのほか涼しくなっていて秋の気配を感じた。ただいま。
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