2012年(あの日のあの曲のあの部分)
深夜真っ暗月は沈んで星影もない
川縁のベンチでイヤホンをして
いつ誰かに襲われても仕方ない怖い
暗闇の中にまだずっといたい
誰にも見つかりたくないし
自分を見失いたい
誰にも見つからないまま空が白んでしまう
どこにもいきたくない
2度と明るくなって欲しくなかった
だけど絡みつくイヤホンから流れ込む爆音が
脳を揺らす度にどこか遠いところへ
運ばれていく
また家に帰る
朝日がうっすらとしか入らない薄暗い家の中
布団に入ることもできずささくれた畳に横たわり
そうしてやっと
辛い想い出も恐ろしい不安もよぎることはなく
ただあの暗闇のように
静かで何もない眠りに落ちた