『大地の闇と孤独を取り込んで』~人気作家・鳴神響一【前編】
2018年、若き日の宮沢賢治をモデルとした全く新しい小説が世に送り出された。
20代の血気盛んな「賢治さん」が大冒険を繰り広げる『謎ニモマケズ』シリーズ。
冒頭から飛行船が登場し、外国の武装集団の影がちらつき、美しい外国人ヒロインと、遠野物語の緑濃き静謐な世界が国際的陰謀に巻き込まれていく。
知識と行動力でヒロインを救い、謎を解くべく疾走する賢治。
一見荒唐無稽に思える設定と展開に目を見張る冒険小説を生み出したのは、現代犯罪小説から絢爛たる時代小説まで幅広く手掛ける鳴神響一先