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【MTGデッキ紹介】契約武器採用型エスパー石鍛冶「デスレスブレード」プレイガイド
第1章 イントロダクション
お久しぶりです。相も変わらずレガシーにて青白系石鍛冶をプレイしております、Eしゃまです!
日本選手権、レガシー神挑戦者決定戦と大きなイベントが終わり、ここらで一度自分の構築を振り返りたいと思い、今回の記事を執筆いたしました。
自分で言うのもなんですが、今回のデッキはなかなか面白く、トップTierともちゃんと戦える構築となっております。上記の大規模大会では目立った戦績を残すことができませんでしたが、レガシー神や日本選手権優勝者といったタイトルホルダーに複数回勝利でき、レベルの高い晴れる屋TCの大会にて複数回入賞することもできた、地力のあるデッキと自負しております。
このデッキ紹介を通じて、
まだ青白系石鍛冶は死んでいない!ということをアピールしたい!
青白系石鍛冶使いと情報を共有したい!
青白系石鍛冶の魅力を伝えたい!
ひいてはレガシーにも興味を持ってもらいたい!
といったことが達成できれば良いなと考えております!
感想・アドバイス等ございましたら、Xの告知ツイート等にてコメントいただければ幸いです!
第2章 デッキの特徴
第1節 デッキリストとテーマ
それではさっそくデッキリストを紹介します。これが私の「デスレスブレード」です!
このデッキのテーマを一言で表すと「不死身」。フィニッシャーは不死身であり、そして遂にはプレイヤー自身も不死身となることができる、このデッキがどういったものなのか、さっそく解説します。
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第2節 デッキ概要
このデッキのアーキタイプは、「コントロール寄りのクロックパーミッション」となります。
除去や土地攻めをしながら、石鍛冶・真の名の宿敵・カトリーヌといった優秀なクリーチャーを展開し、手厚いカウンターで守って殴りきることが基本戦術となります。こうしたクロパムーブに加えて、契約武器を真の名の宿敵が装備することでプレイヤーを不死身としてしまうコンボ(以下、契約武器コンボ)を搭載しており、相手の動きに対して回し打ちをしながら即勝利コンボを狙うことも可能です。
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第3節 デッキの強み
ざっくりと挙げると、このデッキには3つの強みがあります!これらの強みによって、フェアデッキにもコンボデッキにも有利に立ち回ることができると考えています。
強み① 勝ち筋の太さ
このデッキのフィニッシャーは、何らかの形で除去耐性を持っています。
カルドラの完成体:破壊不能
真の名の宿敵:プロテクション(対戦相手)
聖カトリーヌの凱旋:実質的な破壊耐性
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特に現環境では黒と赤といったダメージや破壊による除去が採用されることが多く、上記のフィニッシャーは場に定着しやすくなっています。また、これらのフィニッシャーは前述の契約武器とも相性がよく、真の名の宿敵は言わずもがなカトリーヌやカルドラの細菌トークンに装備することでアドバンテージを稼ぎながら強大なクロックで相手を追い詰めることが可能となります。
加えて、このデッキにおいて最もユニークなカードである契約武器、このカードを真の名の宿敵が装備すると置物に触れないデッキ(グリクシスデルバー、ゴブリン、黒単など)をそれだけで投了させることができます。
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特にゴブリンなどの赤系ストンピィデッキは、従来の青白系石鍛冶ではかなり不利な相手だったのですが、契約武器コンボと後述のカトリーヌ、そして豊富な除去札によって、かなり有利に戦うことができるようになりました。
ちなみに現在のゴブリンでは、メインに損壊名手が採用されていないことが多く、契約武器コンボは決まればほぼ勝ちます。
強み② 多彩な攻撃・防御手段
最速3ターン目に5/5クロックを展開できる石鍛冶やカトリーヌによって、このデッキは序盤から攻撃を仕掛けることができます。一方で最速展開が妨害された場合であっても、ナーセットやロリアンの発見+神秘の聖域パッケージ、そして後述する新兵器である契約武器といったアドバンテージ源を活用することで、二の矢、三の矢と攻め手を絶やさずに長期戦に臨むことも十分に可能です。
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防御面についてはカウンター、もみ消し、除去、優秀なヘイトベア・置物を採用しているため、どんなデッキと相対しても「死なない」「詰まない」構築となっています。
特にカウンターの存在は同じ石鍛冶デッキであるデスタクとの大きな差別点で、デス&タックスが大苦戦するドゥームズデイなどの実質1キルデッキに対しても必要十分な耐性を持っています。
強み③ 土地をめぐる攻防に強い
このデッキには4枚の不毛の大地と2枚(+瞬唱のフラッシュバック分の1枚)のもみ消しが搭載されており、レガシー環境の中でもかなり高い土地攻め性能を持っています。一方で、島と平地を一枚ずつ採用しており、最近環境に増えてきている不毛の大地や血染めの月をケアすることも可能となっています。特に現環境で不毛の大地を採用しているデッキには基本土地が一枚も採用されていないことが多く、こうしたデッキに対してこちらは基本土地を確保したうえで一方的にもみ消しや不毛ハメを狙うことができます。
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第3章 採用カード解説
第1節 メインボード(60枚)
■土地(18枚+ロリアン2枚)
・平地 1枚
・島 1枚
前述の強みで紹介した通り、基本土地は土地をめぐる戦いにおいて極めて大きな役割を果たします。そのため、可能であれば1ターン目にフェッチを切って確保しましょう。また、環境にもみ消しが増えている都合上、こちらが先手であれば先にフェッチを切って島を確保することが多いです。特に平地はビートダウン相手には除去の要となるため、必ず確保しましょう。
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・神秘の聖域 1枚
長期戦プランを支える貴重な一枚。特にロリアンの発見とは無類の相性の良さを誇り、この組み合わせによって消耗戦に強くなっています。また、後述する契約武器とも相性がよく、攻撃前にデッキトップに意志の力やロリアンの発見を積むことで5点の火力上昇が見込めます。また、除去の実質的な数増しになるのも嬉しいポイントです。
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・Underground Sea 2枚
貴重な黒マナ源です。注意するべき点としてデルバーなどの不毛入りデッキに対しては、割られると困るので気軽に出さないほうが良いです。勝負どころのオークや契約武器を素キャストするときまで取っておきましょう。
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・Tundra 1枚
1ターン目に除去と目くらましを両方構えられる、このデッキで一番強い土地です。しかし、基本土地を確保することが多いことに加え、後述の行き届いた書庫を採用していることから1枚の採用としています。
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・行き届いた書庫 1枚
非常に便利な土地。暇な時にフェッチで持ってくるだけで諜報1ができることがこんなに強いとは!また、契約武器とも相性がよく、トップの打点を操作できます。また、初手にキャントリップがなく、フェッチしかない状態であってもこの土地のおかげでキープの選択肢が生まれます。
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・溢れかえる岸辺 4枚
色マナを出せるすべての土地にアクセスできるため、一番強いフェッチランドです。また、平地を確保できる貴重な土地でもありますので、なるべくこのフェッチランドは平地確保に使いたいところです。
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・沸騰する小湖 1枚
・霧深い雨林 2枚
この3枚は青がらみのフェッチランドであればどれでも構いませんが真髄の針のリスクを分散するために散らしています。また、霧深い雨林は豆コントロールっぽさを、沸騰する小湖はスニーク・ショーっぽさをそこはかとなく演出でき、擬態に使うこともできます。
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・不毛の大地 4枚
多色土地と2マナランドが数多く採用される現環境において、非常に強力な土地です。色マナが出ないことがデメリットではありますが、ロリアンの発見によって不毛1枚でキープがしやすくなっています。
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・ロリアンの発見 2枚
19、20枚目の土地兼ドローソース。前述の神秘の聖域との組み合わせはもちろん、普通に打っても普通に強く、意志の力の種にもなると、いいとこずくめのカードです。
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■クリーチャー呪文(12枚)
・石鍛冶の神秘家 4枚
デッキの主役。私の一番好きなカードです。デッキの中ではクロックパーミッションムーブの主要クロック要員であるほか、契約武器コンボのサーチ要員といった役割を担います。前回の記事では「石鍛冶はなるべく除去されないように立ち回るべし」と記載しましたが、このデッキでは後述の優秀なクリーチャーに加え、アドバンテージ源によるリカバリーも効きますので、割と気軽に出してしまってOKです。
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・オークの弓使い 3枚
大好きで大嫌いなカード。身も蓋もないことですが、相手のオークを倒すことが一番の役割です。また、他のクリーチャーへの除去を吸い取る避雷針としての役割も担います。ちなみに、瞬速を持っているためコンボに強そうに見えますが、しょせん2点クロックですのであまり過信しすぎないほうが良いです。少なくともコンボ相手のキープ基準にはなりえないことは覚えておきましょう。
そして渦巻く知識や思案にオークを合わせるムーブは強いっちゃ強いですが、慣れたプレイヤーは大抵ケアするのでそんなに決まらないです。
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・瞬唱の魔道士 1枚
デッキのワイルドカード。主に追加のソープロ、もみ消し、キャントリップ、外科的摘出、水流破として運用しています。完全に自由枠のカードなのですが、小回りが利く上にクロックにもなる点を評価して採用しています。
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・真の名の宿敵 2枚
環境に恵まれ始めたクリーチャー。単体除去中心の環境において「プロテクション(お前!)」は極めて強力な除去耐性となる、不死身フィニッシャーの一人です。
また、前述の契約武器コンボのコンボパーツでもあります。採用枚数は2枚ですが、キャントリップが多数採用しているうえに他のクロックでも圧をかけて回し打ちすることが多く、結構揃います。ただし、疫病を仕組むもの、激しい叱責、シェオルドレッドの勅令、終末、踏みつけなど対処できるカードもちらほらあるため油断は禁物です。
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・聖カトリーヌの凱旋 2枚
ライフレースぶち壊し&ほぼ不死身マン。実質2マナ5/5魂絆はあまりにも強いです。特に輝くのはデルバー系やカスケードクラッシュ相手で、こいつが定着すればほぼ負けません。ちなみに、このデッキは土地がそれなりに伸びるため素キャストすることも結構あります。
また、コンボ相手のサイドボーディングでもさばいた後の切り替えし要員として軽量であることが幸いし、サイドアウトしないことが多いです。特にリアニメイトのサイド後のビートダウンプランに対しても、このカードは非常に強く本命のリアニメイトと濁浪の執政だけケアしてれば簡単に勝つことができます。
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■非クリーチャー呪文(28枚)
・渦まく知識 4枚
いわずと知れた最強キャントリップ。このカードと思案の存在によって、レガシーの青いデッキは戦いの方向性を試合の中で決定・変更することができます。このデッキ独自のテクニックとしては、石鍛冶が除去された後に装備品を戻したり、カトリーヌを仕込んだりすることが挙げられます。また、特に相手が黒いデッキの場合には、オークの弓使いは絶対絶対ぜーったいケアしてください!!具体的にはオークが打てるマナが立っている際には絶対打ってはいけません。オークが直撃してしまうと、マジであっさり負けてしまうので気を付けましょう。
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・思案 4枚
2番目に強いキャントリップ。渦巻く知識との違いとして、特定のカードを探す能力が高い点とシャッフルができる点が挙げられます。レガシーの有名な格言として「渦巻く知識はアンリコと、思案はデモチューと思って打て」というものがありますが、もちろんこのデッキでも当てはまります。また、土地1枚キープを許容するためと、後述する強力なサイドカードを探す役割もあるため、3枚ではなく4枚採用としています。
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・虹色の終焉 2枚
万能除去。主なターゲットはデルバーの1マナクリーチャーと虚空の盃など。相手がヤヴィマヤをコントロールしている場合、4色まで範囲が広がることも覚えておきましょう。以前のデッキでは3枚採用していたのですがオークの弓使いが除去の役割も担えるため、採用枚数を2枚としています。
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・剣を鍬に 4枚
最強のクリーチャー除去。見かけ上は4枚ですが瞬唱と神秘の聖域+目くらましで数増しされているため、クリーチャーデッキ相手には1試合に5~6回は打てます。
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・もみ消し 2枚
環境にマッチしたユーティリティカード。マナベースに不安がある3~5色の豆コントロール、豆コントロールを狩るためのコンボデッキ、そしてETBを多用するゴブリンのいずれにおいても高い効果を発揮します。体感で一番多いターゲットはやはりフェッチランド起動で、次点に相手の不毛の大地起動をもみ消します。
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・目くらまし 4枚
超優秀ピッチスペル。このカードの存在によって再序盤の1~3ターンの駆け引きを有利に進めることができます。つまり、こちらはフルタップでキャントリップ、クリーチャー展開といった動きをできる一方で、相手には1マナ要求カウンターでにらみを利かせることができます。特にこのデッキは不毛の大地に加えてもみ消しも採用していることから、土地攻めがしやすく目くらましの使用期限を延ばすことができます。また、使い終わった神秘の聖域や諜報ランドを回収・再利用することも頻繁に起こりますので、終盤に腐ることがほぼありません。
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・意志の力 4枚
レガシーの顔であり、防御の要。当然4枚採用です。意志の力を安定してピッチで唱えるために必要な青いカードのことを「ブルーカウント」と呼び、一般的には20枚前後あれば良いといわれていますが、このデッキには25枚もあります。そのため殆どの場面において意志の力(と後述する否定の力)はピッチキャストすることができます。
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・覆いを割く者、ナーセット 2枚
アドバンテージ源兼豆コントロール対策。着地さえすればキャントリップが、生還できればアドバンテージとなり、消耗戦になった際に輝きます。またキャントリップとなる点は青いコンボ戦において重要で、追加の打消しを確保しつつ相手のキャントリップを封じる動きは勝ち筋になりうると考えています。ドローロックは相手を選ばず強力ですが、特に豆コントロール戦ではこのカードを着地・生存させることが勝ち筋となります。また、能力によってデッキトップを実質リフレッシュできるのも嬉しく、渦巻く知識や思案で固定されてしまったカードを捌くことにも貢献します。
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・カルドラの完成体 1枚
デッキの切り込み隊長。どの能力も強力ですが、中でも破壊不能である点と速攻が偉いです。このカードの存在によって早仕掛けプランが成立しています。追放除去等で対処されやすくはあるのですが、カウンターで守ることもできるほか、消耗戦になると7マナに到達することもできますので、適当なクリーチャーに再装備することもできます。
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・契約武器 1枚
このデッキを最も特徴づけるカード。聖カトリーヌの凱旋の採用により殴打頭蓋が不要になったため、以前から試したかったこのカードを採用したところ、思った以上に強力だったため構築を磨き上げることになりました。主な役割としてはフィニッシャーへの装備による不死身コンボの完成と、適当なクリーチャーへの装備+アタックによるアドバンテージ獲得の2つとなります。特に真の名の宿敵との相性は抜群で、装備が完了すれば延々とアドを稼ぐ打点が3~10の除去耐性持ちアンブロアタッカーへと豹変するうえ、装備がはがされない限りプレイヤー自身も不死身になることができます。有効な相手には積極的にこのコンボを狙いましょう。
ただし、注意点としてライフが0以下になると、ライフペイが不可能となりますので、フェッチ起動や意志の力をピッチキャスト出来なくなる点も忘れないでください。また、ドローによるカード獲得ですので、相手のオークの弓使いやナーセットには引っかかる点もお気をつけて。
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第2節 サイドボード(15枚)
・外科的摘出 2枚
墓地対策カードその1。実質0マナでキャストできる点を高く評価しています。墓地利用デッキのほかに、5色豆コントロールなどのフィニッシャーが極端に少ないデッキの勝ち筋を減らすために採用することもあります。
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・ 墓堀りの檻 1枚
墓地対策カードその2。最近急増している青黒リアニメイト対策に採用しています。封じ込める僧侶と同じく、緑の太陽の頂点も止めることができる点もグッド。
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・水流破 2枚
主にゴブリンとデルバー対策。これを打てるマナを確保するために、ゴブリンでは基本島の確保が重要となります。また、デルバーデッキと戦う際にはチャネラーに打ったり、石鍛冶を稲妻から守るために使用します。
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・封じ込める僧侶 3枚
踏み倒しキャンセラー。スニークショー、リアニメイトは言わずもがな、霊気の薬瓶を使うデッキ相手にもサイドインします。また、打点とタフネスが2ある点も偉く、特にスニーク・ショーはこいつの打点が最も確実な勝利手段となります。ただし、相手が黒いデッキの時はオークが飛び出してくる可能性があるためなるべく殴らないほうが良いです。
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・アゾリウスの造反者、ラヴィニア 2枚
タダキャスト絶対許さないウーマン。定着すれば相手のピッチスペルを完封してくれるだけでなく、続唱や鏡に願いをなどのインチキキャストを抑制してくれます。特にユニークな点として、相手の0マナカードを自動でカウンターしてくれるため、水蓮の花びらやライオンの瞳のダイアモンドへの対策になる点も挙げられます。
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・静寂 2枚
ウルザの物語デッキを吹き飛ばすための置物。タイムラグがある点が欠点ですが、ばらまかれた厄介なアーティファクトとウルザの物語をまとめて吹き飛ばせる点を非常に高く評価しています。ただし、2章のウルザの物語を前に設置すると、3章のサーチで機能不全ダニを持ってこられて爆弾を解除されてしまうため気を付けましょう。
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・否定の力 2枚
コンボ全般の対策カード。ぶっちゃけ意志の力の数増しなのですが、独自の利点として打ち消したカードを追放できる点が挙げられます。特に活躍するのが土地系デッキで、厄介極まりない壌土からの生命を確実に処理することができます。
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・敵対工作員 1枚
サーチ対策。特に土地系デッキやANTには劇的に刺さるため、優先して探しましょう。クロックがかなり高めなのも優秀です。
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第3節 採用圏内のカード(参考)
・Scrubland(またはTundra)
土地攻めするデッキを作っておいてなんですが、私自身は土地攻めされることが大っっっ嫌いです。
というのも私がレガシー始めたての頃、ホームショップだった晴れる屋横浜店にはめちゃくちゃ腕の立つ土地単使いとGWデプス使いの方がいまして、その方々に不毛ハメをされまくった結果、基本土地(と不毛の大地)がないと怖くなってしまう体質になってしまったからです。
このよう不毛ハメ恐怖症に罹患していないのであれば、かつ土地の安定性よりもスムーズな動きを重視するのであれば、平地をScrublandかTundraに変えましょう。
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・濁浪の執政
決定力の化身。入れ替える候補は聖カトリーヌの凱旋と瞬唱の魔道士で、現在進行形で迷っています。8/8というトンデモ打点は非常に魅力的ですが、場持ちがあまりよくない点と、カトリーヌと瞬唱の便利さとリカバリー力を高く評価した結果、現在のリストとしています。
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第4章 トップメタとの相性とサイドボーディング
第1節 グリクシスデルバー
■相性
メイン 5.5:4.5で微有利
サイド 6:4で有利
■サイドボーディング
IN 水流破×2、ラヴィニア×2
OUT ナーセット×2、意志の力×2
ナーセットは重いため出す暇が無く、出しても相手もアドを取るデッキでないため役に立ちません。意志の力は紅蓮破で有利トレードされるため少し減らしますが、相手のサイドカードである相殺を消すため、全抜きはしません。
水流破はチャネラーと稲妻用にイン。ラヴィニアは目くらましや意志の力を封じるほか、除去を吸ってくれるため石鍛冶やオークの定着に役立ちます。
■戦い方
こちらの強みである除去、カウンター、フィニッシャー、土地攻め、そしてコンボのどれもが有効であるため、基本的には有利です。ポイントはクリーチャーを可能な限り除去すること。一番の負け筋は1マナクリーチャーを3体並べられてしまうことですので、クリーチャー除去やカウンターを徹底しましょう。序盤は守りに徹し、息切れしたところに石鍛冶やカトリーヌを挟み込むのが理想です。また、石鍛冶とカトリーヌは2~3ターン目に出すと相手にも対処を迫ることができ、攻守を入れ替えることができます。切り替えのタイミングは時と場合によりますが、特に相手のクロック展開が止まった際には積極的に狙いましょう。読み合いや細かい判断が多く、総じて対戦が非常に楽しい相手です。
■Tips
石鍛冶サーチは基本的にカルドラをサーチしよう。ハンドに真の名の宿敵+カウンターがあるなら契約武器コンボ直行も一考の余地あり。
相殺はサイド後一番危ないカード。なるべくカウンターしよう。定着された場合には除去が封じられてしまうため、虹色の終焉で即除去するか、盤面除去は諦めて契約武器コンボを目指そう。
基本地形は命綱。特に白マナ源が無くなると除去が追っつかなくなるため、平地は優先的に確保しよう。
第2節 ティムールデルバー
■相性
メイン 6:4で有利
サイド 6:4で有利
■サイドボーディング
IN 水流破×2、ラヴィニア×2
OUT ナーセット×2、意志の力×2
インアウトの理由はグリクシスデルバーと同じ。水流破はチャネラーかドルイド、血染めの月に打ちましょう。
■戦い方
グリクシスデルバーと同様、こちらのデッキの強みが生きる上に、オークがいないためのびのび手札を整えられるため、基本的には有利です。クリーチャーを小まめにつぶし、土地攻めしながらドルイドによるアド稼ぎをつぶせばおのずと勝てます。ただし、特筆するべき点として血染めの月を採用していることから、なおのこと基本地形の確保が重要になる点は念頭に置いておきましょう。
■Tips
グリクシスデルバーと異なり、サイドボードに緑の置物破壊を取ってくることがあるため、契約武器コンボの過信は禁物。ただし決まれば相当時間とアドバンテージを稼ぐことができる。
第3節 青黒リアニメイト
■相性
メイン 3.5:6.5で不利
サイド 5.5:4.5で微有利
■サイドボーディング
IN 外科的摘出×2、墓堀りの檻×1、ラヴィニア×2、封じ込める僧侶×3
OUT 目くらまし×1、石鍛冶の神秘家×1、虹色の終焉×2、もみ消し×2、ナーセット×2
サイドインするカードは墓地とリアニメイト対策全般を加えます。またラヴィニアは相手の8枚のピッチと悲嘆想起を封殺できるカード。定着すれば非常に戦いやすくなります。
ナーセットは重く、虹色の終焉はダウスィーとオークしか美味しい的がありません(動く死体も追放できますが、場に出た時点で仕事できるカードが吊り上げられるため、あまり意味がないです)。また、相手が全般的に軽いデッキであるため土地ハメも効きづらいことからもみ消しも抜きます。石鍛冶と目くらましは枚数調整で広く浅く抜いています。
■戦い方
メインはお祈り。トロールであれば剣を鍬で簡単に対処できますが、アトラクサを最速で釣られた場合は厳しいです。カウンターがあるか、もみ消しがあることを祈りましょう。ちなみにメインでは契約武器コンボが意外と有効で、残虐の執政官さえ定着させなければ不死身ビートダウンであっさり勝てたりすることもあります。
サイド後にはダウスィーの虚空歩きや濁浪の執政などのクリーチャーが増量されることが予想されます。プレイ方針としては「ヘイトベア+置物でリアニメイトに睨みを利かせつつ、カトリーヌで撲殺」するプランを目指しましょう。相手のデッキは場に出たカトリーヌを後腐れなく処理することができないため、極めて有力な勝ち筋となります。また、剣を鍬には非常に強いのですが枚数が限られているため、オークは極力自分のオークで打ち取り、濁浪の執政に当てるようにしましょう。
■Tips
相手が2マナを出せる状態の場合、オークをケアする必要が常にある。そういう時はヘイトベアで殴ることとキャントリップは厳禁です!
渦巻く知識はハンデス対策としても使うことができる。ただし、オークをケアするために、相手がフルタップであれば悲嘆想起を打たれる前であってもキャストし、僧侶などの有効牌をデッキトップに隠すというプレイングもできる。
第4節 バント豆コントロール
■相性
メイン 4.5:5.5で微不利
サイド 5:5で五分
■サイドボーディング
IN 外科的摘出×2、静寂×2、ラヴィニア×2
OUT 目くらまし×2、虹色の終焉×2、石鍛冶の神秘家×2
静寂は花の絨毯、豆、力線の束縛を破壊するためにフル投入。特に力線の束縛を破壊することは、このマッチの最重要カードであるナーセットを救い出すことに大きく貢献します。ラヴィニアは意志の力を封殺できるほか、序盤の力線の束縛を封じることもできる上、オークや石鍛冶、カトリーヌといったカードに向けられていた剣を鍬にを吸い取る役割もあります。外科的摘出の対象は時と場合によるのですが、カウンターした豆の木や、除去、そして相手の極端に少ないフィニッシャー(濁浪の執政orカトリーヌ)をぶっこ抜くことで、試合運びを楽にすることができます。
サイドアウトですが、虹色の終焉は静寂の方が有効なので抜きます。目くらましはカウンターとしての用途よりも神秘の聖域を使いまわしてロリアンや剣を鍬にを再利用するために使うことが多く、最終盤にちょっとあれば十分なため少し減らします。石鍛冶もプレッシャーを与えることはできますが、簡単に処理されてしまうため少し減らします。
■戦い方
この戦いで大切なことは、豆の木をのぼれによってアドバンテージを稼がせないことです。そのための手段として、「ナーセットを探し出して定着させ、守り抜くこと」が、こちら側の目指す最初のゴールです。
2ターン目の豆の木は極力カウンターし、デッキ特定後にナーセットをキャントリップで必死に探しましょう。定着さえできれば、以降は豆の木の着地を許してもOKです。相手はナーセットに触る手段が力線の束縛しかありませんが、これはETBにもみ消しを当てたりカウンターすることで対処しましょう。幸い相手は不毛の大地がよく効くため、力線の束縛は大体3マナ前後でキャストされることが多く、目くらましも当てやすいです。また、契約武器もコンボこそ決まらないものの、アドバンテージ源として大活躍します。真の名の宿敵も優秀なアタッカーですので、装備させて毎ターンアドを稼ぎましょう。
サイド後も同様にナーセットの定着が焦点となります。力線の束縛によってナーセットが処理されても、静寂によって豆の木や花の絨毯ごと吹き飛ばすことも可能です。
■Tips
土地ハメも勝ち筋の一つとなりえます。不毛の大地やもみ消しを多く引き込んだ際には積極的に狙いましょう。特にTropical Islandやザンダーの居室、そして神秘の聖域を破壊できると美味しいです。
メイン戦で序盤に豆が定着し2~3枚豆ドローをされてしまった場合、潔く投了しましょう。土地ハメが成功しない限り、このマッチアップはかなり長引きやすいため、少しでも時間は節約できた方がよいです。
神秘の聖域をうまく使おう。特にロリアンを使いまわせると莫大なアドを稼げるので、豆ドローに追いつけることがある。
カトリーヌが相打ち等で破壊された場合、カトリーヌは墓地に行ってから蘇生効果が誘発します(カトリーヌにはエラッタあり。詳しくはMTG wikiを参照)。そのため、蘇生効果スタックで外科的摘出をキャストすれば、相手のカトリーヌを全滅させることができます。
第5節 ゴブリン
■相性
メイン 6:4で有利
サイド 6:4で有利
■サイドボーディング
IN 水流破×2、封じ込める僧侶×3、否定の力×2、静寂×2
OUT 目くらまし×4、オークの弓使い×3、覆いを割く者、ナーセット×2
ほとんどのカードに当たる水流破、マクサス弱体化+瞬速チャンプブロッカーの封じ込める僧侶、置物妨害の否定の力と静寂を入れます。
目くらましは2マナランドが大量に積まれておりすぐに射程圏外になることと、猿人の指導霊でマナを支払われることがあるためアウト。また、ドローするデッキではないためナーセットとオークは刺さりません。
■戦い方
この手のストンピィデッキ全般に適応できる王道の勝ち筋は「初動の3~4マナのビッグアクションをカウンターしてから攻め始める」ことになります。具体的には1~2ターン目に繰り出される_ goblinや砲撃手をカウンターや除去で捌いてから、石鍛冶、真の名の宿敵、カトリーヌを展開しましょう。また不毛ハメも有効な相手ですので、初動を捌いた後に不毛の大地で2マナランドを割り、虹色の終焉で金属モックスを追放してやると結構簡単にマナスクリューを引き起こせます。また、相手のデッキにはこちらのフィニッシャーを完全に対処できる手段がほとんど搭載されていないため、早期のカトリーヌやカルドラでのゴリ押しビートダウンと、契約武器コンボのどちらも極めて有効となります。
■Tips
サイド後は「相手の1ターン目に月の大魔術師を置かれても即死しないか?」がキープ基準になります。否定の力ではちょっと心もとない。
不毛の大地を持っているならマナスクリュー狙いで初動の金属モックスをカウンターするのもアリ。
もみ消しの当てどころは、_goblinやゴブリンの首謀者のETBが多いです。
もみ消し、水流破、剣を鍬にのいずれかを常に構え続けられればベスト除去の優先順位は、月の大魔術師>_goblin=砲撃手>首謀者>熟練先導者>(以下は無視でOK)女看守>雄たけぶゴブリンです。
第6節 スニークショー
■相性
メイン 3:7で不利
サイド 6:4で有利
■サイドボーディング
IN 水流破×2、封じ込める僧侶×3、ラヴィニア×2、否定の力×2、静寂×1
OUT 石鍛冶の神秘家×4、カルドラの完成体×1、契約武器×1、真の名の宿敵×2、剣を鍬に×2
石鍛冶パッケージは水流破やもみ消しを構えたい戦略と相性が悪いため、ごっそり抜いてしまいます。剣を鍬にはヴェズーヴァの漂う者や月の大魔道士をケアするために少し残します。
インするカードは見た目通りスニーク・ショーに効力を発揮するものです。一応補足すると、ラヴィニアは2マナの3テフェである上に全知をつぶすことができ、静寂は防御の光網と花の絨毯をまとめて割るために1枚だけ入れます。
■戦い方
作戦名は「がんばれベアーズ」。石鍛冶パッケージをかなぐり捨てて、ヘイトベアの打点で20点を削ることを目指します。特に重要なのは封じ込める僧侶で、このカードをいかに生き残らせるかが勝敗を分けます。そのため、このカードを探すために2マリガンくらいはする価値があります。僧侶が定着している限り、相手は何もできませんので定着後はカウンターや水流破を構え続けましょう。
■Tips
メイン戦は厳しい。勝ち筋はもみ消し+不毛による土地ハメ+石鍛冶による速攻しかない。
カトリーヌは僧侶定着後のダメ押しに使う。カトリーヌキャスト後に水流破を構えられないくらいなら、唱えなくていい。
サイド後のもみ消しは土地攻めで使わない。僧侶を焼こうとする激情のETBやアトラクサのETB、エムラクールの滅殺に使おう。
防御の光網はマスカン寄りだが、こちらの封じ込める僧侶を安全に通すこともできるため、置物破壊+封じ込める僧侶があるなら通す場合もある。
第7節 スゥルタイ豆コントロール(※後日更新予定※)
■相性
メイン 6:4で有利
サイド 6:4で有利
第8節 ANT(※後日更新予定※)
■相性
メイン 4:6で不利
サイド 5:5で五分
第9節 カスケードクラッシュ(※後日更新予定※)
■相性
メイン 6:4で有利
サイド 7:3で有利
第10節 ギャラクシーカスケード(※後日更新予定※)
■相性
メイン 4:6で不利
サイド 5:5で五分
第11節 職工エルフ(※後日更新予定※)
■相性
メイン 5.5:4.5で微有利
サイド 5.5:4.5で微有利
第12節 ドゥームズデイ(※後日更新予定※)
■相性
メイン 5:5で五分
サイド 5:5で五分
第14節 土地単(※後日更新予定※)
■相性
メイン 4:6で不利
サイド 4:6で不利
第15節 8cast(※後日更新予定※)
■相性
メイン 6:4で有利
サイド 6:4で有利
第16節 ウィザードシフト(※後日更新予定※)
■相性
メイン 4:6で不利
サイド 4:6で不利
第17節 GWデプス(※後日更新予定※)
■相性
メイン 5:5で五分
サイド 5:5で五分
第5章 あとがき
突然ですが、皆さんは先日開催されたレガシー神挑戦者決定戦の動画はご覧になられましたでしょうか?
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どの試合も好試合でしたが、特に熱かったのは決勝戦のウィザードシフトvs GWデプス!!特筆するべきはどちらもトップTier外のデッキであることと、プレイヤーのチバさん、ヤナギさんのどちらもがこれらのデッキをこよなく愛し、使い続けられていたことでした。
愛したデッキを激動の環境の中で傷つきながらも使い抜いて、ついには決勝の舞台に立って相まみえる二人の姿に心の底から感動してしまい、私はMTGの試合で初めてボロボロ泣きました。とても幸運なことにMTGの、特にレガシーというフォーマットは愛したデッキを磨き抜くことで、どこまで戦うことができ、そうする価値がある舞台であると、私は信じております。この記事を読んでちょっとでも青白系石鍛冶に興味を持っていただければ、それにまさる喜びはありません。
最後に一言! 石鍛冶は、契約武器は、いいぞぉ!
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