転職しやすい時代だからこそ思うこと。

服薬と通院を繰り返しながらも、今の職場でしばらく働き続けることを決めた。まわりの人には、体調を崩しているなら転職した方がいいと何人にも言われたけど、理想の転職先が見つかるまでは職場を変えないし、休職もしないと決めたのだ。

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つい先日、旅行で佐渡鉱山に行った。佐渡の人は、長男は家の農業をやって、次男・三男は鉱山で働く人が多かったらしい。鉱山の中でもいろいろな役割があって、それぞれの人がそれぞれの役割を果たしていた。当たり前だけど、それを見て、昔の人って言われるがまま働くしかなかったんだろうなと思った。

今は職場を変える/変えないの選択肢がある。選択肢があるということは、選択肢の分、考えないといけないということだ。
体調を崩していても、薬を増やして飲んでいれば働ける。そうなると、薬を増やしてでも今の職場で働くのか、薬を増やさないと働けないなら転職するのかという選択肢も出てくる。
文化や技術の発展による選択肢の増加は、人を悩ませる。

私は少し前まで、すぐに転職するということを視野に入れて、どの環境で働くのが1番いいのかをずっと考えていたが、
昔の人はその思考はなくて、その職場でどう働けば自分にとって1番いいのかを考えていたんだろうなと佐渡鉱山を見て思った。
環境を選ぶ権利はない、という感じ。

私は権利がないわけではないけど、今は環境を選ばないと決めた。
今の環境で働くしかないという点で、佐渡鉱山で働いていた昔の人たちに自分を重ねていた。


今の時代、転職が簡単にできる時代になったからこそ思うことがある。
今の仕事に違和を感じたときに、
すぐに転職するのも正解だけど、
しばらく働いてみることも正解だと叫ばれていいんじゃないかと。
しばらく働いてみた時間が、後々、あの時があってよかったと思える時間になったらいいのだから。

後々、あの時があってよかったと思える時間になるように、今の私にできること。
それは働きながら『自分が本当にしたいことは何か』を追い続け、学べることは学ぶことだと思う。
『本当にしたいこと』を忘れず追い続けることができれば、その道に必要な知識やスキルも磨こうとするだろうし、本当にやりたいことができた瞬間、なにか良い爆発が起こる気がする。
そう考えると、すぐに転職するより、しばらく働いてみるのも、それはそれですごく良い気がしてくる。


今の私は、今の環境で働くしかない。佐渡鉱山の人たちのように、その環境でどう働くのが自分にとって1番いいのかという思考で過ごす日々だ。
でもそれに加えて、理想の『いつか』のために、今の時間を自分の手で作ることもできる。本当にしたいことができる『いつか』が訪れる可能性が高いのは、今の時代だからこそだろう。

転職は、するか/しないかだけでなく、
『いつか』する、の視点で考えると、違和を感じている今の仕事も有意義に使えるのかもしれない。むしろ『すぐ』するより、有意義になるかもしれないのだ。


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