中国映画ロウ・イエ監督「ふたりの人魚」(2000年)
2024.5.4記 石野夏実
<解説> ※以下リンクフリーの〔映画.com〕から引用
失いかけた愛を探してさまよう恋人たちの物語。監督・脚本は「デッド・エンド 最後の恋人」のロウ・イエ。出演は「始皇帝暗殺」のジョウ・シュン、「デッド・エンド 最後の恋人」のジア・ホンシュンほか。2000年ロッテルダム国際映画祭タイガー・アワード、TOKYO FILMex2000グランプリ受賞。
2000年製作/83分/中国・ドイツ・日本合作
原題:蘇州河
配給:アップリンク
劇場公開日:2001年4月28日
<ストーリー>
ビデオ撮影を請け負う男は、たいした依頼もなく上海で暇をもてあましていた。蘇州河を眺めながら、人魚の姿で水中ダンスをする去っていった恋人メイメイ(ジョウ・シュン)のことを思う日々。彼は回想する。自分のもとに、マーダー(ジア・ホンシュン)という運び屋の男が現われた日のことを。刑務所から出所したばかりのマーダーは、かつて自分がだまし、蘇州河の橋の上から身を投げた恋人ムーダン(ジョウ・シュン、2役)が、メイメイなのだと男に告げる。男はそれを否定するが、マーダーは納得がいかない。やがて、酔っ払い運転のバイク追突事故によって、マーダーと、メイメイらしき少女の死体が蘇州河に浮かび上がる。果たして彼女はメイメイなのか、それともムーダンなのか? 分からないままメイメイの住むハウスボートに向かった男は、「愛しているなら私を見つけて」と書かれた一枚のメモを見つけるのだった。
※ 以上〔 映画.com 〕より引用
(私の感想など)
83分の映画ということで、すぐに観始めた。最初の撮影風景は手持ちカメラでスピーディーにグルグル回す。
その速度に少し酔いそうになる。
まあ酔う一歩手前で見続けることは出来るのであるが、初っ端から荒っぽい雰囲気だ。
語り手のビデオ撮影請負屋は、姿を現さず声だけだ。
ビデオ屋は、バーのオーナーに人魚ショーの宣伝用ビデオ撮影を頼まれ、彼女の姿に一目ぼれした。
すぐに一緒に暮らし始める。彼女は、時々行方不明になるが、必ず帰ってくる。
その彼女にそっくりの女のコを探し求めて、ムショ帰りの何でも運ぶ運び屋の若者マーダーがビデオ屋の前に現れる。
女のコは、身代金誘拐犯たちに拉致され、運び屋もグルだった。
裏切られたと思った女のコは、川に飛び込む。死体は上がらなかった。
水中ダンスの人魚姫と女のコは同一人物なのか、謎のまま終わる。
一気に観終えることができた。ストーリー自体は面白かったが、やはり荒っぽい。
ただ、観光で行く上海と労働者の人々が生活している区域では全く印象が違った。
両方とも上海の姿だとは思うが、水上生活者の"家船”は日本映画の「泥の河」の"はしけ”にも似ていた。