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立憲ー維新の連立政権構想、その狙いは何か? 日本財団の研究 番外編 

泉・立民代表、維新と憲法論議容認

10月21日、立憲民主党の泉健太代表が、国会内で共闘関係にある日本維新の会について発言し、大きな波紋を呼びました。

憲法論議において、「維新は改憲と言う政党だが、実はそんなに差があってないようなもの」とし、憲法第九条や緊急事態条項などについての憲法論議を容認する発言をしたのです。

それに対して、立憲民主党と長らく共闘関係にあった共産党の志位和夫や小池晃ら幹部が強く反発し、泉も激しい口調で応戦しました。

立民と維新、連立政権構想が極秘裏に進められていた

立憲民主党が共闘相手を共産党から維新に乗り換えようとする、そういう動きが可視化されつつあるなかで、衝撃的な記事が朝日新聞から出ました。

立憲民主党と日本維新の会との間で、秘密裏に連立政権構想が進められていることが明らかになったのです。

9月22日の夜、都心の日本料理店で、泉健太は連合の芳野智子会長に次のように話したといいます。

「『共闘』という言葉は、これまで共産党との連携で『野党共闘』と使われてきました。日本維新の会と『共闘』することで、そのイメージを変えたかったんです」

連合は、新立憲民主党の主要な支持母体です。21年の衆院選直前に連合会長に就任以後、芳野氏が立憲民主党と共産党との関係に難色を示してきたことは周知の事実です。

衆院選後に党代表になった泉健太が、共産と完全に手を切った上で、維新との「共闘」に対する理解を、その芳野会長から得ようとしたのです。

9月21日に国会での立憲民主党と維新の共闘関係を両党が発表したとき、「維新との共闘は限定的なもので、心配するには及ばない」と解説した識者もいました。しかし、その翌日に泉と芳野が話し合ったことは。明らかに一線を越えたものだったのです。

泉氏はさらに続けた。「共闘」をきっかけに、野党勢力を結集して「再び政権交代を目指したいと思います」。芳野氏はこう口を開いたという。「それは政党が判断することですが、その枠組みに共産が入ることは容認できません」。維新には触れなかった。(強調は引用者)

朝日新聞 立憲と維新、「水と油」の共闘の行方は 不協和音か、化学反応か

すなわち、立憲民主党代表と連合会長との間で、維新との連立政権構想および、共産党の排除という合意がとりかわされたというのです。

この合意については、立憲民主党の一般議員にとっては極秘事項だったようですが、泉の独断というものでもないようです。前日9月21日の維新との連携発表について、記事では次のように書かれています。

20分後、報道陣の前に姿を見せた安住氏は「(立憲と維新が)それぞれの主張を繰り返すだけでなく、『共闘』することで緊張感を持った国会運営をする」。遠藤氏と「グータッチ」を交わし、周囲にこうつぶやいた。「連立までいくかもしれないよ

記事によれば、立憲民主党が維新との共闘を模索し始めたのは、参院選での敗北からでした。新執行部に就任した安住淳国対委員長と岡田克也幹事長が、維新との連携関係を極秘裏に模索しはじめたのです。

それに対して、8月27日に松井一郎から代表を引き継いだ馬場伸幸が即座に応答しました。

以上が、朝日新聞の鬼原民幸・笹川翔平による署名記事の概要です。

維新と立憲の連携は、数年前から予見可能だった

立憲民主党と維新あたりが連立政権を模索して連携し、共産党が排除される。

こうした動きは、多くの野党政治家にとって晴天の霹靂だったように見受けられます。しかし私はこれらの動きを予想し、繰り返し警告してきました。

たとえば、2020年4月には次のツイートをしています。

2021年11月には、衆院選で「民主党」票が大量に出てきたことを受けて、次のように書いています。

今年の2月には次のツイートをしました。

この時は陰謀論だとか有り得ないとか色々言われましたが、このようにして振り返ると、大変残念ながら、警告した通りに事態が進んできたことが分かります。

なぜこのような予想が可能だったのでしょうか。言うまでもないですが、私は超常的な予知能力があるわけではありません。単に、人脈研究の結果、深い政治力学をある程度まで理解し、その意図と戦略を読み解いたからです。隠す必要もないので、私がこの予測をできた根拠をこれから説明します。

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