幻の自転車
歌川芳虎の「東京日本橋風景」(1870年)。
明治3年、文明開化当時の錦絵で人力車や町人馬車、二階馬車、夷人馬車、自転車といった多種多様な乗り物が描かれています。
今回の注目ポイントは真ん中の下半分。
この二台です。
左側緑の方は三輪車だと思いますが、右側黒の方は二輪の自転車に見えます。
自転車が日本に伝来したのが慶応年間(1865~1868年)と言われているそうなので、最先端ではあるものの自転車が日本橋前を走っていても時代的に特に不自然な点はありません。
しかし、どこの自転車なのか調べてみるとこれだという自転車が見当たらない。
1839年、
1860年代、
1870年、
どれもしっくりこないです。
資料が残ってないだけで実在したものなのか、歌川芳虎が想像で描いたものなのか。
はたまた日本独自のものなのか。
謎が謎を呼ぶハイカラな自転車です。
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